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職業Ⅲ・⑩ 終わった先にあるもの

 倒れた狼人間は獣人型になって、黒い気体を出して消えた。

 その跡に、謎の言葉が残されていた。狼語か何かだろう。俺には読めない。

 あとで何かわかるかもしれない。ゲーム機から「メモ」を選び、できるだけ正確に書き写しておく。


 俺たちはビルから退去した。ボスが和解を提案してきたことについては誰もギルドに伝えなかった。ただ、ボスは捕獲に失敗し討伐してしまったということになった。


 たくさんの狼人間がビルから運び出されていく。その中には儚げな少女もいる。狼人間といえば男というイメージがあったが、繁殖を行う以上、少女がいてもおかしくない。

 男の狼人間が捕まっていても何も感じないが、子供の狼人間が捕まっていると微妙な感覚を味わう。種族間の問題であって、子供には関係ないのだ。


 とはいえ、俺に出来ることは何もない。あの狼人間は奴隷として、ここで売られるか船で海の外の街に連れて行かれるかなのだそうだ。



 次のクエストを受けに行こう。

 今回ギャンブラーとしてあまり活躍していないから、称号も獲得していない。

 報酬金はしっかりもらっているから武器を強化したいのだが、今回素材は一切手に入っていないから武器強化のための素材集めも必要だ。


 元ビルの住人がお礼を言ってきた。俺たちは大したことをしていない。普通ならこう言いながら達成感を味わうのだろうが、ボスを倒してしまったのが心残りで残念だ。



 残された謎の言葉の意味。聞いて回ったが、解読できる人はいなかった。ギルドでさえも解読に成功していないそうだ。

 この言葉は、後に俺に大きな影響を、与えるのかもしれない。




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