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第81話 魔族の失態

「標的。闇属性魔法……………闇御津羽神。」


私は新たに作成した闇属性魔法に対し、私の知っている日本の神の名前を採用した。以前、水属性魔法を使用した時、その魔法の名前は日本に由来する神の名前であった。私が作った訳では無い為、他の誰かがそう名付けたのだ。それが誰なのか、いつなのかは、まだ何も分からない。


「よし!命中した!!流石標的スキル!」


光属性の魔族に対し、闇属性魔法を繰り出し攻撃を与えた瞬間、他の魔族もボヤけていたが、一瞬ハッキリと目に映った。やはり、光属性の魔族が、他の魔族も含めて姿を眩ましてる。この戦闘において最も厄介な相手であることは確かである。


「魔族識別もっとはっきり読んでおけば良かった。属性のとこしか見てなかった。まぁいい、もう一度見ればいいだけの事。」


私はもう一度魔族識別を行う。属性は光と分かっているが、そこしか見なかったのだ。戦闘中で切羽詰っているとはいえ、もっと見ておけばよかったと思う。


『上級魔族:ルシフェル・雌・ランク:C・討伐推奨ランク:C・属性:光・弱点属性:闇』


「こいつルシフェルっていう名前なのか。。。私の世界にもいたルシファーという悪魔の別表記だな。確かにルシファーは光を扱う悪魔のはずだ。だが、毎度思うが異世界にも関わらず何故、私のいた世界の名前や知識が存在しているのだろうか。」


私は昔から良く興味を示す性格であった。疑問に思った事は気になって仕方がない。理由や構造についても、何故そうなるのかの原理を知るまではその場所を離れたく無くなるほどである。


自動車の構造について知識があったのもそうだ。自動車工場に行った時に自分が理解するまで、見学が終わらなかったというものだ。


「まぁ、いい。後で隅々まで調べられるからな。とりあえず、魔力監視にはまだ魔力反応がある。つまり、まだ生きているということか。確かにまだ魔族の姿はハッキリとしない。なかなかしぶといな。」


私は再度、魔族ルシフェルに向けて闇属性魔法を放つ準備をする。その間、氷と土の属性を持っている魔族は私に攻撃を仕掛けてくる。恐らく、ルシフェルを攻撃しようしていることを理解しているのだろう。


「あぁ!もう鬱陶しいな!邪魔しないでくれ!知能低いと言われたが、十分な知力はあるじゃねぇか。」


私は色々な可能性を考える。一つは魔族一人一人の知能は予想以上に高く、自分の知力だけで行動できる可能性。そしてもう一つは、裏に魔人がいて指揮監督をしている可能性である。


この場所に魔人は居ない。だが、魔法が存在するこの世界において、必ずしも近くにいなければならないと言うことはないと思うのだ。遠くからでも命令を伝えられる技術があるならば、魔族の弱点である知力も補うことは可能だろう。


「もしそうならば最悪だけどな、、、。」


私は相変わらず一人でブツブツと言いながら戦闘を行う。ルシフェルはあまり戦闘に参加してこない。基本的に攻撃は氷属性魔族のボルソルンと土属性魔族のゲブである。


「こう見るとやはりおかしいのが分かるな。この世界はありとあらゆる神話をごちゃごちゃに混ぜたように名前を作っているのだろうか?種類豊富な神話の神の名前が出てくるが、果たしてこれは。。。」


あまりにも私のいた世界と似ているところが多すぎる。確かに属性と神の名前は近い。水なら水の神。氷なら氷に付随する神の名前である。なんとも興味深いネーミングなのだ。


「私としたことが、またすぐに気になって気が散ってしまった。今は戦闘中だ。しっかりしないと。」


私は一度邪魔をされてしまったが、再度闇属性魔法を放つ為に、他の魔族の攻撃をあしらいつつ、攻撃のタイミングを伺う。だが、妙に隙がない。まるで誰かに指示されているかのように動きが的確なのである。私が行くとこ行くところに攻撃を仕掛けてくる。これは相当苦戦しそうである。


「なんなんだよこいつら。いよいよ裏に居そうだという可能性が濃厚になってきたぞ??」


私は埒が明かないこの現状にそろそろ嫌気がさしてきていた。私は一気に決着をつける作戦を立てる。その作戦通りに行けば、確実に光属性魔族に攻撃を放つことが出来るであろう。私はタイミングを伺ってその作戦を繰り出す。


「よし、今だ!!!!防御魔法!!今のうちに!!!闇属性魔法……闇御津羽神!!!!」


私は敵が攻撃を2人同時に仕掛けてくる場面を探っていた。2人が同時に攻撃してきた瞬間、防御魔法の上に防御魔法というように重ねがけした防御魔法で一瞬だけ魔族の動きを制限する。


見えない敵であろうと、魔力反応は分かる。攻撃を仕掛けるために攻撃を繰り出す時の魔力の流れも分かるならば、それを大いに使ってやろうというわけだ。そして、動きを制限したこの一瞬の隙に、光属性魔族に近寄って至近距離からの魔法攻撃。これであれば、標的スキルは必要ない。


「手応えあり。甘いんだよ。裏幕は誰か知らんが。もっと頭を使うべきだったな。安直な作戦でも簡単に打開できてしまうような攻撃パターンじゃダメだね。」


光属性魔族ルシフェルの魔力反応は薄れていき、それに応じて、氷属性と土属性の魔族の姿が徐々にはっきりとしていった。上級魔族の割には攻撃をしてこなかったのが不思議である。やはり裏で操られているように感じる。


やがて、光属性魔族のルシフェルの魔力反応は途絶え、そして、一瞬静けさを取り戻したこの場所には、氷属性魔族のボルソルンと土属性魔族のゲブが息を荒らげて立っているだけである。

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