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俺と猫のおはなし  作者: インリバー
二章
11/15

11、魔王の章 俺のチリトリとモップの化身

更新しそびれてました!遅れてしまいすみません!

心を無にする練習をしたりメス猫にディスられているうちに掃除道具を持ってハンターが戻ってきた。ありがとうよハンター!


無心?全くうまくいきませんでしたわ。無理無理、Wi◯フィットの座禅とか、俺うまく行ったことなかったもん。雑念が多い?それが人間だろうが。


"あんたニンゲンじゃないでしょ?痛い発言するのやめなさいよ"


お前もまた痛いとかキモいとかいうのやめろよ…客観視したら俺もそうだろうなとも思うけど心の声がダダ漏れな時点でもうしょうがないんだよ…


さっきからこんな感じですーぐディスりツッコミが入るのだ。言葉がトゲトゲしくて疲れるよまじで。


ただ、このやり取りはもちろん猫語なので俺の方しか言ったことがわからないハンターは微笑ましそうにしていた。



「友がいて良かったなミケ?」


なんて言いながらニコニコしてバケツを持っている。


友じゃないんですよ。我々は不法侵入なストーカー予備軍です。別にこの三毛猫俺の趣味じゃないけどな!



"こっちから願い下げよ!さっきからうるさいのよ3号!ちゃっちゃと動け!"



えぇ?3号?俺、下僕3号決定なの?なんで俺が下僕なんだよ。


"じゃあ俺が3号やるか?"


アニキ、それ本当に俺に気を使っての発言か?

またストーカー発病してない?ひたすら納豆を集め続けてたアニキが、やっと口を開いたと思ったらこれだよ…


"下僕でもなんでも、近づかなきゃ始まらないだろ?"


何だそのギャルゲーか何かに出てきそうなセリフは?


クソいい笑顔だよ全く。さっきから意中の彼女と話せてご機嫌なアニキは尻尾がずっと立っている。

漫画で言うと背中に花背負ってるエフェクトって言うの?あれが目に見える様だ。


アニキの尻尾が視界で揺れるたび何となくイラッとするのはこんな騒動に巻き込まれたからなのだろうか。


"あんたは4号よ、順当に繰り上がりなさい。"


"そうか、じゃあ俺はひとまず部屋を片付けよう。早く3号に上がれる様にな!"



アニキ4号じゃなくて3号でいいじゃん、全然譲るよ。そしてしれっと俺を巻き込むのやめてくれ。


うんざりしながら俺は小箒で納豆をあつめる。魔女のやつ、流石に掃除を見越して俺ににチリトリを渡したなんてことはないよな?


俺は頑張って掃除をしたので、チリトリにはすでにこんもりと納豆が集められていた。俺偉いわァー。


しかしみんなで集めたからか、結構早く大方納豆は集め終えられたので、あとはモップか何かで水拭きすればいいだろうか。


先程ハンターの持ってきたバケツは並々と水が入っていた。流石にモップはデカくてかけられないだろうからハンターにお願いするしかないよな。



「おお、おお。ここまでやってくれてありがとうなあ。掃除を手伝ってくれるとは君は良い猫だなぁ。」



そうだろう そうだろう。立つ鳥跡を濁さずっていうしな。鳥じゃなくて猫だけどね。


勇者系ゲームなんかは勝手に家屋に入ってものをあさ流のが常だが、人でそれって改めて考えると凄い設定だよな。


俺は勝手に入りはずれど何も取ってないからその勇者達よりマシだろう。納豆集めたし、掃除もしてるし、しっかり謝ったし。あ、あと、この納豆の山処分するからな?

流石に地面に落ちたものをハンターは食べないだろう?


「うん?君、腹がすいとると言ってなかったか?掃除の礼にと思っどったんだがな…」


俺にプレゼント?いやいらないよ。もう納豆はこりごりだし、そもそも地面に落ちたのは3秒ルールって俺決めてんだよ。


"だったら僕が食べたいな〜"なんて言ってるのは無視である。犬よ、君さっき散々食べてたでしょうに。



「そうか?じゃあ少々勿体無いが処分しよう。裏の畑の肥料にでもしようかの」


肥料ってウ◯コとかでつくんなかったっけ?そこに納豆とはなかなか臭そうな危険物ができそうである。



そんなこんなで、掃除が終わりかけていた時だ。時間はおそらく夜中3時頃。


真夜中のお掃除で結構みんな疲れていて、換気をする為に開けていた窓を俺達はそのままにしていた。

しかしそれがいけなかったのかもしれない。



月光が陰り部屋が暗くなる。そして窓辺の闇が揺らいだ様に感じた次の瞬間、見知らぬ男が部屋の窓辺に腰掛けていた。



あまりにもスルリと現れたので俺はハンターの知り合いかと思ったのだ。


まあ異世界だもの、今後暗闇から現れる奴の1人や2人はいるよな、という認識だったが来訪者が見えた次の瞬間ハンターがすごい速さでそいつに向け銃を構えた。


えっ何?もしかして今日再びの不法侵入者なのか?オイ…この家、絶対セコ○かなんか取り付けた方がいいだろ。侵入し放題じゃん。


しかしハンターは俺の無駄口にもまったく反応せず鋭い目つきで窓際のそいつを睨んでいる。…もしかして結構ヤバい感じですか?朝から色々ありすぎて、ちょっと俺ってばシリアスな空気についていけなくなっているかもしれない。これは由々しき事態である。



