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この世界で願いのために戦う僕の物語  作者: KOKOA
第7章 閉幕《イ二ティウム》
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57話 僕の理想と願い

 僕はこの世界が嫌いだ。


 この世界にはルールがある。

 例を出すまでもない。ルールとは人が決めたものだ。この世には誰かが決めたルールがある。そしてそれを守ることで人間は成り立ち、共に生きている。

 でも、一人が勝手にルールを破る。二人目が破る。三人目も――。

 そして自分のルールを作り出して他人に強要する。

 ルールは絶対だ破れば悪となる。でも、そのルールは誰が作った?

 人間はルールに縛られて生きている。明確な形はない。でも、人類は共に生きる上である程度は明確化したルールを作った。

 ああ、だったらそれを守ればいいじゃないか。多数派は正義で少数派は悪だ。そのルールを守れば正義である多数派になる。

 だがおかしい。ルールを守っているはずなのに少数派だ。お前は間違っていると言われる。

 この世界ではルールを守ること自体がルールを破ることになっている。

 人間にとってルールというのは皆が幸せになるものではなく、自分が幸せになるためのものだ。自分が得をするためのルールを作り、それだけを守る。

 

 そもそも悪の反対は善だ。

 そして正しいの反対は間違いだ。

 僕が悪なのか善なのかは分からない。そもそもそんなのは見る人によって違う。

 僕は間違いたくない。正しくありたい。

 でも、そのあり方自体が間違いだ。

 人は正義にはなれない。

 そもそも絶対の正義など存在しない。

 それでも僕は正義でありたい。

 正義の反対は別の正義とも言われる。ああ、確かに。だが例えるならそれは二人いた時、両者が別々の正義を持っていた場合のみだ。正義に絶対はないのだからそういうこともある。

 でも、大体の場合は違う。

 本来、正義の反対は不義だ。

 僕は間違えたくない。僕は正しくいたい。

 

 僕は――――《正義》――――でありたい。

 


 だけどそんな奴が楽しく生きるなんて無理だ。無いものを求め、それになろうとする。そんなのは理想だけを見て、現実が見えてない。

 それは理想を目指してるなんてかっこいいものじゃない。

 理想を捨てられない馬鹿はあたりまえを手に入れられるわけがない。この世界で理想を求め続けるのはそういうことだ。

 そう、そんな当たり前が手に入るわけがなかったんだ……。

 でも、一度手に入れてしまた。そうしたら手放せなくなるに決まっている。でも理想を求める以上その手に持っとくのは無理だ。いつかは手放さなくてはいけない。

 もしも、どちらかを捨てろと言われたら僕は理想を捨てるのだろうか? だけど、理想を捨てて手に入れた願いは本当に僕の求めた願いか?

 僕は理想を求めたまま、願いを手にした。

 理想はこの世界では求めてはならない。願いを求めるなら理想を捨てなくてはならない。


 これは、この世界で願いのために戦う僕の物語。

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