(もみ)過去編突入やー!(こう)偉くちっちぇぇ過去編だな。
「クロノス!何でこんな状況なのかわからない人しかいないので過去編突入だ!」
〔偉くちっちゃい過去編突入だな、旦那。まぁいいか、さて、旦那ぁ、時間旅行だぜぇ!しっかり捕まってなぁ!〕
(クロノスが紅葉をお姫様抱っこする。)
(トゥンク♡)
「何これイケおじじゃん⋯⋯」
《その頃マイヤ村では⋯》
「⋯⋯ぁ⋯⋯え?どう、し、て⋯⋯」
そう言い残して、レイラは倒れた。その通りだ、何の理由があって初対面の謎の少女に殺されなければならないのかと疑問が挙がるだろう。
その事を想像すると、無性に居た堪れない気持ちになり、こう続けてしまった。
「生きるのを諦めるなッ!!」
すると⋯⋯
「⋯⋯⋯⋯貴様ァ…己が刺した者に付ける言葉がそれかァッ!!」
爺さんが激怒している。まぁそれもそうか、レイラとこの爺さんの関係は分からないが、修練とか言ってたし、おそらく師弟とかそういう類いだろう。爺さんからしてみれば可愛い愛弟子がいきなり理不尽に殺された挙句、その死体に掛ける言葉が生きるのを諦めるな!⋯⋯か。
⋯⋯⋯⋯うん。俺最低だわ。
「最早貴様の地位も姿も力も全てがどうでも良い!その命、ここに置いて行けェッ!!」
あの顔⋯⋯ニャニガニャンダーニャンダーかめんではなく、何がなんでも俺達を殺すつもりだな。
すると、
『サセルカ!』
と、ゼウスが右手に付けた肘まで掛かる長い手袋から黒いメタリックな金属へと変わり、前方へ盾のように広がった。
⋯⋯物理法則どうなってんだという声は今はなし。
チッと舌打ちを挟み、爺さんは攻撃を中止し、横に回ろうとしてきた。
「俺は戦闘も座学も実験もゲームも平均よりすこすこ少し高い位しかねぇのに!姉ちゃんか七瀬代わってくれ!」
(駄目⋯⋯)
え?
《右に同じく。》
姉ちゃんまで!?
(秋野瀬君⋯これは⋯秋野瀬君が⋯現状で⋯⋯強そうな⋯⋯原住民⋯相手に⋯⋯何処までやれるかの⋯⋯検証でも⋯⋯ある⋯⋯)
あぁ⋯⋯この喋りは、警戒していない時のか⋯⋯
《久しぶりにかっこいい勇姿を見せてくれたまえ!》
今
この時
紅葉は
秋野瀬に
最も
言っては
いけない
事を
言って
しまった。
「OK,任せろ。」
《え?》
その時、紅葉はありえない光景を目にした。
「【終焉皇神之聖裁ⅹ救世帝人之原罪】」
あの秋野瀬が、自ら、黒歴史を、口にした。
もしかして何かやっちゃいました?と、思ってしまったのも束の間、秋野瀬は次の行程へ移っていた。
「此処は底。
地獄?違う。
そんな微温いものでは無い
哭け。
叫べ。
喚け。
苦め。
永遠に続く終のない終。
誰にも知られる事も無く。
孤独に闇を彷徨えよ。」
《な!?秋野瀬が!?詠唱ォ!?》
「【唯一無二之絶対不逃拷問器具】」
《ゼウスのやったんかい!!!》
「そろそろいいよ。クロノス。」
《へ?》
〔ふぅー、やっと終わったのかい?旦那。⋯いや、それか坊ちゃんのがいいか?〕
「呼びやすい方でいいよ。」
〔じゃあ旦那で⋯⋯つってもいくら姐さんの為でもこいつぁオーバーキルやしねぇかい?〕
「勿論、12時間程で出すさ。」
《あの⋯⋯話に付いてけない⋯⋯》
(おかしい⋯⋯と、思わな⋯⋯かった?⋯⋯途中⋯から⋯完全に⋯⋯クソ、ジジイが⋯⋯何の、行動も⋯⋯しなく⋯なった⋯⋯事に⋯⋯)
《あっ!ホントだ。ってことは?》
〔俺が止めてたんだよ。時を。〕
《って⋯⋯事⋯⋯は⋯⋯》
秋野瀬の視点が動き、横を向いた。
そこには、今にも牙を剥いて襲い掛かって来そうな爺さんの姿があった。
《は⋯⋯はは⋯⋯ついに効果音まで無しに⋯⋯》
〔いや、鐘はちゃんと鳴ってたんだが⋯⋯まぁいいか。用意はいいよな?《へっ?ちょ、ま〔はいドン。〕
「しぃぃぬぅぇぇぇぇッ!!!」
まさに鬼の顔で突っ込んでくる爺さん。だが、RPGで言うなら暴走、激怒の状態異常に掛かっている爺さんは気付かない。
真後ロカラ伸ビル複雑ニ絡ミ合ッタ鎖ノ手ニ
ソシテ、更ニソノ後ロデ狂ッタ様ニ嗤ウ巨大ナ
『拷問器具』ニ
毎日投稿してる人たちを本気で尊敬しそう。