職業Ⅱ・② 土掘り
セアメ山は、険しく緑のない岩山だった。
で、なんでこんなところに「ドラグモ」なんてやつがいるんだ?
名前からしてトラみたいな柄のクモなんだろ?
とか思ってドラグモを探していたのだが、なかなか見つからない。
なぜだ。上にいるのかと思って見上げるのだが、ぜんぜん見つからない。
時々、大穴がたくさんある場所がある。
こんな大穴をたくさん掘る生物がいるのか。それとも、誰か人が掘ったのか。
穴はそこは見えないほど深い。
探しに探して、諦めかけたその時。
地面から、茶色く大きい物体が飛び出してきた。
「んあっ!?」
意味不明な驚きの声を上げてしまったが、こんなとき考えられる説は、一つしかない。
こいつが、ドラグモだっ。
クモには見えないけど。
土に包まれていて、全体が見えない。
とりあえず青の棒を何度も振って、水のバブルをを出す。
そして緑の棒を振って風を起こし、水をドラグモに送る。
最後に赤い棒を振って水の温度を沸点まで上げる。
水蒸気爆発!
狙い通り、ドラグモの目の前で水蒸気爆発が起こった。
いや、目がどこにあるのかよくわからないから、目の前とおぼしき場所、と言っておこう。
とにかく水蒸気爆発をおこし、ドラグモに付いた土を吹き飛ばした。
水蒸気でよく見えない。
白の棒で光を当て、見やすくする。白の棒はこんなときに使えるんだな。
全貌が見えてきた。
こいつは……巨大なモグラだな。
クモでもトラでもなかった。
俺は、「ドラグモ」を反対から読むと「モグラド」となることに気付いた。
トラみたいなクモじゃなくて、モグラ。「ド」はおそらくボスということだろう。
面倒なネーミングだよ。一回覚えたらすぐわかるけど。
赤と青で雲をつくり、風を起こしてドラグモの上へ送り、黄の棒から出た電気を当てて、雷を落とす。
かなり強力な雷だ。ダメージは十分なはず。
ドラグモは目が悪いらしい。いつも暗いところで暮らしているからだな。
俺が遠距離から攻撃してるから、なかなか見つけられないみたいだな。
雲は消えていなかったから、電気を当てて雷を落とす。
ドラグモはやっと俺を見つけたようだ。
自分で掘った土を手にとって投げつけてくる。
ぎりぎりで避ける。
「うぉぁっ!?」
地面に当たった土の塊は飛び散って、俺に当たった。
飛び散ったといっても塊は大きく、俺の体を包むには十分だった。
泥まみれになって動きにくい。
水分を含んだ泥は重く、俺の体温は奪われてしまう。
やばい。このままではいい的だ。
俺は一旦撤退を決めた。




