「俺の教典」
???「この力を使えば世界を変えられる!」
病院に入院しながらこの病院に収まりきらないほどの野望を抱えていた。
退院する前日くだらないニュースを見た。
どうもこの授かった能力をしょうもないことに使ったようだ。俺ならもっとなんなら1年でこの国を変えられるのに。
そうして俺は退院した。病院で過ごす事で昔の辛い思い出がよみがえってきた。
私の父と母の事だ、父は国の国会議員で次期総理大臣のポストの1人だった。しかし、父ははめられた。他のライバルポストの一人と当時の総理大臣が裏で手を組み、国のお金を横流しし、愛人やお偉い方達だけのとある接待、とある有名企業への裏金寄付など黒いお金の罪をすべて父に擦り付け総理大臣の夢をつぶした。父は仕事一筋の人間だった、そしてこの様だ。もうそこからは地獄だった。父は責任を被り議員を辞め無職になった。知り合いのつてで、法律に関わる仕事のお手伝いをさせてもらっていたが半年後に姿をくらました、母は専業主婦だったがパートになった。だが母はバイト先ではなじめず、そんな中でも父の行方を捜しながら仕事をして、俺の学費や生活費を稼いでくれた。
高校の頃母が交通事故にあった。下半身不随で足が動かなくなった。車いすだ。もう今までのようには稼げない。私はその頃大学受験を控えていた。俺はT大学の法学部に合格し、大学の支援も受けられた。しかしそれは経済的格差を意識させられた。俺は勉強一筋だった。周囲は遊びほうけていた。女と遊び、酒を呑み、夜な夜な遊んでいる奴ばかりだった。腹が立った。国内の学力の最高峰で俺たちは国を導く使命を持つ責任感のあるやつばかりだと思っていた。だが実際は全く違った。自分の見栄のために入った奴、たまたま家から近いからとかいう奴、目的を大学に入って決めようとするやつ。もちろん言葉の意味は理解できる、しかし私は父の影響を受け過ぎていたのか、いずれ国を率いるために必要な知恵や、つてを作る場だと思っていた。そこから大学生活は孤独だった。
父の背中を追うようにここに入ったが、どうしていいのか全く分からなかった。私はひたすら様々な講義を受け、様々な知識を習得し、サークルでは名門のテニスサークルに所属した。だが私は人と本当の意味で分かりあえていないような気がした。母親には「大学ではとても良い経験ができ、周囲の方からは学ぶことが多いです」と伝えていた。実際は俺以外の人間の行動原理や思考回路を学び、とても薄っぺらい生き方で考え方だと見下していた。
大学で2回生になる頃俺はダークウェブで例のドリンクが売買されているのを知った。どうやらこれを飲むと体の遺伝子構造に影響を与え人間が今後数百数千年で習得する進化を放射性物質を体内に取り込むことで能力を会得できるというのだ。迷う時間はなかった即決だった。そうしてこのドリンクを飲んだ。
俺は母がいる家に帰った。体を心配されたがそんなものは承知の上なので何も怖いことはなかった、なので適当にあしらった。俺は部屋にこもり、昔からしたためたこの国を統治し優れた国にするための本を開いた。この完璧な本に唯一足りなかった物がこうしてそろった。「力」があればもう完璧だ。我々が苦汁を味わったこの約90年間の恨みを晴らすことができる。とある「ハーケンクロイツ」を掲げた国も「経済を計画的に管理し財産を統一させようとした国家」も「かつて太平洋をすべて手中に収め世界の覇権国にケンカを売った国」(我が国の事)もすべて私の糧として活かし世界をも変える!
私は手始めに「結社」を作ることにした。考えを共有できるものを集めるためだ、もちろん優秀な人間が必要になる。そこで私は一番簡単に優秀な人材を集める手段を思いついた。大学だ、そしてサークルを介し他大学と広げていくことを考えた。
もう一つは「例のドリンク」だ、これを大量に購入し、成分を調べ量産する、そして結社の人間にも布教する。
俺はダークウェブにアクセスし、ドリンクを買ったサイトにアクセスしたが在庫はなかった。
AIを駆使し、他のサイトにもアクセスをしたが国が干渉をしているのかわからないが全く見つからなかった。
ドリンクは以前に買った手元の3本しかない。他にも購入して保管している奴を探す必要がある。
「けん!、あの危ないドリンクってもうないわよね?保健所の人たちがけんの入院中に回収作業をしててドリンクを持って行ってもらったんだけどまだ回収漏れがあったら教えてね!」
けん「ああ、ないよ、保健所ってどこの保健所の人か知ってる?」
けんのはは「わかんないけどこの○○市の保健所は一つしかないからそこかもしれないよ」
けんのはは「あと保健所を介して研究所で研究されるかもね、興味あるの?」
けん「やっぱり俺の事だから気にもなるよ」
その保健所か研究所に行けばドリンクをたくさん入手できる
俺は○○市の保健所にむかった。