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第六話 一.カレードーナツ

 土曜日の朝だった。オレの気分とは裏腹に、嫌味なほど好天に恵まれた朝だった。

 いつもより遅い時間に目が覚めたオレ。お酒を飲みすぎたわけでもないのに、オレの頭は異常なほど重たかった。

 昨日の夜、麗那さんから打ち明けられた話が、オレの頭の中を駆け巡っていた。

 紗依子さんのアパート付近の痴漢騒ぎが、実は、昔の彼氏の付きまとい行為だったこと。そして、その彼氏とは、じいちゃんが入院している「胡蝶蘭総合病院」の医師だったこと。

 ここ最近、ドラマのような展開が続いていて、オレは夢の中を彷徨っている気分だった。

「悩んでても仕方がないし、気分転換に、管理人の仕事でもやるか。」

 気分転換にならないだろうけど、オレはいつものように掃除を始めることにした。何もせずに呆然としているよりは、体を動かしていた方が気が晴れると思ったからだ。

 まず手始めに、ゴミ置き場の清掃をしようと、オレは箒と塵取りを持って非常口へと向かう。

「お?」

 向かい側から住人が一人、のそのそと歩いてくるのがわかった。

「あれ、潤じゃないか。おはよう。」

「あ、マサ、おはよぉー。」

 潤はパジャマ姿のままで、目覚めたばかりといった顔をしている。いつもながら、すっぴん顔した朝の彼女と、化粧を施した夜の彼女はまるで別人のようだった。

 どういう理由かわからないが、潤の手には、食事などで使用する小皿が握られていた。

「潤、非常口の方から歩いてきたけど、何してたの?それに、そのお皿どうかしたのか。」

 オレがそう尋ねると、潤は憮然とした顔をしていた。

「聞くまでもないじゃん。ゴミ置き場に、ゴミ捨ててきたんだよぉ。朝食でも食べてると思ったぁ?」

 そううそぶくと、潤はスーッとオレの横を通り過ぎていった。

 振り返りつつ、潤の背中を目で追うオレ。お皿を片付けるためか、彼女はリビングルームへと入っていった。

「・・・ゴミ出すのに、あの小皿、何の目的で使ったのかな?」

 そんな疑問符を頭に浮かべながら、オレはゴミ置き場へと歩いていった。


 =====  * * * *  =====


 青々とした木々や芝生が目に眩しく、突き抜けるような青空が夏の訪れを感じさせるそんな昼下がり。

 オレは「山茶花中央公園」のサッカーフィールドを目指して歩いていた。なぜかというと、サッカーの練習のために、奈都美がここへ来ているかも知れないと思ったからだ。

 ここ数日、外出するたびにここへやってきていたものの、残念なことに、お手伝いをしている弁当屋の仕事が忙しいのか、たまたま時間が合わないだけなのか、オレは奈都美に会うことができなかった。

