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いつのまにか、懐かれました。懐かれた以上は、私が守ります。  作者: 水無月 あん


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12話 10日がたって…

今日、2回目の更新です。よろしくお願いします。

そして、ルドが私の従者になって、10日がたった。

私の生活は、おおいに変わった。


なんというか、快適すぎる…。ルドのお世話が細やかすぎて…。


まず、ルドは運動全般、壊滅的にダメだけれど、驚くほど頭がいい。


学園の勉強はわかりやすく教えてくれるし、テスト対策もばっちり。

また、効率のよいとレーニングのスケジュールまで立ててくれた。


しかも、従者かメイドの2択で考えたと言っただけあり、メイドの仕事もできる。


例えば、剣の稽古中にボタンがとんだら、つけてくれた。

少しケガをしたら、手際よく手当てをしてくれた。

あと、稽古のあと、髪の毛が乱れたら、なおしてくれた。


私の髪の色は金色で、私の憧れの辺境伯様で王妃様で騎士団長様の髪と同じ色。

だから、騎士団長様を真似して、長く伸ばして、うしろでひとつに束ねている。


といっても、黒い髪用の紐で適当にくくっているだけ。だから、稽古の時、動きすぎると、だんだん、ぼさぼさになってくる。

しかも、同じ紐を繰り返し使っていたから、先日、ついに切れてしまった。


すると、ルドは、持参しているバッグから、立派なブラシ(なんと私専用だって!)と、素敵な赤いリボンをとりだして、私の髪の毛を結び直してくれた。


手際よく、ほどけないよう、しっかりと、そして、見た目もきれいに仕上がった。


でも、なんで、こんなに女性の髪の扱いに慣れているんだろうと、不思議に思い、ルドに聞いてみた。


すると、その答えにびっくり! 


なんと、私の髪を結う機会があるかもしれないと思い、シュバイツ商会の美容品販売担当の方から講習を受けてきたそう。


私の髪型は、後ろで束ねるだけなのに、そんな労力をかけてもらっていたなんて…。 

なんだか、申し訳ない気持ちになった。


ちなみに、ルドは仕事中、シンプルなバッグを身につけている。

そのバッグから、本当に色々なものがでてくるのよね。


ボタンをつけてくれた時の裁縫道具も、ケガをしたときの薬類も、髪をなおしてくれた時のブラシもリボンも、このバッグの中からでてきた。

見かけからは想像できないほどの収納力。もちろん、シュバイツ商会で売っているものだそう。


思わず、「そのバッグ、いいね!」と言ったら、ルドに「プレゼントさせてください」と嬉しそうに返された。

お世話になっているうえに、物までもらうなんて…、さすがに気が引ける。


「なら、私が買う!」そう言ったけれど、受け入れてもらえず、結局いただいてしまった。


ルドのバッグは黒だけれど、私のいただいたバッグは赤。ルドの髪を思いおこす色。

しかも、私のイニシャルと剣の図柄がおしゃれな感じで刺繍されていた。

なんでも、ルドのデザインだそう。特注感がすごい…。


申し訳ないので、うっかり、ルドの持ち物を褒めてはいけないと私は学んだ。


そのほかにも、疲労回復のハーブティーをいれてくれたり、細やかな心遣いをしてくれる。


基本的に、私は騎士になるための訓練以外は、どうでもいいことが多い。

おおざっぱで、見かけにも無頓着。

それで不満はなかったのに…。


この10日で、ルドから受けるお世話に急速に慣れていっている私。

甘やかされている…。

が、この快適さを覚えてしまったら、ルドのいない生活に戻れないのでは、と不安になるんだよね…。


読んでくださっている方、ありがとうございます!

お気に入り登録、評価をしてくださった方、励みにさせていただいています。ありがとうございます!

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