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魔族領 村

一ヶ月以上も更新出来ず申し訳ない限りです。

大した規模の村ではない。精々、五十人ほどの人が住んでいればいい程度だ。


その中で一番大きな家。魔族の金持ちの別荘なのだろうか。普通に貴族の屋敷ほどの大きさはある。


玄関を開けて入っていくが中も貴族の屋敷にひけをとらない見事な作りだった。細かい装飾まで凝ってあり、所々に職人の巧みなワザを感じる。


各自がそれぞれ好きな部屋を選び、のんびりしていたのだが夕飯の時間になれば全員がしっかりと揃うのは中々面白い。しかし、夕飯の時刻に集まったのはいいが誰も準備をしていないのはどう言うことなのかと問い詰めたいところではあるが。


夕飯を作るのは勇者の二人とメイドさんが作るわけだけだがそうそう簡単に問屋は卸してくれないらしい。


激しい爆発音と共に入り口の扉が吹き飛ばされる。扉は十メートルほどは奥にある階段に当たる砕けたが、自分たちのものでもないので懐は痛まない。痛むとしたら、日本人特有の良心だろうか。


「あんたらかぁ?うちに用があるとか言う勇者さんの御一行さんはよぉ」


派手な登場と共にそう告げる男の魔族だが、前回では見たことがない。しかし、新入りの魔族ということもないだろう。それだけの実力がこいつにはある。


「黙ってても分かんねぇだろがよぉ。うちに用があるっつうから期待してたのにがっかりさせやがって」


「たった数秒のことでごちゃごちゃと。産まれたての赤ん坊でもあるまいだろうに。少しは考えて喋れ」


単純に驚いたので言葉も出ないと言った様子だっただけだが、魔族の言葉に苛立ちを覚えていたのかレイヴンは挑発で返す。


俺からしてみれば、レイヴンも幼稚な挑発の仕方ではあったが、この魔族はもっと幼稚な感じだったので十分に事足りた。


「う、うるせぇぇ。その口からまずは塞いでやる!」


逆上し、襲ってくる魔族だったが、その攻撃はあまりにも単調で力任せすぎた。


握った拳は、相当の力が込められ、まともに食らえば勇者はもちろん、レイヴンでさえ、ただではすまないだろう。


「この程度の挑発で頭に血が上りやがって。やりやすいにも程があるだろうに」


まだまだ若い。その魔族への評価はその一言に尽きた。レイヴンへと向かう魔族の攻撃はレイヴンによるカウンターであっさりと幕を引く。


レイヴンの拳は鼻へ当たり、無様な姿で後方へと飛んでいく魔族。鼻からはしっかりと鼻血が鮮やかな赤さで飛び散る。


吹っ飛んだ魔族は勢いのまま、床に当たりそのまま何回転かして、ようやく静止する。


レイヴンも殺す気は無かったようで、気絶するだけで済んだのは、いいことなのか悪いことなのか。


あっという間に魔族はお縄に掛けられる。




しばらくして、魔族が目を覚ました。


「うぅ。頭がいてぇ。何があったんだったか?」


「よう。目覚ましたか。こんな体勢で悪いが質問には答えてもらおう」


こんな体勢。別にとんでもない格好をしていたりしているわけではない。


ただ、食卓について夕飯になるものを食しているだけだ。あたりには夕飯のいい匂いも充満している。


「そうか。俺は負けたのか」


「あぁ、お前は負けたんだ。一瞬で手も足も出ず、惨めにな」


言いたい放題ではあるが事実なので仕方がない。


「んで?お前さんは誰だ」


「教えると思うか?俺は魔族の誇り高い四天王の一人、アイアスだぞ!」


「んじゃよ。アイアス、お前さんはどこで俺たちがここにいるって情報を知った?」


「な、なんで俺の名前を知ってやがる‼︎いいや、俺はもうなんも言わねえ。喋らねぇからな!」


きっぱりと拒絶したその瞬間に、アイアスのお腹は盛大に豪快に音を鳴らし、空腹なことを表す。


「...食うか?」


さすがに気の毒に思ったのか、それとも取調べのカツ丼的なものなのかは分からないがレイヴンは提案する。


「お、俺を籠絡しようつったって、そうはいかねぇぞ!」


強がっては見せるがお腹は依然と鳴り止むことがなく、聞いてるこっちが申し訳なくなってくる。


「食わないなら無理矢理にでも食わせるが?」


その言葉にも拒否の意を示し、とうとうレイヴンを怒らせた。


「食えって言ったら食いやがれ!精神衛生上に悪い上に俺の飯までまずくなっちまうだろうが!」


瞬時に間を詰めると口を大きく開かせ、夕飯に上がっていたおかずを片っ端から詰めて行く。


「うご、うごごご。うごっご!」


何言ってるか全く翻訳不能だが、苦しんでいるようには見える。口に無理矢理入れられた食事ではあったが、しっかりと咀嚼し、食べ終わる。


「やっと食ったか。強情なやつめ」


因みにこのレイヴン、飯が不味くなるみたいなことは言っていたが、既に殆ど食べ終わっており、言える立場なのか?と思わずにはいられなかった。


「それでも俺は口を割らねぇからな!」


「別にお前ごときの情報なんて大したものはないのは分かってる。だから、お前は用済みなんだよ。分かったら大人しく寝てろ」


それだけ言うと、レイヴンはアイアスに思い切りゲンコツを与え、気絶させる。気のせいか頭が若干凹んでいるような気もしなくもない。


結局、その日はそれ以降何事もなく一日が過ぎたことはここに明記しておく。


まぁ、強いて言うなら勇者陣のレイヴンへの評価が下がったことはあるだろう。


まぁ、色々とあったんですよ?モチベが上がらなかったり、描く気が起きなかったり…。すみませんでした。

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