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この世界で願いのために戦う僕の物語  作者: KOKOA
第五章 雪解け《クレスクント》
23/66

22話 運動会準備

 いやー参った。何が参ったって、テストの点ですよ。

 今までねそこそこ勉強しても赤点取ることあったんですよ。なのに士希に教えてもらったら学年で一一位になっちゃいましたよ。マジ感謝。

 ところで雪と士希は何位ぐらいなんだろう? 

「マジ!? 士希また学年一位!? 白金さんもまた三位なの!? スゲー」

 よし聞く手間が省けたぞ松田剛士(まつだたけし)! よくやった!

 まあ、あいつ僕の事嫌ってるし僕もあいつ嫌いなんだけどね。

 などとどうでもいいことを考えていると先生が教室に入ってくる。

 さあ、皆楽しい休み時間はお仕舞だ! これからはクソつまんないLRだ! あ、でも僕は楽だから好きだよ。

「え~今日は運動会のことを色々決めたいと思います」

 は? 運動会? やるの? マジで?

 う~わ~来たよ運動会。大嫌いな運動の会。略して大運動会なんつって。

 士希の方をちらりと見る。すると何が言いたいのかわかったのだろう。頭の中に直接話しかけてきた。

[スキエンティアは禁止な]

[この前使ってた時何も言わなかったじゃん]

[いや、あのあと雪バレてたらしく怒られてね……]

[ごめんなさい、もう使いません]

 はぁ、雪みたいなおとなしい子って怒ると怖そうだからな~。

「え~天野君と知与川君見つめ合ってないで前を向きなさい。次やってたら廊下に出すからな」

 あ、バレた。座席は名前順なので士希とはそこそこ離れている。そこで目を合わせているのだからまあ、バレるだろうな。

「はい、じゃあまずは走る順番を決めていきます。我が校では男女ともに走るのでよく考えて決めてください。え~とじゃあ、進行は知与川君よろしく」

「はい。じゃあ、まずどんな感じで走るのか決めていきたいと思います。例えば最初に速い人を固めるとかです」

士希が説明を終えると松田が勢いよく手を上げる。

「は~い。遅い人を速い人でサンドするのはどうでしょうかっ!?」

「今の意見に反対の人いますか?」

 士希が聞くが誰も反応しない。

「他に意見はありますか?」

 また、誰も反応しない。

「じゃあ、今の意見でいいですか?」

 それには皆が首肯した。

「先生、この前体育で記録測ったんですけどその記録ありますか?」

「ちょっと待ってて確認してくるから」

 先生は結構お年寄りなので走ってではなく歩いて教室を出て行く。これで数分はゆっくりできるな。

 寝ようと思い机に突っ伏そうとしたところで士希に声をかけられる。ちなみに頭の中でだ。

[そういえば和真ってこの前の記録んときスキエンティア使ってたよな?]

[あ、そういえばそうだ。どうしよう……」

 このままだと本番の時本気を出してないと思われてしまう。

[なあ、本番の時だけでも……」

「ダメだ」

「そこをなんとか!]

[二人共何をコソコソ話してるのかな?]

 おう、雪まで入ってきやがった。 

 これはもう諦めるしかないな。

[なるほどなるほど]

 おそらく僕が考え事をしているうちに士希が雪に今あったことを話したのだろう。雪が何かになっとくしていた。

[じゃあ、和真君がこの前の速度で走れるように練習すればいいんじゃない?]

[え!? この前はスキエンティア使っての状態だったんだよ!]

[でも本気ではなかったでしょ?]

[う……]

[決まりだね]

 と、そこでちょうど教師が入ってきた。

「知与川君あったよ」

「ありがとうございます。それでは順番を決めていきたいと思います。」




 それから一〇分ほどですべてが決まった。

 僕は士希と雪のちょうど間だ。

 これならまあ、二人が速すぎるから僕が遅くてもなんとか誤魔化せ……る気がしないよ! 無理だよ!

 僕この前士希と同じペースで走ってたよ! まあ、あれは持久走だったから士希が手を抜いてたってのもあるんだけど。実際短距離の時スキエンティア使ってなかったからかもしんないけど全然勝てなかったし

 で、わからないのは雪だ。スキエンティアなしでも運動できるのか?

 とりあえずもうLRも終わりだしあとで確認するか。

「え~とじゃあ、これで順番決めを終わります。先生お願いします」

「はい。え~皆さんお疲れ様。このあと下校となります。ようのない生徒は速やかに帰ってください。それでは知与川君号令頼みます」

「はい。起立。きをつけ。礼」

 皆さようなら~と挨拶をする。さて、これでもう自由の身だ。

「士希、雪帰ろーぜ」

 二人共こちらを向いてすぐに首肯してくれる。

「じゃ、行こうか」

「「うん」」

「にしてもスキエンティアなしか~」

「ズルは良くないよ~」

「そうだぞ和真」

「世界の平和守ってんだしそれくらいいいじゃないか。てか士希はこの前そんなこと言ってなかったよな?」

 半眼で士希の方を見ると士希はプイと違う方を向いてしまった。

 そんなことをやっているうちにユグドラシルについた。そこで雪が恐る恐る口を開く。

「それにしても和真君思ったよりも元気だね」

「ん? 何か変か?」

「いやだって、自分のことを殺したんだしもっと心にダメージがあってもおかしくないじゃん」

「ああ、そのこと。まあ、自分でもよくわかんないんだけど思ったより平気みたい。そう言えば昨日思ったんだけど未来から来たりアンノウンってなんなんだ?」


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