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第43話 魔族領娯楽化計画始動します!

☆☆☆魔族領の娯楽について


オトザ曰く。この魔王領に娯楽はほぼ存在していない。物語として有名なのは魔王伝説のみである。他の物語もあるにはあるのだが、どれもこれも特に印象がない。


その原因となるのがやはり貧困である。魔族領は人類側に比べて規模が小さい。特に今は軍備増強に力を入れているせいで食料や物資が不足しがちだ。


だからこそ、オトザに自分の計画を話すことにした。


「この魔族領に娯楽を増やしていきたいと思うのだが……恐らく娯楽に飢えているのはオトザだけではないはずだ。上手く娯楽を定着させることが出来れば……オトザの思う笑って馬鹿ができる場所を作れるのだが……」


「なるほど……しかし……」


「ところでオトザはユーシャインについて知っているか?」


「確かカクセイラン王国を拠点にしている大人気アイドル……らしいな。凄い美少女と聞いているが……それがどうしたんだ?」


「アレをプロデュースしたのは自分だ。金を稼ぐ手っ取り早い方法を使った」


「おいおい、マジかよ……まさかユーシャインを作ったのがエクシリオだなんて……」


「だから自分はユーシャインが成功した理由を知っている。それと同じように魔族領でも似たような娯楽を与えていけば……民の心を掴むことが出来る。そうなれば、魔王軍だって思いのままだ」


果たしてそうなるかは知らないが、オトザを乗せるには十分だろう。


魔族領が娯楽に飢えていることは事実であるし、アイドルとか適当に売り出せば人気が出るだろう。


いくらだって現代知識をパクることが出来る。


「なるほど! 凄いぞエクシリオ……だが……」


何か障害があるのだろう……それは一体。


「そういった部門の担当がな……トークビドウなのだよ」


「は?」


なんで四天王のよりにもよって最強クラスのやつなのさ……


「ははは! またまたご冗談をオトザさん〜嘘をつくならもっとマシなのにしてくれないと~」


「残念だけど事実だ。彼は戦闘のみならず、魔王軍の仕事においても優秀なのだ……よく考えてみろ、あのラースムドウとジャークゲドウという気難しい連中を纏めているのだ。相当な手腕だろ?」


ジャークゲドウに関してはなにも言うことはない。あいつは他人の不幸を悦にするタイプだ。


ラースムドウに関しては接触は一瞬であったため、人物像を掴めていない。


とにかく自分が娯楽を広めようとすると必ずトークビドウが立ちふさがるというわけか……上手く出し抜けるのかそこが不安である。


「つまり、トークビドウの意思に背く行動をしていた場合。自分は彼に消されるということか……」


「そうなるな、トークビドウだけはやめておけ、他にももっと良い方法を探すことだな……エクシリオならできるさ!」


☆☆☆落とし物


結局娯楽計画は頓挫したので、一度気持ちをリセットするために魔王城を散策していた。


通路を歩いていると本のようなものを拾った。


「これは……なんだ?」


カクセイラン王国にいた時は文字はなんとなく読めるようになってきたけど、ここは魔族領のため言語が違う。


もちろん読むことはできなかった。適当に本を開くと……


「え?」


人物が描かれていた。これは……絵。少し気になったので最初からページをめくる。


「なっ……」


綺麗な顔をして華麗な衣装を纏った少女が三人が描かれている。舞台に立ちキラキラており何かをしている。その中にケモミミや、胸が大きい少女……いや、これは?


どう見てもユーシャインである。しかしなんで魔王城にこんなものが落ちているのか……


気になるので自室に持ち帰って読んでみよう……ポケットに入れ、その場を離れる。


「……」


自室に戻りもう一度落とし物の本を読んだ。


絵は精密に描かれており、ライブをしている姿を描いている。特にアルシュルに力を入れているようだ。胸の描写がえぐい。


少しページを進ませると、知らない少女が出てくる。え、誰これ。こんな奴ユーシャインにはいないが……


その少女は、なぜかアルシュルの胸にダイブしている。


そのままライブが始まるとセンターに立ち踊っている。なんだこれ、夢小説かよ……勝手にオリキャラ作りやがって、ユーシャインは三人のままでいいんだよ。


ユーシャインはその少女を賞賛しており、三人が手を差し伸べる。恐らく新メンバーの加入見たい流れだろう。


再びアルシュルの胸に押しつぶされている少女。文字は読めないけどなんとなく絵で伝わってくる。


……これはいわゆる漫画のようなものだ。確かに雑なところはあるけど普通に絵が上手い。特にアルシュルの胸がかなり力入ってる。


そしてこの少女は自己投影キャラなのであろう。ユーシャインの間に入りたい願望が悉く書かれている。正直見ていてこっちが恥ずかしくなってくるレベルだ。


自分も中二病真っ最中の頃に学校の先生で殺し合ったら誰が最強かを考えていたものだ。ノートに書き記してステータスを書いたりしていた。


体育の近藤が強キャラのSランクで、数学の小川は瞬殺されていたCランク。あと理科の菊池も強キャラ感あったな、Bランクだけど実は強いみたいな……


校長が最強キャラでEXランクみたいなやつ。時間停止能力持ちで全校集会の時に指パッチンをするんだ。


『皆さんが静かになるまで……一秒もかかりませんでした』


とか考えたなぁ……やべ、思い出しただけで恥ずかしくなってきた……


つまり、これの持ち主は自分と同じ思いをしているのだろう。一刻も早く見つけたいはずだ。


自分はその本を読み終えると、落とし物を届けに向かった。



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