「さてと、今日はどうかな?」

 サッカーフィールドへ到着するなり、オレはフィールド全体を見渡した。

 駆け回っている人の姿に目を凝らしてみると、小学生ぐらいの少年たちが、ボールを転がしながら遊んでいたようだ。

「今日も、奈都美は来ていないようだ。」

 もう少しだけ待ってみようとも思ったが、あの少年たちの邪魔になるからと、奈都美は遠慮してしまうかも知れない。そうなると、オレは無駄に時間を過ごすことになるだろう。

「また今度来てみるか。」

 未練を残しつつも、オレはサッカーフィールドに背中を向けた。

「こらー、そこ!もっと強く当たって!それじゃあ、ボール奪えないぞぉ!」

 オレの背後から、甲高くて大きい女性の声が響き渡った。

 すぐさま後ろへ振り向くと、サッカーフィールド内のゴールポストの辺りで、一人の若い女性が、あの少年たちにゲキを飛ばしていた。

 指で位置を指し示したり、手を大きく振り回したりして、その女性は少年たちにアドバイスをしているようだった。

「奈都美だ・・・。」

 その女性は紛れもなく、トレーニングウェアに身を包んだ奈都美だった。ゴールポストの陰に隠れていて、さっきは、その姿を見落としてしまったのだろうか。

「ほらー、キミキミ、休んじゃダメよ!もっと相手の動きを見て。そうそう、その調子よー!」

 少年たちに大きな声援を送っている奈都美。そんな彼女のもとへと歩み寄るオレ。

「よし!ここで休憩。みんな、すごく上手じゃなーい。」

 健闘ぶりを称えられて、少年たちは照れくさそうに笑っている。その屈託のない笑顔につられて、奈都美も一緒になって喜んでいた。

 少年たちは休憩など忘れて、サッカーフィールドに向かって駆け出していく。このタイミングを見計らって、オレは彼女に声を掛けた。

「奈都美。」

 奈都美はすぐさま振り返る。

「マサ?・・・どうしてここに。」

「ああ、ちょっと通りかかってね。奈都美、いつから少年たちのコーチになったの?」

 奈都美は違う違うと否定する。いつものように一人でサッカーの練習をしていたら、彼女の姿を見ていた少年たちが、サッカーを教えてとお願いしてきたという。

 奈都美も最初はやんわりと拒んだが、少年たちの執拗さについには根負けし、少しだけアドバイスすることなったそうだ。

「あの子たち、なかなかの才能ね。これから一生懸命練習すれば、プロサッカー選手になれるかも。」

 かつては、奈都美も”東京多摩FC”というプロサッカーチームの選手だった。退団してしまったその理由について、彼女の口からは何も語られていない。

 少年たちに熱い眼差しを送りながら、奈都美はノスタルジックな思いに浸っている。無邪気にサッカーをする少年たちに、夢を追いかけていた頃の自分自身を重ねていたのだろうか。

「それはそうと、あたしに何か用?」

 オレには、奈都美に会いたい理由があった。

「この前、じいちゃんのお見舞いに行ってくれたそうだね。どうもありがとう。じいちゃん、ものすごく喜んでたよ。奈都美に、そのお礼が言いたくてね。」

 つい先日、奈都美がじいちゃんのお見舞いに行ってくれた。オレはそのお礼を言いたかったのだ。

 奈都美が見舞ってくれた後、オレが花束を持ってじいちゃんを訪ねると、じいちゃんはやたら機嫌がよく、彼女の話ばかりしていたのを憶えている。

 ここ最近、食事の制限などでめげることが多かったじいちゃん。そんなじいちゃんを元気付けてくれた奈都美に、オレは感謝の気持ちを伝えたかった。

「キミにお礼を言われる理由なんてないよ。あたしが、おじいちゃんに会いたかったら、会いに行っただけだもん。キミにお願いされたから、行ったわけじゃないからね。」

 そう突っぱねると、オレから顔を背けた奈都美。いきなりのお礼の言葉に、彼女はちょっぴり照れくさそうな顔をしていた。

 そんな奈都美の心情を汲むように、オレは一言、ありがとうとだけ付言した。オレに背を向けたまま、彼女はコクンとうなづいた。

「奈都美、あのさ・・・。」

 そっと話しかけると、奈都美は口を閉ざしたまま振り向いた。

 オレはどうしても知りたかった。奈都美がなぜ、プロサッカー選手を辞めてしまったのか。なぜ、親しくしていたアパートの住人たちに連絡をしていなかったのか。その秘められた真相を、オレは彼女の口から聞きたかった。

