夜に限りなく近い朝
キミがいないと出来ることも出来ない。
眠ることも何かを食べることも出来なくなる。
それなのにキミは、今日は遠くに行ってしまっている。
キミは、携帯電話というものを持っていない。
縛られるからという理由で、持っていない。
そして、電話も嫌いみたい。
だから今、キミと繋がる手段は何もない。
こんなに寂しいのに、こんなに愛しいのに会えない。
心も、窓の外もかなり真っ暗。
これから、窓の外は明かりを纏い始めるだろう。
でも、私の心はずっと、夜のままだ。
すると、そこに突然、爆音の着信音が鳴り響いた。
もしかして、キミだろうか?