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第36話 新装備はたいへん高価です!

〇〇〇灰かぶりの勇者


ポポさんがいます。


「全くどこに行っていたのよもう~衣装合わせの時間はとっくに過ぎているのよ!」


「ご、ごめんなさい」


「でも、昨日より元気になったみたいで何よりだわ。さて……それでは始めましょ♪ 夢の時間をあなたに与えてあ・げ・る☆」


それからは覚えてません……


メイクというものをしたことがなかったので、されるがまま……


「はわわわわ……! あれぇ~~~! ほわぁあ!」


そして少しの時間が経つと……


「完成よ☆ さっすがは勇者だわ? 可愛くて羨ましぃ~!」


鏡には知らない人間が映っていました。綺麗に纏められていた髪に、自分の物とは思えない顔……私ってこんな顔だったのでしょうか。


「わわわ! 誰ですか私は!」


「最初の反応がそれってことは、本当におしゃれとは無縁な生活を送っていたみたいね。もったいないわね~これがジエイミちゃんなのよ!」


「これが……私ですか?」


「やっぱり、ちゃんと可愛い女の子が出来ているじゃない! これならあなたの想い人も落とせるかもしれないわね?」


想い人……エクシリオさんの顔が浮かびます……するとみるみる鏡の中の自分の顔が赤くなっていきました。


エクシリオさんは私を救ってくれた最強の勇者です。私なんか仮初の勇者ですし、まだまだ足元にも及びません。


あの堂々たる振る舞いは……本当にかっこよくて、素敵で、美しくて。


一瞬の夢でもいいから、エクシリオさんの隣に並んでみたいと、思ってしまうのです。


「はわわわ! ち、違いますから! エクシリオさんは、あ、憧れの人ですけど……私なんかでは釣り合いません! それにエクシリオさんにはもっと素敵な人がいるはずです……あれだけ素晴らしい人なのですから!」


「まだ誰とは言っていないのだけども……ふふ」


語るに落ちました……


「これは……難しくなりそうね。彼はその……いや、でも困難な恋愛だからこそ燃えるのよ!」


何故かポポさんは頭を抱えています。


「これは恋愛経験豊富な私からのアドバイスよ。もし無敵になりたいのならとっても簡単な方法があるのよ……」


「それは一体……」


「恋をすることよ! だって恋する乙女は無敵なのだから!」


「そういうことを聞いているんじゃありませんって!」


なんでしょう……エクシリオさんへの気持ちを知られたというのに、あまり嫌じゃない。


それがこのポポさんという人の懐の深さなのでしょうか。


「そうね、でもジエイミちゃんは凄い魅力的な女の子なのだから、たまには自分から言ってみるってのも作戦よ? 想っていることって案外言葉にしないと伝わらないものだから」


「……ありがとうございます。ポポさん」


「私はいつでも応援しているわ、もし式でも挙げたら私がメイクしちゃうわよ!」


「は、話が早いです!」


そんな会話が続きます。戦いだらけの生活を送ってきていたのでこのような会話はいつぶりだったでしょうか。


そこにユーシャインさんが入ってきます。


「わわわ! お姉ちゃんびっくり! 勇者様めちゃかわいい! お姉ちゃんポイント贈呈しちゃうよ!」


「あんだけ強くて、こんだけ見た目もいいってさ、反則じゃないか? ったく……あたしだって武闘派でやってるのによ……ライバルが増えちまうじゃねぇか」


「ジエイミさん! すっごく綺麗です!」


三人は私のことを綺麗と言ってくれます。


「皆さまの方がとても綺麗ですって、でも……ユーシャインさんのお墨付きがあるのなら、自信もっていいんですかね」


「うん!」「おう!」「はい!」


三人は笑顔で答えてくれます。そう言ってくれるのなら私も信じてみます。


「あと、衣装なんだけど、以前使ってた防具はくたびれていたから処分しておいたわ」


確かに以前の防具は適当なもので誤魔化しては使い捨てており。所謂特注の防具というものを作ってきませんでした。


すると、高価な防具が出てきます。


「これが、ジエイミちゃんの新しい勇者としての装備よ」


何でしょう。この勇者っぽい装備……私に向けて作られたようにぴったりとフィットします。


青と金で覆われた鎧。凄く高価なものだということはわかります。私には不相応かと思いますが……


「凄い……以前より軽いのに頑丈そうです……」


「装備もかっこいいです! さすがはスシ――はわわ!」


コルルナさんはアルシュルさんに口元を抑えられます。


「しかしこんな高価なもの一体どうして……?」


「それは素敵なウソつきさんのプレゼントよ? 最新鋭の技術を収束した勇者専用装備らしいのだけど……名前は確かロット、ロート装備? 貴族のお屋敷が建てられるほどの高価な物よ。性能も申し分ないわ」


そんな高価なものを素敵なウソつきさんはどうして与えてくれたのでしょうか……


「とにかく! この装備なら一緒の舞台に立てるぞ! めちゃかっこいい!」


イルミルさんが肩を組んできます。それに続いてコルルナさんも私に抱き着いてきます。


「ユーシャインならぬ、勇者様を加えた『勇者イン』今日のライブを成功させましょう!」


「お姉ちゃんもぎゅー!」


「ちょっと皆さん! そんな抱き着かないでください! あわわ!」


「あら~若いっていいわね☆」


こうして、ライブの時間を迎えるのでした……


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