「・・・。」

 何をためらったのか、オレはその真相について尋ねることができない。口をつぐんで逡巡としてしまった。

 アパートを離れて、今は住人ではない奈都美。そんな彼女のプライベートにまで、オレは踏み込む権利があるのだろうかと自問自答していた。

「何で黙ってんの?話があるから声掛けたんでしょ。」

 奈都美は苛立つように口を開いた。オレはうなづいて、迷いから脱する糸口を探している。

 息詰まるような空気が、オレと奈都美の間を埋め尽くしていく。張り詰めた雰囲気のせいで、オレたちは言葉を交わせないでいた。

「おーい、おねーちゃーん!」

 サッカーフィールドにいた少年たちの叫び声が、オレたちの緊張の糸を断ち切った。少年たちは手招きして、奈都美を呼んでいるようだった。

「あの子たちが呼んでるから。あたし、行くよ。」

「あ・・・。」

 奈都美はそよ風のように、オレのもとから走り去っていく。

「奈都美!」

 振り絞るような声で、オレは奈都美を呼び止めた。振り返る彼女に、オレは精一杯の声を張り上げた。

「あのさ、またアパートに遊びにおいでよ。みんな、待ってるからさ。」

 奈都美は呆気に取られた顔をしていた。すぐさま、彼女は口元を緩めて、オレに向かってOKサインを示してくれた。

「じゃあね!」

 別れの言葉を残して、奈都美は少年たちのもとへと駆けていった。

 奈都美と少年たちは無心になって、転がるサッカーボールを追いかけ回していた。もうすっかり友達同士のようだった。

 わずかにも、胸のつかえが下りた気がしたオレ。アパートの住人たちと、微笑ましく触れ合う奈都美を想像しながら、オレは歓声が飛び交うサッカーフィールドを後にした。


 =====  * * * *  =====


 翌日の日曜日の朝、今朝も気持ちのいいすがすがしい天気だった。

 晴れ渡る陽気の下、オレは玄関先で背伸び運動する。思いのほか気温が高かったのか、少し体を動かしただけで、額から汗が滴り落ちてきた。

「今日も暑くなるな、これは。」

 軽いストレッチングを終えると、オレは冷たい麦茶を飲むためにリビングルームへ向かう。日曜日の朝ともあって、リビングルームには住人たちの賑やかな笑顔が揃っていた。

「おはようございまーす。」

 住人たちにさわやかな挨拶をするオレ。住人たちも、オレに穏やかな微笑みを返してくれた。

 いつもよりもリビングルームがとても涼しかった。エアコンの送風口から、ひんやりとした冷気が勢いよく流れ出ている。

「ここ随分涼しいですね。エアコン、効きすぎじゃないですか?」

 オレがそう言うと、住人たちは揃いも揃って悩ましい声を上げる。

「だってさぁ、今日蒸し蒸しして、あっついじゃーん。」

「そうヨ。テレビジョンの天気予報では、朝から気温26度超えるんだってサ。」

「この蒸し暑さだと不快なだけだわ。早く梅雨が明けてほしいところね。」

 だらける住人たちに、オレは夏風邪に気を付けてくださいと忠告した。

「あれ、そういえば、麗那さんの姿がありませんね。」

 キョロキョロとリビングルームを見渡すオレに、住人たちは、麗那さんは昨日から泊りがけの仕事だったらしく、もうすぐ帰ってくるだろうと教えてくれた。

「さーて、麦茶、麦茶っと。」

 冷蔵庫の扉を開けて、オレは冷やしておいた麦茶の容器を手にした。すると、持ち上げた容器がやけに軽い。それもそのはずで、容器の中には麦茶がほとんど残っていなかった。

「あれー、麦茶がない!昨日の夜に作っておいたのに。」

 オレが驚嘆な声でわめくと、ジュリーさんがこちらに顔を向ける。

「Oh、マサ。麦茶、わたし飲んじゃったわヨ。喉渇いちゃって。さっき、一杯だけネ。」

「それでも、一杯だけでこんなに減るわけないし・・・。」

 そうつぶやきつつ、オレは首を傾げる。すると、今度は潤が右手を高々と挙げている。

「マサぁ。あたしもさっき、一杯飲んじゃった。今日、暑くてさぁ、牛乳だと気持ち悪そうだったからね。」

 それに続けとばかりに、今度はあかりさんまで発言してきた。

「そうそう、わたしも一杯飲んだわ。今日の蒸し暑さに絶えられなくてね。」

 麦茶の容器を見つめながら熟考するオレ。

 三人の女性が0.8リットル容器から、250ミリリットルのグラスで一杯ずつ麦茶を飲みました。さて、容器の残量は何リットルでしょうか・・・?などと、オレは算数の問題を解いている場合ではない。

