表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この世界で願いのために戦う僕の物語  作者: KOKOA
第五章 雪解け《クレスクント》
29/66

28話 料理

 ユグドラシルに着くと真っ先に士希のもとへと向かう。

 とりあえずあのことは話さなければなるまい。

 探すこと数分。自販機のところに士希がいたので声をかける。

「――ていうことがあったんだよ」

 話を終えると士希はしばし考えた後こう言った。

「あくまで僕の考察なんだけどアンノウンの可能性が高いと思う」

「黄金のリンゴを食べたという可能性は?」

「なくはないけど、黄金のリンゴはここにしかないんだ。それを食べることは無理だと思う。とりあえず吉良をしばらく監視しよう」

「わかった。なんかわかったらこっちにも情報くれ。なんか気になるから」

「わかったよ」

 そこで自販機のスペースに雪が来る。

「あ、二人共ここにいたんだ」

「「ん? 何か用か?」」

「うん。これから皆で遊びに行かない?」

「あ~悪いこれから僕資料の整理しなきゃいけないからパスで」

「そっか。じゃあ和真君は大丈夫?」

「ああ、僕は大丈夫だよ」

「じゃあ行こうか」

 そう言うと雪は歩き出した。付いていけばいいのだろうか?

「どこ行くの?」

「ん~とりあえずブラブラしない?」

「いいよ」

 それから僕達は街をぶらついた。

 そこで突然だが一つわかったことがある。雪が可愛いということだ。

 ちゃんと理由もある。

 一緒に歩いていると「あの女の子可愛くない?」という声が人とすれ違うたび聞こえてきたからだ。

 ちなみに僕は完全に空気扱いだった。

「どうしたの和真君?」

 物思いにふけっていると雪に声をかけられた。

 今は学校の近くにあるカフェにいる。

「これからどうする?」

「う~んこの前和真君の家に行かせてもらったし私の部屋に来てみる?」

「いいの?」

「うん!」

「じゃあお言葉に甘えて」

 で、なんでかユグドラシルに戻ってきました。いや予想はなんとなくしてた。雪は親がいなくなってユグドラシルに引き取られたという話を聞いた時からなんとなく予想はしていた。でも、本当に雪の家がユグドラシル内にあるとは。

「おじゃましまーす」

「どうぞ~」

 中に入るとそこそこ設備がいいのが見て取れる。しかもさりげなく広い。

「和真君コーヒーとココアと紅茶どれが好き?」

「ココアかな」

 即答する。決まっているじゃないか。あの甘味と苦味が合わさった究極の飲み物ココアに決まっているじゃないか。

「和真君ココア好きだね」

 そして雪はやたらと大きい冷蔵庫からカカオ豆を取り出した。ん?カカオ豆?

「ちょとまって雪。それ何?」

「ん? これ? カカオ豆だよ」

「それはわかってる。なんで持ってるの?」

「ユグドラシルの栽培所で育ててるから」

「そっか……」

 もう突っ込まなくてもいいよね? 

 僕はそれから雪のやることをただボーっと見ていた。

 まずカカオ豆から脂肪を取り除き粉末にして温かいミルクに入れそこに砂糖を入れる。どうやらできたようだ。

「はい、お待たせ」

「あ、ありがとう」

 一口飲んでみる。美味い。今まで飲んだどのココアよりも美味い。

「うまいなこれ」

「ありがとう」

 雪は僕が飲み終わるまで微笑んで見ているだけだった。

「どうかしたか?」

「ううん。ただ友達を呼んだのって初めてだから嬉しくって」

「そっか……」

「それよりこれからどうする?」

「う~ん、今何時だ?」

「今は一二時だね」

「じゃあココアのお礼になんか作るよ」

「和真君料理できるの!?」

「まあな」

「じゃあ、スーパーでも行くか」

「うん!」

 とりあえずスーパーまで移動し買い物を始める。

「何か食べたいものはあるか?」

「う~ん、ケーキとか?」

「よし! ワンホール作っちゃおうぜ!」

「うん! 私も手伝うよ」

「あ、お兄ちゃんじゃん」

 張り切って買い物をしようと振り返った瞬間、声をかけられる。

「咲……」

 やばい、後ろには雪がいる……。これは誤解されるぞ……。

「お兄ちゃんデート?」

 咲がニヤニヤしながら聞いてくる。

 ほらやっぱり勘違いした。さてどう逃げるか。

「違うよ。ただ買い物に来てるだけだよ」

 どう逃げるか考えていると雪が咲に話しかけていた。

「あ、そうなんですか?」

 その質問に雪は首肯する。

「そういえば家に今誰もいないんで白金さんこれから家に来ませんか」

 突然、咲が勝手に家に来るよう雪を誘う。

「和真君いいかな?」

 う~んまあ、誰もいないって言ってるし……。

「別にいいよ。ところで咲、本当に誰もいないんだな?」

「ホントだよ。信じてお兄ちゃん」

 と、咲はふざけながら返してくる。本当にいないよね? いたら困るよ僕。

 とりあえず買い物を再開する。




 買い忘れがないか確認をして家まで帰る。

「白金さんは彼氏とかいるんですか?」

「ううん、いないよ~」

 前でガールズトークに花を咲かせていたので邪魔をしないよう一歩引いて歩く。

 大体男がいるのにガールズトークすんなや。入れないし……。

 そんなことを考えているといつの間にか家についていた。

 さてまずはどうするか。

「じゃあ、まずはスポンジ部分作っちゃおうか」

 悩んでいると雪がそう言う。こういう時頼りになるよね。いやいつも頼りっぱなしなんだけど……。

 まあ、とりあえず作るか!






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