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第47話 試験合格

「全く効いてない!?!?」


私は聖属性の魔獣に対し、闇属性の魔法を放った。ゲームや漫画を散々みてきた私は、属性による有効攻撃を理解していたつもりだ。だが、現にまるでダメージを与えられていないようであった。


「なぜだ?理由が分からない。火属性攻撃も無傷だった。だが周りのやつにはダメージが入っている。闇属性魔法も同様だ。。。」


私は理由が分からなかった。攻撃をかわす素振りもなければ、攻撃を攻撃で打ち消すような事もしていない。何もしていないのに、攻撃を受けているのにも関わらず、無傷なのだ。


「どうやら苦戦しているようだな。」


私が理由が分からず頭を抱えていると、そこに何ともムカつく表情をして所長のシュタイズがやってきた。ニヤニヤと攻撃が通らない事に悩んでる私を見てクスクス笑っているようだ。


「なんですか?試験失格ですか?」


「いや君は既に合格さ。ただ余りの強さに少々戦闘を見させてもらっていた。だが、君にはまだアレは早かったかな??」


先程までのムカつくニヤついた顔はしていない。表情は真面目そのもので、私が困惑している魔獣について話し始めた。


「教えてやろう。アイツの名前は "防聖魔獣ミネシャラン" という超上級魔獣だ。防御に特化した魔獣で一筋縄では攻撃は当たらん。」


"防聖魔獣ミネシャラン" 何とも聖属性らしい名前をしているとは思うが、防御に特化しているから"防"で、聖属性だから"聖"なのだろうか?であるなら、安直なような気もする。


「防御と言っても、そんな身を守っているようには見えませんでしたが。」


「魔法だよ。それも、普通の防御魔法じゃない。結界魔法だ。常に自分を結界で包み込んで護っている。もしかしてだが、魔物に魔法は使えないとでも思ってたか?それは大間違いだな。人間だって魔法を扱うのに"魔力"を要する。その魔力を動力源としている魔物に魔法が使えないなど、そんな理不尽な世界があると思うか?」


驚きもあったが面白い話だ。言われてみれば当たり前である。魔力を使用して私たち人間は魔法を繰り出している。ならば、魔力を生命力として生きている魔物達は潜在的に魔法を扱うことができるということだ。それは当たり前と言うべきであろう。


「なるほど。私も少々自分の知識を信じすぎて居たようです。自分の知識じゃなく、目の前にあるものを現実として捉えなければなりませんね。」


「あぁ。いい勉強になっただろう。君はもうAランク合格だ。それはとっくに決まっている事だ。あいつを倒す必要はない。俺が片付けておこう。」


そう言うと所長は私の横から一瞬の内に消え去り、また現れたかと思えば、そこはあの聖魔獣のいる場所であった。


「結界破壊!!!」


所長が大きな声でなにやら発言したと同時に、聖魔獣の周りにあった、なにやら透明な壁のような、ガラスのようなものが、バリンという音と共に砕け散った。


「ダークマター」


どうやら所長は詠唱をしているようだ。だが、私が知っている詠唱魔法はもっと長ったらしいものである。秘書であるマナがそうだ。所長の詠唱はとても簡略化されていると感じる。まるで魔法名を言っているだけのようだ。


「ブースト!!!」


所長のダークマターという詠唱により出てきた真っ黒で闇を感じる丸い玉は、後のブーストという詠唱により超高速で聖属性魔獣に向けて放たれた。


「すげぇ・・・威力がまるで違う。これがSランク。。。」


結界を破壊された聖魔獣はどうやら弱いようで、手のひらサイズの闇魔法で倒れた。恐らく、防御に特化している分、避けるという動作を退化させてしまったのかもしれない。それもそのはずだろう。避けずとも攻撃は当たらないのだから。


「片付いたな。上に戻るとしよう。帰りは階段が登りだからなんならそっちの方が辛いかもな!!」


所長はそう言いながら笑っている。いつの間にか私の隣に戻ってきていた所長は、特に疲れている素振りもない。恐らく相当手を抜いていたのだろう。


「すみません所長。あの魔獣そのまま放置ですか?私が頂いても?」


「あぁー構わない。さっきみたいにまた食べるのか?」


食べる時はもうちょっと周囲を気にした方が良かったかも知れない。あの時は夢中になってしまっていたが為に、所長に見苦しい所を見られてしまったようだ。


「はは。みていたのですね。食べると耐性が付くんですよ。」


私は柔らかくはぐらかした後に、所長の手によって倒された防聖魔獣ミネシャランの元に駆け寄った。私はその他周囲に倒れている魔獣も含めて片っ端から肉を口に頬張った。戦闘中に魔獣の肉を食した際、どうやら新たに"暴食"スキルを手に入れていたようで、食べるのが相当早くなったと言える。


ピロリン!!!ピロリン!!!


「お。噂をすればスキルが開放されたな?」


私は期待通りの聖耐性スキルを手に入れた。1番の期待していたスキルを手に入れたのであれば、要はもう無い。私は速やかにAランク試験会場を後にした。

【今回獲得スキル】


★聖耐性Lv5・・・全ての聖状態・聖攻撃を無効化する。


★氷耐性Lv5・・・全ての氷状態・氷攻撃を無効化する。


★魔物熟知Lv5・・・一度食した魔物の事を熟知する。

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