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第84話 測定施設への入館

「なんなんだここはぁああああ!?!?!」


シュタイズのそれはそれは大きな声が、我が国イズラート国中に轟かせる。シュタイズが見て驚愕したものは、イズラート国の街並みであった。


「もう!どこいってたんですか!!私が作業してる時に!探したんですからね!?」


「悪い悪い。だがちゃんと置き手紙をして置いただろう?」


出迎えてくれたのはマナであった。自分を磨くための修行のようなものをしてくると、置き手紙をして出てきたが、相当心配をかけたしまったようだ。イズラート国に到着する直前、魔法によってマナにもうすぐ帰ることを伝えていた。


どうやら、通信系魔法は今の私でも遠すぎると効果を発しないらしい。これに関しても、もう少し試行錯誤が必要そうである。


「な、、ななななな。。。なんなんだここは。。。」


シュタイズは目の前にいる美人に目もくれず、ただただイズラート国の街並みを眺めている。目が釘付けになるとはこのことなのだろうと思う。


「シュタイズさん??大丈夫ですか??」


「なんなんだここは。。。。異世界か何かか?」


心ここに在らず。まさにその状態だ。シュタイズには私が転生者であることは遠回しに伝えてあるはずだが、異世界かと聞かれれば、言葉が詰まるものだ。確かにここは異世界である日本の技術を存分に使った街である。間違ってはいない。


「ほら、シュタイズさーーーん戻ってきてくださーーい。」


私はシュタイズの視線の先に映るように、手を降って意識を戻そうと試みる。典型的な方法だが、最も無難で的確な方法なのである。


「お、おう!大丈夫だ!問題ない!」


「戻ってきた戻ったきた。」


シュタイズは街並みに釘付け状態から帰還したが、その後は私に根掘り葉掘り、あれはなんだ、これはなんだ、とありとあらゆることを聞いてきた。気になったことはすぐに聞く姿勢は素晴らしいと思うが、正直鬱陶しい。


「そう言えばソータよ。魔力測定器はこの国にもあったはずだぞ。それも王都にあるものよりも高性能なものが。」


「はい。確かにありますね。強魔力測定器があります。」


シュタイズはたまにいいことを言う。どうせなら今、魔力測定をしてしまえばいいということだろう。私は測定をしに行く事にしようと考える。


「では行こう!!私も使ってみたいしな!!」


前回、一度魔力測定を行おうと試みた際は、ランク制限があるようで、入室するとすらできなかった。前回も今も私がこのイズラート国の領主であるならば、その制度を変えてしまえばいいだけの事だが、そんなことをして国民から非難されでもしたら、所謂支持率のようなものを失ってしまう。それは反乱を起こす危険につながりかねないのだ。


「私も楽しみです。自分の魔力がどのくらい存在するのか気になります。」


「ソータ様は凄いですよ。私の同じ程に凄いです。」


「久しぶりにマナさんのその感じを見れて少し嬉しいです。」


私は意気揚々と自分の魔力量をやっと確認できる喜びをあらわにしながら、強魔力測定器のある施設に向かう。シュタイズは普通にしているが、相変わらず首の動きは右往左往していた。


「そろそろ着きますよ。狩猟許可証出しておいて下さいね。」


少し前を歩いて先導してくれているマナが、少し顔を後ろに向けながらそういってくる。私とシュタイズは、それを聞いて自分の持っている狩猟許可証を各々手元に出した。


「強魔力測定器を使用したいです。」


「畏まりました。恐れ入りますが、狩猟許可証のご提示をお願い致します。」


先導してマナが狩猟許可証を提示する。マナは魔力測定器を使用しないが、入室には必要な為提示する義務がある。そういう制度にしているのは良いと思う。


「マナ・シャラベル様。こ、これは大変失礼致しました。ランクBを確認致しましたので、どうぞ入室して下さい。」


マナが許可証を提示した時、施設を守っている者たちがコソコソと少々騒がしくなったかと思えば、シャラベルという名前に驚いていたようであった。


言われてみれば、マナは列記とした王族。今この場にいることも、私の秘書として働いてくれていることも本来であればありえない事なのである。今まで当たり前かのようにしていたが、少々私は何処かネジが緩んでしまっているようだ。


「俺、マナ様のこと始めてみたよ!綺麗な方だったなー。」


「そうだなー俺も初めて見たぜ!」


施設を守っている者らは自分たちの世界に入り込んでしまっている。私たち2人の存在を忘れ、マナの事について語っていた。


「ゴホン……私達も良いかな???」


シュタイズがそれを見兼ねてその者達に一言発した。私はこう言う時にあまり自分から自己主張ができない質であるため、助かった。


「も、申し訳ございませんでした!ただいま確認致します!」


やっと気がついた施設を守っている者達は慌てて私たちの元へ駆け寄ってきた。そう言えば、私は初めてマナのランクを聞いたが、Bと言っていた。私はAでシュタイズはS。相当凄いチームなのではないだろうか?


「あ、私からですか?お先にすみませんシュタイズさん。」


「・・・。。。Aランク!?!?しかもソータ侯爵様でおられましたか!これはまたご無礼をお許し下さい。中へどうぞお進み下さい。。」


Bランクの反応とAランクの反応には相当な差があるように思える。それともマナであったからであろうか?王族であるこの方がBランクである驚きよりも上回って相殺してしまったのかもしれない。


「最後は私だな。よろしく頼むぞ!」


「確認致します。・・・・・・・・・え、、、ええええ、Sランクーーーーー!?!?!?!?!てことは。。。。シュ、シュタイズ様で御座いますか!?!?も、申し訳御座いませんでした。。。中へどうぞ。。。。」


担当してくれた者は時すでにへなへなになっていた。国王の娘であり、Bランクのマナ。このイズラート国の領主であり、Aランクの私。そして、王都総合役所所長であり、Sランクのシュタイズ。自分で言うのも恥ずかしいものだが、大物揃いである。腰が抜けなかっただけよく耐えたものだ。


色々あったがようやく魔力測定器を使用する為の施設に入館することが出来た。私は魔力測定を行い、自分の魔力量を知ることで、対魔族戦争に立ち向かう準備をする。

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