「やぁ、凄いお出迎えじゃないか、下等生物。その銃口を下ろしたまえ」


真っ黒な不法侵入者は優雅にハンターの銃を指さしながら答えた。


そいつが着ているのは海外の喪服の様な服で、コートやハット、靴、等が全て黒で統一されており、まるで闇から作りました、みたいな感じだ。


こう、何というか、厨二病のやつがいたら目をキラキラさせそうなぐらいの黒でそんな服装が怪しいやつ感を際立たせている。おまけに服と対比した様に肌は真っ白で顔色は最悪だった。シナシナのもやしみたいな?


もしかしたら美形なのかもしれないが、凄いクマで、目がギラついているのと、なんだかホラーゲームに出てくる奴みたいな顔つきなのが顔の良さを全て打ち消しておりなんだかもったいない。


性格は、なんていうか、俺の勝手なイメージだが、悪口を言われたら絶対許さない、直接言われた本人には言い返さずネットで中傷しそうなタイプといった感じだろうか。


よく分からないが、これは不法侵入の悪い奴ということは間違いない。可愛い猫ではなく人形だからアウトだ。


俺はジリジリと部屋の隅へ後退した。ハンター銃構えてるし、危なそうだしね。他の猫達も警戒して部屋の後ろに下がってきた様である。


窓を背に立つ不法侵入者、そいつと向かい合う銃を構えたハンターとその後ろに俺たちという配置で部屋の空気は緊張の糸がピンとはっていた。


しかしその空気に馴染めていないやつが1匹だけいたのだ。


「なんだ?この部屋は…狭く、獣も多く、そして小汚い。おまけに酷い臭さだ。掃き溜めの様な場所に住むとは流石だな、あぁ臭うのは…そのチリトリの上か?」


そう言って侵入者は、しかめ面をしながらチリトリを浮遊させ、ポイっと窓の外に放るそぶりをみせた。


もちろん俺達はぴたりと固まり無言でそれを見ていたのだが、空気が壊滅的に読めない奴がここで初めて食べる以外の行動を起こす。



"うわぁ〜捨てちゃうの〜?だったら僕にちょうだ〜い!"



なんとモサモサ犬は黒い不法侵入者に向かい弾丸の様に突進したのである。


あの見た目で信じられない動きだ。さっきその動きしててくれれば、俺窓から逃げられたのにと思わずにはいられない速さである。


もちろんモサモサ犬はあいつの前で止まるはずだったのだろうが、またしても俺の前で今夜2度目の事故が発生した。



バッシャーン!!!ガラガラガラン!!


"うわぁあ〜止まらないよぉぉ!!!!"



犬の進行方向には、先程掃除で使ったたっぷり水の入ったバケツがあった。そして期待をを裏切らずモサ犬はそれに激突。ペットと飼い主って似るっていうけど本当だったなお前ら…道具は違えど飼い主と同じ事してるぞ…



床はびしょびしょになるも不法侵入者は犬も水もヒョイっと避ける。あら身柄。しかし今度はこのタイミングでハンターが発砲した。


ダァァンッ


夜の村に響き渡る。かなりの騒音で俺は鼓膜がかなりジンジンきている。猫って耳いいのな!


だがこんなに音がうるさいほどの至近距離であるのに、この発砲も侵入者は避けた様だ。奴のにやけずらは変わらず、余裕しゃくしゃくと言ったところだろうか?


この距離で銃避けるとかオイすげぇな、あいつ実はランね◯ちゃんなんじゃないの?


俺がそんなこと思っている間にも、銃を避ける為に動いたせいか、侵入者が浮かせていたチリトリが少し斜めに傾いたみたらしいかった。


ボトボトと少し床に溢れる納豆。


そして再びハンターと侵入者がお互い睨み合い動きを止めた。これは加勢した方がいいのだろうか、いやでも俺できる事なんかないよな?


俺達猫勢はただただ部屋の隅で邪魔にならないようじっとしていた。しかし此処で再びアホが動き出したのである。


そう、納豆大好きモサモサ犬が、納豆が床に落ちたのに反応しないはずが無かったのだ。


近いせいか距離が掴めなかった様だが、モサ犬は、侵入者の足元で飛び起き水でビシャビシャのまま、喜び勇んでちりとりに向け大ジャンプをかます。


ガッシャーン!  …凄い頭突きの音である。


空中に浮かんでいたチリトリは、犬のジャンピング頭突きによりすっ飛び、納豆ごと侵入者の顔面にバンッと音を立て衝突する。


「ウッ」

小さくうめいた声が聞こえ、気づいた時には侵入者はそのまま後ろに倒れ窓の外へ落下。華麗なるフェイドアウトを決めるのであった。



"あれぇ〜?どうしたの〜?"



水でビッショリ、おまけに納豆まみれで臭くてモップの化身の様になっている犬の声が呑気に部屋に響く。


やってきた不法侵入者は、強者感が出ていたものの、一刻もしないうちにモップの化身こと下僕2号のモサ犬に討伐されてしまったのだった。


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