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第84話 拷問は過酷なものです!

△△△拷問の時間


マジョーナはエクシリオを勇者機関の拷問室へ連れていく。


そこで手足を縛り、洗いざらい吐かせようと拷問の準備にかかった。


「……」


「……貴方はいつも我々の邪魔をしていましたね。まさか最弱のあなたが勇者と魔王の争いに終止符を打つ方法を見つけるとは……ですが、それはさせません。勇者はこの先も永遠に英雄でないといけないのです」


「……」


エクシリオは沈黙を貫く。


「勇者は勇者としての死を迎えなくてはなりません。それは初代勇者の意志であります。彼の死後、初代勇者パーティーが作ったとされる『勇者機関』はその意志を果たすための組織です……そうしないと……王国の民は魔王に怯え続けるのですから!」


マジョーナは勇者機関の真実を得意げに語る。


「……」


「どうですか……? 死ぬ前にとても良いことを知れたのでしょう? ……何か言い返したらどうなのですか?」


一向にエクシリオは喋らない。


「エクシリオ……貴方を見つけたのだって、モブコザ村で唯一の魔法を使える雑魚だと聞いたから、誰もが死んでも悲しまない貴方だから偽物の勇者に選んだというのに……! 本当にあの時に死んでいたら……ここまでの思いもしなくて済んだのですよ!」


「まだ何かに期待しているのですか? 無駄です。誰も助けに来たりはしません……」


「……」


「何度も騙される私ではありませんよ……どうせあなたの喋ることはほとんどが嘘です。サインの件もです……だから……嫌でも本当のことを喋らせるために拷問タイムの始まり始まりぃ! 無理やりに吐かせるのですよぉ!」


拷問用の鞭をマジョーナは持つ。


「……まずは痛みと友達になることから始めましょう。これはとても痛い鞭ですよ……こうやってぇ……パチンッ! って~叩いてしまえば、それはもう激痛が走りますよ~はっはっは!」


最初にマジョーナは恐怖を煽ろうと言葉で攻める。


常日ごろ騙され続けた恨みが十割ほど籠っていた。マジョーナはエクシリオのことを憎んでいた。


彼のせいで何度も何度も怒られ続けた。


「ほら~ほら~行きますよ~せーのっ! アアァ~外してしまいましたぁ! はははは! 怖いでしょう?」


「……」


どんなに脅してもエクシリオは反応をしない。


「……何か言ったらどうですか? 本当は怖くてしょうがないのに反応がないというのはどうにもムカつきますよぉだ! くらえぇぇ! きゃははは!」


そして、マジョーナは何度も何度も念入りにエクシリオの身体を鞭で叩く。


ぱちん! ぱちん! ぱちん!


「きゃははは! ざまぁない! これが『痛み』ですよ。貴方が知っていくものです! あ! 外しちゃっいました~! えい!」


そしてマジョーナは全力で鞭をエクシリオに振るった。


ぱちん! ぱちん! ぱちん! ペチッ!


「……おかしい。並みの人間なら発狂するはずです……それも、あの最弱の男エクシリオがここまで耐えられるとは思えない……そういえばこのマスク……」


マジョーナはエクシリオに近づきマスクを外そうとした時だった。


「――グラビティ」


「え……ぐはぁ!」


次の瞬間、マジョーナは反応もできず地面に叩きつけられた。


「……な、なんで……重力制御魔法を……そんな魔法をエクシリオは使ったことなんて一度もない……」


エクシリオ? は自らの力で拘束を解いた。


「本当に……あいつの言った通りになったな……驚くくらい、引っかかっていたぞマジョーナ」


エクシリオ? は自らのマスクを外し素顔を見せる。すると……


「ド、ドビー……!? なぜあなたがここに……! 嘘だありえない……!?」


「俺はドビーだ。残念ならがお前の探し求めたエクシリオじゃない。それに勇者機関の施設に案内してくれてありがとう。これでお前らの計画を知れた……」


「……っな……なにぃぃ!」


「勇者が勇者らしい死を迎えるためだ? 王国の平和のためだ? そんなものはどうだっていいんだよ、俺はなジエイミの幸せな未来を守るために戦っているんだ。つまり、彼女を脅かすものがあるのなら!」


そしてドビーは拷問部屋を重力魔法で破壊する。


「勇者機関をぶっ潰す!」


そして、マジョーナは気付く……これはエクシリオの作戦にまんまと乗せられていたことに。


「おのれ、エクシリオォォォォ!」


マジョーナは叫んだ。

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