ポテトの非日常
初めての長文小説となりそうです。最近レタスが美味しすぎてこんなのができました。何かありましたらコメントお願いします。
気が付くと僕は誰かから逃げていた。ここは動物が知恵を持ち今の人間のように暮らす世界。その多くは人間と動物との間に生まれた。僕もそのうちのひとり。僕は犬と人間の間に生まれた。そしてなぜか逃げている。覚えているのは自分が「ポテト」と呼ばれていたことだけ。
とにかく逃げなくてはならない。僕は目の前に見える裏路地にはいった。その裏路地はゴミ箱やゴミ袋か乱雑に置かれたいて鼻のいい僕にとってはすごく苦痛なところだ。そんな裏路地を鼻を押さえながら走っていくと乱雑に置かれたゴミ箱やゴミ袋と込に混じって「レタス」と書かれたダンボールが落ちていた。このダンボールどこかで見たことがあるようなないような……そう思って少し足を止めているとそのダンボールがカタカタと動き始めた。
「動い…てる?」
どうやら中に何かがいるらしい。そう思った僕はダンボールに中身を覗こうとしゃがみこんだ。するとそのダンボールから眩しすぎる光が放たれた。僕は思わず目をつぶったそして目を開けた時には目の前にダンボールはなかった
「あれ…?!」
不思議さと驚きで僕は思わず声を上げた。すると声に気づいたのか遠くからざわざわと僕を追う誰かの声が近づいてくるように思えた。
(やっべっ!逃げなきゃ)
そう思った僕は逃げようとした。その時
「こっちだ!」
誰かが僕の腕を掴み裏路地の入り組んだ少し細い通路へと引っ張り込んだ。
「一体誰ですか!?」
そう言って僕はその誰かの顔を見た。
「あんた…さっきのダンボール!?」
そこにいたのはさっき白い霧のようなものを出していたダンボールを被ったタキシード姿の男が立っていた。
「さっきのダンボール…あんただったのか?!」
「あぁ…おう。そうだけど。なにか?」
「なにか?じゃねーよ…。何なんだよお前?!」
「それより逃げてんじゃないのか?」
なんで逃げてることが分かってるのか知りたかったが今それどころではない。
「とりあえずお前、これを飲め」
そう言って彼は緑色の液体の入った小瓶を渡してきた。
「こ、これは…?」
「レタスになれる薬だ」
「はぁ?!」
「うそうそ。30分だけ動物に戻れる薬だ。それでなんとか逃れられっるだろ?」
「逃れるって…どうやって逃れるんだよ?」
「簡単さ。俺がお前の飼い主に成りきればいいんだ。あたかも迷子になった我が家族同然のペットを探している飼い主のようにね!」
「簡単に言うけどよ…そう簡単に行くもんじゃ…」
「まぁモノは試してっよく言うじゃんか!早くしないと見つかるぜ?」
「うぅ…」
「……どこだー!!!!あの脱獄犯め!!!!」
かなり近くまで僕を追っている奴らが来ているらしい。
「……わかったよ。飼い主さん。」
「そう来なくっちゃ!演技ならこのレタスに任せとけ!」
僕はこの「レタス」とやらの言うとこに従うことにした。ということでさっきもらった薬を飲むことにした。
(ゴクッ)
特に味はなかった。数十秒経つと目眩がしてきて僕は意識を失った。その後目を覚ますまでの記憶はない。