職業⑦ 妖精出現
さて、と。
さてと。
さてさて。
てさてさ。
とてさてさ。
さててささて。
さてさてさてさてさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!
う・る・さ・い!
初のクエストを決定しようと考えてるところにさぁ。
がやがやとうるさいんだよ。
さてと、が一回で終わらないような現象って他にあるか?
なんだかんだ言って何とかギルドに登録してクエストの申請を行った俺。
ん、申請するところがすっ飛ばされてないかって?
いいんだよ。書いても面白くないから。
初のクエストは例の草原でキノコの採集。
で、例の草原はサリアシ草原というらしい。
では、サリアシ草原へしゅっぱーつ!
…。
……。
………。
どうやって行くんだっけ?
仕方ない。さっきの受付嬢に聞いてみよう。
と、思って受付を見ると、クエストの受注をしたい人で行列ができている。
ギルドも受付嬢を増やして対応しているのだが、人が多すぎる。
しばらく待たされそうだな。
クエストの行き方ひとつ尋ねるのに行列を並ぶのも馬鹿らしいし。
どうしよう。
「はーい。本日からユキナラリ街での専属ナビゲーターを務めさせていただきます。ユキナでーす♪」
わっ。
びっくりした。
どこから声が聞こえてるんだ?
「やだなぁ。上ですよ」
上?
上を見上げる。
妖精!?
伝説上の生物が現実に出るわけがない。俺は幻覚を見ているんだ、そうだ、落ち着け、俺!
よし、落ち着こう。
幻覚とは違った。
ここはゲームだった。何が出てもおかしくはない。
よく見たら赤毛の美少女のようだ。
「で、妖精が俺に何のようだ?」
伝説上の生物に落ち着いて話しかける俺もどうかしてると思うが。
「妖精、ですか?私にはユキナって名前があるんですから、ユキナって呼んでください!」
ユキナさん、と呼ぶのも変か。妖精の年齢は知らないが、人間に当てはめたら年下なのは明らかだ。
遠慮なく呼び捨てで呼ばせてもらおう。俺には彼女なんて人はいないから呼び捨てにしても問題ない。
「じゃあユキナ。何の用だ?」
「うーん、わたしが用があるんじゃなくて、わたしに用があるんだと思って出てきたんですけどー」
「呼んでない」
「あ、そうですか。じゃあ消えますねー♪」
あ、いや、ちょと待て。消えてもらっては困る。
「いや、ちょっと聞きたいことがあるんだ」
「何ですか~?」
よし、とりあえず引き止めた。
「えっとだな。さっき受注したクエストに行きたいんだが、どうやって行けばいい?」
「クエストですか。そこの門を出れば行けますよ」
ほぅ。行き先が違っても行き方は同じ。さすがにゲームは便利だ。
でも普通に出かけるときに困るだろうが。どうするんだよ。また今度機会があれば聞こう。
で、もうひとつ大事な質問。
「今度呼びたいときはどうやったら呼び出せるんだ?」
これは聞いておかないと困る。
「私ですか。この街にいれば勝手に出てきますよ。じゃ、また今度!」
え?まぁ聞くことはもう無いからいいけど。
★キラーン★
あ、消えた。漫画とかアニメみたいだ。
いや、これはゲームだった。
さて、教えてもらった門からクエストに出発しますか。
では改めて。
初クエスト、出発!!
どんどんUPしていきまーす。
でも中身はほとんど進んでおりませーん(←しつこい)。