 答えを解くまでもなく、三人がグラス一杯ずつ飲んだとしたら、この残量もうなづける。やり場のない切なさに、オレはガックリと肩を落としてしまった。

「それなら、最後に飲んだ人が、作り直してくれたらよかったのに~。」

 オレの悲鳴のような訴えに、住人たちは互いに顔を見合わせる。どうやら、誰が最後に飲んだのか言い合いしているようだ。

 オレにしてみたら、そんな下らない言い争いなんてどうでもよかった。ただ、グラス一杯の冷たい麦茶が飲みたかっただけなのに。

「もうやめてくださいよ。過ぎたことを言い合っても仕方がないし。」

 口論を繰り広げる住人たちをオレが仲裁していると、リビングルームのドアの向こうから、泊りがけの仕事を終えた麗那さんが元気いっぱいに帰ってきた。

「わー、涼しい!みんな、ただいまぁ~。」

 住人三人は麗那さんを見るや否や、言い争いをしていたことも忘れて、暖かく彼女を迎え入れた。オレも元気よく、お疲れさまですと彼女をお迎えした。

「よかった、みんな揃ってたんだね。今日はお土産買ってきたよ。」

 麗那さんはそう言うと、オレたちに小さな紙袋を見せてくれた。それは、味気のないごく普通の茶色い紙袋だったが、住人たちは、そのお土産の正体に気付いたようだ。

「あー、センパイ、それってもしかしてぇ?」

「そう。入手困難と言われる幻のア・レ・よ♪」

 住人たちが一斉に歓声を上げた。幻のアレとはいったい何だろうか?沸き上がる歓声の中、オレはどうしてよいかわからず右往左往するばかりだった。

 麗那さんは落ち着きなさいと、喜びに沸く住人たちをなだめている。住人たちはまるで、ご主人様にエサをねだる従順なペットのようだった。

「買えたのはいいけど、残念ながら三個しか買えなかったの。あっという間に売り切れちゃって。だから、みんなで分けて食べようね。」

 麗那さんが紙袋から取り出したもの、それは、カラッと揚がったキツネ色の惣菜パンだった。

 そのパンを半分にちぎると、スパイシーな香りがオレの鼻腔をくすぐる。この香りからして、麗那さんが手にしているものはカレーパンのようだ。

「わぁ、それカレーパンですか?」

「うん。これ、はぎ家っていうお店のカレードーナツだよ。」

 麗那さんは、ちぎったカレードーナツを住人たちに手渡していく。彼女は微笑みながら、オレにも手渡してくれた。

「え、オレもいただいていいんですか?」

「もちろん。食べてみて、絶対においしいから。」

 住人たちみんなが、オレに早く味見するよう急かす。オレの感想を待ち望んでいるようだった。

 そういうことなら遠慮なくと、オレはカレードーナツを頬張った。サクッとした衣の食感がたまらなくて、中に詰まったカレーも深みとコクがあり、辛さと甘さのバランスが絶妙だった。

「おいしい、これ。すごくおいしいです!」

 あまりのおいしさに、オレは一気に平らげてしまった。食べ終わった後も、カレーのスパイシーさが口の中でいい余韻を残している。こんなにおいしいカレードーナツは初めてだった。

