エピソード7
空の一員の片瀬さんが、現実に病院を辞めていく事になった。
エピソード7
夫・・・・・・妻が狂い始めてもう1年がたつのか。僕は自分で立っているので、精一杯で妻を守るまで余裕がなかった。
妻・・・・・・羽根さんと野谷さんの恋愛ごっこも、もうあれから1年がたとうとしていた。そして、教育係の片瀬さんも相変わらず健在なのでした。
そして、そんな中、現実の片瀬さんが大学の研究室に帰ると聞いて、皆の人気者の片瀬さんの周りは賑やかになった。そして、私は辞めるのが羽根さんと野谷さんでなくて良かったと胸をなでおろすのでした。
そうこうするうちに片瀬さんのお別れ会が開かれる日がやってくるのでした。私も夫とお別れ会に出席して、皆で歌を歌ったり、似顔絵を描いたりと盛り上がりに盛り上がり、そして、皆が1人1人お別れの言葉を言っていって私の番が回ってきた時
「片瀬さん、サークルではお世話になりました。向こうでも頑張って下さい。」
と言うのでした。そして、今度は片瀬さんがお別れの言葉を言う番になったら、なんと彼が号泣してしまうのでした。
そして、その日はお別れ会があった後、1度家に帰ってそれから夫がもう1度病院に行こうというので、行くと片瀬さんを囲んで写真撮影会状態で、夫が
「片瀬さーん。」
というと片瀬さんは嬉しそうに
「あぁ。」
と声をかけてくれるのでした。そして、私が
「お世話になりました。」
ともう1度、挨拶したら、片瀬さんが
「百合子さんもお元気で。」
と綺麗な笑顔で言ってくれるのでした。こうして、もうこの人に会う事もないっ思ったのでした。そして、私達は思いがけない所で再会するのでした。そして、それが私の狂気の世界へと更に連れていくのでした。
夫・・・・・・君は彼の一途な想いに気づいてなかったね。このまま、君が気づかなければいいのに・・・。
片瀬さんのお別れ会は、盛り上がり、私と夫は更にもう1度、お別れを言うのでした。