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いつのまにか、懐かれました。懐かれた以上は、私が守ります。  作者: 水無月 あん


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27話 怖い

不定期な更新ですみません!

王太子様の問いかけに、目をうるませて話し始めたロザンヌ。


「あの…私、…マチルダさんと少し話しをしていただけなんです。なのに、…マチルダさんが急に怒りだして…。私に飲み物をかけようとしたんです! そうしたら、私の友人のダリアが、かばってくれて…。でも、私をかばったせいで、こんなにドレスが汚れてしまったんです…。私のためにごめんなさい、ダリア…!」


自分でかけたくせに、よくそんなことが言えるよね?

見ているこっちが恥ずかしくなるんだけど…。


が、一番被害を被っているダリアは何も言わない。唇をかんで下をむいている。


すると、王太子様がダリアに優しく声をかけた。


「こんなに汚れてしまって大変だったね。ウルス、この令嬢に着替えを用意してあげて」

側近の方はうなずき、すぐにメイドさんを呼んで指示をだしている。


王太子様の言葉に、驚いたように顔をあげたダリア。

ダリアが何か言おうとするのをさえぎるように、ロザンヌがしゃしゃりでた。


「そんな、申し訳ないです! 王太子様にそこまでしていただくなんて…」


「母上主催のパーティーで起きたことなんだから、できるだけのことはさせてもらうよ。もちろん、しでかしたほうにも、それ相応のお礼をするけどね」

と、楽しそうに微笑む王太子様。


その笑顔に鳥肌がとまらない…。


ロザンヌ…。とりあえず、誠心誠意謝って、全力でここから逃げたほうがいいと思う。

ロザンヌの悪知恵で騙せる相手ではない。


とっくに、王太子様は真相を見抜いてるよ…。

犯人が嘘を重ねて、罪が重くなることを楽しんでるように私には見える…。


「じゃあ、君の意見を聞こうか。そのドレス、誰が汚したのかな?」

王太子様がダリアに微笑みながら聞いた。


笑っているけれど視線は鋭い。

ダリアの瞳がゆれる。


「それは…、あの…、ロ…」

まで言いかけた時、ロザンヌがダリアの肩をおさえた。


「ダリア! そんなにマチルダさんが怖いのね…! でも、大丈夫。はっきり、マチルダさんにかけられたって言ったらいいわ。ね? ね?」


う-ん…、これって、そう言えと完全に圧をかけているよね?

ダリアはロザンヌに弱みでもにぎられてるの?


結局、ダリアは口ごもったまま、怯えたように泣き出した。


「王太子様…! このとおり、ダリアはマチルダさんが怖くて、はっきり言えないでいます…! でも、私は、ことを大きくしたくはありません。謝ってくれたら、私はマチルダさんを許します…」


…ん?! ちょっと意味がわからない。


ことを起こし、更に大きくしているのは、あなたですが…? 

そして、謝るのは、あなたのほうですが…?


「へえ…。バレリー伯爵令嬢は、とっても優しいんだね。理不尽に怒られ、ドレスに飲み物をかけられそうになったのに、謝るくらいで許すなんて。ぼくだったら、徹底的にやりかえすけどね」

そう言うと、王太子様のロザンヌを見る目が、すーっと細くなった。


まるで、獲物に焦点をあわせているようで、体がふるえる。

なのに、ロザンヌは、恥じらうように体をくねらせた。


「まあ、優しいだなんて…ほめていただいて、うれしいです」


いや、褒めてないよね…。

なんだか、王太子様も怖いし、ロザンヌの鈍感さも怖い。

とりあえず、この場から離れたいんだけど…。




読んでくださった方、ありがとうございます! 

あと5話で完結です。よろしくお願いします。

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