表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コンビニ宇宙に進出する  作者: 中村 あんず
2/3

船内

ミナミは勤務の交代のために談話室を離れた。

宇宙船は想像とずいぶん違っていた。

幾つものドームがパイプで繋がり、またドームは層になっている。


居住区は人工太陽がある。居住スペースをさらに巨大なドームで覆っている。


ハウスは木製で、和風の家をイメージしている。

六畳のワンルームに乗客は二人または一人で暮らしている。


コンビニバイトは男女に分かれて、三人が一部屋に詰め込まれている。


乗組員のハウス中央広場の12時の位置にある。つまり、前方に当たる。


乗客のエリアは3時から9時の方角にあり、地面は土に見えるが、特殊な樹脂を土に見せかけている。


乗務員エリアの道路は、アクリルパネルを組み合わせている。オモチャのハウスの床のようだプラスチックの板が敷かれている安普請なのだ。


この船内はまさしくカースト制で支配関係がはっきりしている。


コンビニバイトなんて、地球にいた時だって底辺だから、対して気にならない。


気になるのは特別区にいる奴らだ。

現役のムロタイサオがいた。今の内閣総理大臣とお供が1人、SPが2人。


地上では国会中継にムロタイサオが出ているんだ。

どっちが本物かって、本物はこっちだ。


人気コメディアンのサカタヒデキ、今や時代の寵児なんてもてはやされてるアイツが、女優のミネラルミントとゴルフカートに乗って移動する姿を目撃した。


つまり、地上にいるのはそっくりさん?


ミナミがドームの前に立つと、扉がスゥーっと横にスライドして玄関が開く。


頭のてっぺんから少し外れたあたりにチップを埋め込まれた。


識別番号付きで、個人はすべて特定できる。


特定されたところで、底辺クラスは問題がない。


地球を出発して、1年が過ぎたが、 事件は起こらない。逃げ場がないからね。


「ミナミ、仕事上がりなの? 遅かったね」

「ジムと喋ってた」

「なんか食べる?」

「うん、タネヤさんは深夜だから今日は店で食べるらしい」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