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第5話 絶体絶命

「意識が・・・薄れていく・・・。」


このままだと本当に危険だ。自分が哀れだ。一瞬でも自分のスキルのことを "最強" だと過信した自分に怒りを覚える。自分は生前から『油断大敵』という言葉を座右の銘のように感じていた。


仕事でも抜かりなく、完璧に遂行できるよう、前もって準備なども滞りなく行っていたはずだ。あの頃の自分の方が何倍も慎重且つ適当であっただろう。


今を思うと、事故死をしたことも油断であった。自分の技量を過信していたのだ。全く。生前の自分に笑われてしまう。


「今持っている私の知識で・・・何とかならないものか。」


今までの経験上、スキルは体験を積めばレベルを上げる。であれば、 "未開放" スキルに関しても "経験値" というのがあるのではないだろうか。


「そうだ。周りにあるもの。駄目元でも何とかなる可能性があるなら・・・やるしかない。」


良く『食中毒』という言葉を聞くだろう。普段食べているものにも関わらず、調理を誤ったり、腐敗していたりと様々な理由で人間にとって "毒" となることがある。


「天然毒素・・・体に負荷をかければ何とか。。。」


ジャガイモの芽や、アジサイの葉、ビワの種子などの所謂『天然毒素』と言われるものがある。つまり何が言いたいかというと、"毒"を食べればいい。そういう事だ。


「幸い、こっちに転生されてから何も食べてないんでね」


私は近くにあった毒々しい植物をメインに手当たり次第に口へ頬張った。味は言うまでもないであろう。


「ピロリン!」「ピロロリン!」「ピロリン!」


「ん?今一つ音が違ったような・・・」


何気なく聞いていたレベルアップの音であったが、一つ違う音を感じ取った。それと共に、


「毒のダメージが消えた・・・」


「スキル:猛毒耐性Lv5がある!よ、良かった。。。できた。。。助かった。。。」


何とか一命を取り留めた。危機一髪とはこのことだ。

どうやらスキルの解放が上手くいったようだ。


「毒耐性と猛毒耐性が存在する。猛毒耐性は単純に毒耐性の上位互換と考えられる。。。なるほどな。。。」


単体に "毒耐性" と言っても、猛毒は防げないようにこの世界にはスキルにも上下関係が存在するらしい。

つまり、スキルは組み合わせることで、初めて強くなるような。単体では例えLv5であっても、意味をなさないスキルが存在しうるという訳だ。


「であれば・・・投擲術に関してもまだまだ組み合わせの仕方によっては強くなるということか。」


面白くなってきた。この世界のスキルは大いに役に立つ。だが、その使い方、組み合わせ方で大きく左右される。攻撃のレパートリーも増えるというものだ。


「おっと!こんなことを考えている暇はなかった。あいつを倒さなければ。」


初めてあの時感じ取った、襲われていたであろう "人" を目にしたが、どうやら少女のようだ。まだ10歳にもなっていないだろう。


「こんな子供がなぜここに。親はどんな教育をしているんだ。まったく。」


ついつい私の性格が露見してしまう。


「ま、それはさておき。反撃開始といたしましょうか。痛い目見せてやる。俺の痛みの何倍もな!」

【今回の登場スキル】

★多食Lv5・・・満腹感を半減し、咀嚼・飲み込み速度上昇。


★猛毒耐性Lv5・・・全ての猛毒状態・猛毒攻撃を無効化する。


★毒食Lv5・・・毒をもっている植物・細菌類を食した場合、その毒の濃度分だけ回復する。


★猛毒食Lv5・・・猛毒をもっている植物・細菌類を食した場合、その猛毒の濃度分を回復と体力に変換する。

(※このスキルをLv5にした際『猛毒耐性Lv1』を解放する。)

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