表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/58

職業Ⅲ・⑥ 突入

俺たちはアナティフへと突入した。


下の階は先に突入した冒険者たちが縛った狼人間がたくさんいて、戦闘には出られないメアテクスの人々が運び出している。


このまま上の階に突入できるな。


俺たちは階段を駆け上がっていく。

四階までくると、狼人間にやられて倒れた冒険者が運び出されてきた。


ここにも縛られていない狼人間は残っていない。


まだ上だ。



六階まで来ると、第二陣の冒険者の一部が狼人間と戦っていた。


「援軍が来たぞ!」


戦闘中の冒険者が叫ぶ。ぎりぎりの状況だったらしい。

これだけ人数がいれば大丈夫だろう。


すぐに縛って上の階の冒険者を助けに行きたい。


ポーチからカードを取り出す。


「麻痺属性カード!」


先に来ていた剣士と戦っている狼人間に投げつける。


「グォ!?」


狼人間の意識の外からの攻撃。驚く間もなく麻痺状態になる。


俺は持ってきたロープで狼人間を縛る。


「ありがとう」


この狼人間と戦っていた剣士が声をかけてきた。太刀使いのようだ。


「当然だ。カード投げただけだしな」


狼人間の斬り傷は瞬く間に修復されていく。

これでは倒すことなど出来やしない。捕獲が基本だな。


「よし、みんな上に行くぞ」


剣士が促す。他の狼人間も皆が縛ったようだ。


上では狼人間との激戦が繰り広げられていた。

こっちはほとんどが剣士。数では勝るが、いくら斬りつけても修復されてしまう。


なら俺の出番だ。


爪と剣がぶつかり合うところに、麻痺属性カードを投げた。


「グォ!?」


あとは下でやったのと同じだ。

ロープで縛る。


俺の職業がここではかなり役に立つな。


みんな武器に麻痺属性をつけてないのか?

情報は出回っているはずなのに。


俺はカードを何枚も同時に投げ飛ばして、狼人間を麻痺させた。

剣士たちが縛り上げる。



そうして上に上がっていった俺たちは、第四陣、第五陣の援軍もあり最上階までたどり着いた。


ここまで結構簡単に上がって来たから、最上階も大したことはないだろうと思っていた。

しかし、最上階での戦いは壮絶なものになる。



そんなことを、このときの俺たちは知らない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