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第70話 新スキルと願い

━━━━━━━━━テレッテレー!!━━━━━━━━━


私の脳内に流れるスキル誕生を知らせる音。この音にも慣れたもので、もう驚くことは無い。早速作成できたであろう新しいスキルを確認してみる。


「Oスキル:スキル強奪・・・??あれ、どこで間違えた?」


全く私が望んでいなかったスキルが手に入ってしまった。だがこのスキルの性能も中々なもので、他人の持っているスキルを奪うことができると言うものである。だが正直奪う相手など限られている。あまり使えないものだなと感じる。


「強奪じゃ駄目だ。奪うんじゃなくて、与える方を連想しなければ。。。」


私は今一度スキルを付与できないか試みる。何度も試しているが中々上手くいかない。少々頭が痛くなってきた程である。それでも私は諦めず、めげずに作成を試みた。


ピロリン!テレッテレー!ピロリン!ピロリン!


幾つかのスキルが一度に手に入ったようだ。私の期待のスキルが手に入ってることを願って私はスキルの内容を確認してみる。


「Oスキル:スキル貸与。きた!ちょっと違うけどこれはこれでいい!これでも代用できる!!」


私の望んでいたようなスキルが手に入った。このスキルを作るのに思いのほか時間がかかってしまったようだ。だが、少々解せない部分もある。私が心から望んだスキルそのものでは無いのだ。私が望んでいたスキルは、スキルを完全に与える付与である。貸与では一時的に貸しているだけなのだ。


「自分の持っているスキルを、一時的に任意の相手に貸し与えることが出来る。か。。まぁ望んでいたことはできるだろうから結果論か。どうやら返してもらいたい時も任意で戻すことが出来るみたいだからな。」


私が考えている用途では十分に使えるスキルではあるが、結果論こっちの方が良かったかもしれない。少し考えてみれば、完全に与えてしまえばその技を盗まれてしまうということである。つまり、私だけの技ではなくなってしまうのだ。


自分が生み出した技術を他者に利用されては私自身の利益にも影響が出る。日本では発明者を守るために「特許」があったが、この世界にはそんなものは無い。危うく無料で技術を与えるところであった。


「もし失敗しても、強奪でとっちゃてばいいんだけどね、、、。」


何とも私のための世界なんだと感じてしまう。チート性能なスキルもそうだが、容姿端麗なマナや訳の分からないバゼル国王。そして、有力な味方を意図も容易く私の手中に収まってしまっている。自意識過剰かもしれないが、私は神に味方されているとそう感じる。




その後、私は他に必要そうなスキルはないか模索した。中々思いつくものもなく、今ある物の性能向上に向けて試行錯誤していのだが、気がつくと私の意識は途絶え、そして外からの陽の光に私は起こされた。


「あぁ。。。眠ってしまっていたか。私としたことが、疲れは感じないが、体は疲れていたようだな。。。気をつけないと。」


何とも不必要なスキルなのだろうかと思うが、いざと言う時に疲れを感じないのは正直ありがたいものだ。スタミナ勝負になれば無敗かもしれないという希望を私は抱いている。因みに要らないスキルを削除するようなスキルや魔法は作れていない。何度か試してみたが、今のところ成功していないのだ。余程難しいスキルなのかもしれない。


「邪魔するぞ。」


声の主はバゼル国王であった。まだ陽の光が斜めから突き刺してくる程朝日が登りきっていないようなそんな時間に、バゼル国王が王都を離れてここに居る事に少々驚いた。だが、バゼル国王の顔はただ事ではないことを暗示させる。自動車や腕時計が一刻も早く欲しくて催促しに来たわけではどうやら無さそうだ。


「何かあったんですね。場所を変えましょう。」


私は咄嗟に何かを察し取り、あまり聞かれてはいけないと感じた為、領主邸へと案内する。普段おちゃらけているあの暴君(バゼル国王)がこの間で神妙な面持ちで私の前に現れるのは初めてであった。私も心して聞こうとそう思った。


「では、まず初めに一つ言わせて貰おうか。」


私が案内したあまり人に聞かれないような接待をするように作られた部屋で、向かい合って座るやいなや、バゼル国王は徐に口を開いた。


「はい。なんでしょうか。」


私は大きく息を飲む。何を言われるのか。何があったのか。私は心の準備を再度固めて聞き耳を立てた。


「・・・・・・・・・・・・・・・。この街並みはどうなってるんだ!?!?どういう事だ!!つい最近まで戦争してそして大敗したでは無いか!!!復興するのも何十年、いや、何百年かかるかと考えていたが、なんなんだこの現状は!!!見たことも無い建物や見たこともない物が沢山ありすぎで、寿命が縮まったぞ!!!!」


「そんなことですかぁ!?!?!?私の緊張とさっきまでの緊迫した雰囲気を返して下さい!!!」


私もここまで綺麗にアニメや漫画のようなずっこけ方をするとは生きていて考えもしなかった。とてつもない緊迫した雰囲気を醸し出していたバゼル国王であったが、この部屋まで案内するのに、我が国の大変貌を目の当たりにして驚いたのだろう。迂闊であった。


「失礼。取り乱した。あまりにも変わっていたものでな。本当に驚いたぞ。」


「何かと便利な技がございます故。。。本題、忘れていませんか?どうしてわざわざイズラート国に??」


「あぁ。会合でも魔族の話をしただろう。例年通り今年も魔族は動き出している。だが少し動きが妙でな。例年よりも動き出しが早い。それに、情報が正しければ、例年よりも魔族の量が2倍近く多いというのだ。ソータ。頼む。今の私たちでは抑えきれない!助けてくれ!」

【今回獲得スキル】


★頭痛軽減Lv5・・・頭痛の痛みを軽減させる。治りが早くなる。


★頭痛無効Lv5・・・内部的な頭痛を起こさなくなる。


★想像力Lv5・・・想像力が豊かになる。より深く鮮明に想像することが出来る。


★Oスキル:スキル強奪・・・自分以外の人物が所持しているスキルを強奪することが出来る。


★Oスキル:スキル貸与・・・自分の持っているスキルを、一時的に任意の相手に貸し与えることが出来る。任意のタイミングで自分に戻すことができる。



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