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噂話

お義兄ちゃん、登場!

 



「養子?」


 朝の着替えをしながら、メイドのリリアに問い掛ける。

 リリアはドレスを着つけると、今度は髪を整え始めた。


「そうですよ、お嬢様。お嬢様がクリストファー殿下の婚約者として内定されたましたので、侯爵家の跡継ぎとしてお迎えされるそうですよ。まぁ噂ですけど。」


 リリアとはエドの一件以降、仲がよくなった。たまにこうして噂話などを聞かせてくれる。


「リリア、思いっきり、こちら側の髪の毛残ってましてよ?」


「あ、申し訳ございません、エルリア様!すぐに!」


 リリア、相変わらず不器用ね。引っ張られている頭皮が痛いわ。

 なんてことは言わずに、心を無にしてリリアに髪を任せる。



 ……ああ、でも、そういえばそうね。

 攻略対象にいたね、エルリアのお義兄様。


 たしか髪が紺色に近い青色で、日に透けると美しい南国の海のような色をしていたのよね。

 しかも、瞳も、髪と同じ夜空とエメラルドグリーンの海色。

 日に透けたときの美しい瞳をして、優しくとろけるように微笑む様は眼福だった。

 ましてや年上の魅力というのか。タイを少し崩してリラックスする姿は色気が駄々洩れしていた気がする。


 えええ、あのフェロモンを身近で浴びたらやばいんじゃあ、あ、でもあれは好きな子限定だっけ。

 じゃあ嫌われる予定のわたしには関係ないか。







 そう、思っていた時期がわたしにもありました。







「エルリア、図書室に案内してもらえないだろうか。」


「あら、ギースお義兄さま。もちろんです。」


 義兄さまはなぜか、わたしの手を取り、そう聞いてくる。


 これ、気に入られていませんこと?

 なんで?

 そして、フェロモン駄々洩れでしてよ!?

 しまっていただけませんこと、お義兄さま!









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