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第4話 スキルの過信

「ん?この反応は人か?それともう一つ、大きな魔力の反応。。。これは強いぞ。」


どうやら魔物が人に襲いかかろうと、まさにそのタイミングだろうか。これは危険だと教えてくれているような気がする。


「毒属性・・・」


自分のスキルのおかげでどうも魔物が毒を使うことが分かった。だが、分かったところでだ。今の自分に毒に対応出来るスキルを持っていないのだ。


持っているものといえば、『スキル:毒耐性Lv1。毒状態になった場合、その効果時間を微量短縮する。』しかないのだ。


「ダメだ。考えている暇はない。今にも襲われそうだ。」


無我夢中だった。後先考えずに飛び込んだ私は、渾身の一撃を喰らわせてやった。妙に体が軽い。

まだまだ未熟な私の一撃ではそう簡単には倒れないようだ。


「まずい。これはまずい。」


魔物が怒った様子で、毒の攻撃を私めがけて放ってきた。毒のブレスと言ったら分かりやすいだろうか。

2度目の死を覚悟した。


「ピロリン!」


どうやら自分のスキルを良い意味で甘く見すぎていたようだ。


「スキル:毒耐性Lv5。全ての毒状態・毒攻撃を無効化する。か・・・笑わせてくれる。」


無傷とは大したものだ。私のスキルは少々強すぎやしないだろうか。

こうなったらもう怖いものは無い。攻撃を受けても毒が効かないからだ。


「攻撃手段が素手打撃しかないのは少々辛いが。そうだ。石でも投げて見るか。何らかのスキルが得られるかもしれん。」


「ピロリン!」


単純なスキルでありがたい。何かをする度にスキルとして身についていく。頼もしいものだ。


「スキル:投擲術Lv5。ふむ。上手く組み合わせれば。。。」


今ある攻撃スキルは "素手打撃" と "投擲術" である。

この二つを駆使して魔物を討伐できないか試行錯誤している。そんな時だった。魔物は激怒した様子だ。


「なんでそんな短気なんだよ・・・。」


何やら危険信号を、私のスキルは伝えてくる。

今の私は毒耐性Lv5をもっている。何をそんな慌てるのだろうか。

近くにあった中くらいの石を手に取った私は、力一杯に魔物に向けて放った。


「どうやらダメージはあるみたいだな。だが、相当御立腹なご様子・・・。」


魔物が大きく口を開いた。なにか仕掛けてくるのだろう。攻撃されればやり返すのが性だ。寧ろ当たり前と言えるだろう。


「毒耐性があるから安心。大丈夫だ。」


この時の私は少々自分のスキルを過信していたのだろう。つい先程のこともある。スキルを過信するのも無理もない話だ。


「毒のダメージがある!?だと!?」


驚いている訳では無い。焦っているのだ。魔物の攻撃をあえて受け止めた。その攻撃はどうやら "猛毒攻撃" であったのだ。


「毒のダメージが・・・」


私が持っているのは毒耐性Lv5。猛毒耐性では無いのだ。

猛毒耐性はLv1ですらない。未開放なのだ。だから直ぐにLv5にならず、今もダメージを与えてくるのだろう。


「何故だ!どうして毒攻撃が。。。」


「意識が薄れていく・・・。」

【今回の登場スキル】

★毒耐性Lv5・・・全ての毒状態・毒攻撃を無効化する。


★投擲術Lv5・・・投げたものの威力を最大限に強化する。投げたものが砕けない限り、如何なるものも貫通しうる。


★体術Lv5・・・身体能力が飛躍的に強化される。思いどうりに体が動きやすく、少量の力で大きく移動できる。

※文中「妙に体が軽い」はこのスキルの影響。

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