表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつのまにか、懐かれました。懐かれた以上は、私が守ります。  作者: 水無月 あん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/32

23話 感謝!

今日、3回目の更新です。

その後、私とロイスは新人騎士として前に呼ばれた。


今年の合格者は7人。女性騎士は私だけ。

騎士団長様が、全員のお名前を呼んでくださり、「これから一緒に働くことが楽しみだ」とお言葉もいただいた。

本当に夢のよう!  全力でがんばります!


そして、一人一人が簡単に自己紹介をすることに。


自分の番が近づいてくると、大勢の人たちを前にして、心臓がバクバクしはじめ、手がふるえるだした。


どうしよう! ちゃんと話せるかな?!


と、不安でいっぱいになった時、見慣れた、ふわふわの赤い髪が人混みをかきわけ、目の前に来た。


あ、ルドだ!


ルドは、招待客の一番前、しかも、私の目の前まで来てくれた。

王太子様が怖いのに、こんな前まで来てくれるなんて…。


ルドが私を見て、にっこりと微笑んだ。


その顔を見ていると、すーっと心が落ち着いてくる。手のふるえもとまった。


そして、私の番がきた。

私は、ルドの顔を見ながら話した。


私が自己紹介をおえた時、ものすごい勢いで拍手をしてくれたルド。

思わず、ルドに向かって微笑む。


私って本当にルドに支えられてるよね、と改めて実感する。

ルドに出会えたことに感謝!


その後、バキバキに緊張しているようだったけれど、ロイスも無事、新人騎士代表の挨拶を終えた。

なんだか、ロイスの時は、拍手にまじって、黄色い声が聞こえたような気がするけど…。


こうして、緊張の新人騎士を紹介する時間が終わった。

あとは、存分に美味しいものを食べるだけ!


大広間のあちらこちらのテーブルに、沢山のお料理が運ばれている。

いい匂いがしてきた! 


そういえば、緊張で、朝からあんまり食べていなかったんだよね…。

緊張がとけたら、おなかがすきまくりだ…。


去年のパーティーでは、ルドとロイスと私で一緒に沢山食べまわったけれど、首席で合格したロイスは、色々な人に取り囲まれている。


「ロイスは、大変そうだね…。じゃあ、ルド。先に食べにいこう!」


「はい!」

ルドが嬉しそうに微笑んだ。


すでに、子どもたちはテーブルへ集まっている。

特に、大きなケーキがどーんと飾られているデザートが並ぶテーブルは、子どもたちに大人気。


ルドが、そちらのほうへと歩いていくので、私がひきとめた。


「ルド、待って。確かに、去年までの私なら、子どもたちにまじって、まっさきに、ケーキを食べていたけれど、今年から、私は新人騎士! そう、落ち着いた大人の騎士として、まずは、前菜のテーブルからいくよ!」


「なるほど、今日は、しっかり食べたいのですね、マチルダ様」

と、ルドが答えた。


さすがルド…。私の本心を見抜いているわ…。


ということで、まだ、人があまりいない前菜のテーブルで、もりもりと食べていると、背後から声がした。


「あいかわらず、品のない人ね」


ああ、この声は…。

嫌々ふりかえると、予想通りの人物が立っていた。



読んでくださった方、ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