「それじゃあ、わたしたちもいただきましょうか。」

 いただきますと声を張り上げて、住人たちはカレードーナツを食べ始める。住人たちみんな、おいしさを味わいながら、心地よい余韻に浸っていた。

「それはそうと、そのはぎ家ってどんなお店なんですか?」

 オレの質問に、麗那さんがニコニコしながら答えてくれた。

「これね、駅東口にある、はぎ家っていう和菓子屋さんが売ってるの。テレビで取り上げられたこともあるせいか、この街ではかなり有名でね。このカレードーナツを求めて、開店から行列ができるぐらい人気があるんだよ。」

 麗那さんは今朝、電車で帰ってきた都合もあって、せっかく駅まで来たのだからと、売り切れ覚悟でその「はぎ家」に立ち寄ったそうだ。そうしたら、幸運にも三個だけ残っていたので、堪らず買い占めてしまったというわけだ。

 そんなカレードーナツを見つめながら、麗那さんは付け加えるように囁いた。

「・・・このカレードーナツ、奈都美の大好物なのよ。」

 ふと、麗那さんの方へ顔を向けたオレ。

「あの子ね、ここに住んでる頃、朝のトレーニングが終わってから、いつも買いに行ってたみたい。でも、ほら、人気があるでしょう?売り切れで買えなかった時なんか、ものすごく機嫌が悪くてねー。だから、わたしたちがお土産で買ってきたりしたら、それはもう大喜びでね。ニッコリしながらおいしそうに食べてたもの。」

 麗那さんの話に、他の住人たちは揃って相づちを打っていた。住人たちみんな、カレードーナツを頬張る奈都美の笑顔を思い浮かべていたのだろうか。

 笑みをこぼしながらも、麗那さんはちょっぴり寂しい胸のうちを語り始める。

「・・・奈都美、久しぶりにみんなと会えたのに、何だか元気なかったよね。このカレードーナツ食べたら、またあの頃のように、元気に笑ってくれるのかな。」

 奈都美の異変に感づいていたのだろうか、住人たちみんな、黙ったままうなづいていた。

 押し潰すような、そんな重苦しい雰囲気がオレたちを取り囲んでいる。それを打破しようと声を上げたのは、明るさがとりえの潤だった。

「そうだぁ!ねぇ、今日みんな、お昼どーするか決めてるぅ?」

 潤の唐突な問いかけに、キョトンとする住人たち。彼女はそのまま話を続ける。

「あのさぁ、今日のお昼ごはん、奈都美が働いているお弁当屋さんにしない?」

 奈都美がここへ訪れた数日後、潤はその弁当屋へ行ってきたそうだ。その時は忙しい時間帯だったせいか、奈都美とまともに話ができなかったらしい。

 つまり、今日のお昼を買いに行くついでに、奈都美の様子も伺おうと、潤はそう考えたようだ。

「Oh、それはナイスアイデアじゃない。わたしはOKよ。」

「そうね。わたしもお弁当でも構わないわ。」

 お昼の準備をしていなかったオレも、潤のプランに乗ることにした。

「ごめーん、わたし午後から仕事なの。だから、ちょっと休ませて。みんなで行ってきなよ。」

 麗那さんはそう言いながら、ごめんなさいのポーズをする。

 相変わらず働き詰めの麗那さん。泊りがけの仕事が終わっても、その日の午後から仕事があるとは、やはり売れっ子モデルはそれだけ多忙なのだろう。

 そんな麗那さんを気遣うように、お体に障らないようがんばってと、オレは労わりの言葉を投げかけた。

「ありがとう、マサくん。大丈夫よ、わたし、まだまだ若いからね♪」

 バイタリティに富んだ麗那さんらしい一言に、オレは内心ホッとしたものの、無理をしてほしくないという気持ちの方が強かった。

 大きくあくびをしながら、麗那さんはリビングルームを出ていく。そんな彼女に、オレと他の住人たちはゆっくり休んでと声を投げかけた。

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