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第35話 忘れていたこと、思い出したこと、


〇〇〇宿屋で


目が覚めると……ベッドで眠っています。ここは……どこでしょうか?


「エクシリオさん……」


「お目覚めですか、ジエイミ様」


そこにはメイドさんがいました。


「メイドさん……ここは……」


メイドさんに魔力の使い過ぎで丸二日間眠っていたことを教えてもらいました。今は王都の宿屋で休んでいるらしいです。


私は皆さんの説得を受け、一度立ち止まることを選びました。人を信じることの大切さをエクシリオさんが気付かせてくれたからです。


全力で戦ってくれたドビーさんもダメージがあったらしいですが命に別状はないそうです。本当に申し訳のないことをしてしまいました。


でも、ドビーさんの気持ちを知ることが出来ました。大切に思ってくれていたこと。だから、体調が戻ったらすぐに私の気持ちも伝えたいと思います。


「それで……エクシリオさんはどこに」


本題をメイドさんに問いました。そこで扉が開かれます。


「あら! 目が覚めたのかしら! ジエイミちゃん……ん~?」


そこに奇抜な格好をした女性? いいや筋肉質ですので男性でしょうか? すごい髪の色をした人が笑顔で入ってきます。


「えっと…‥あなたは」


その人は私を見ると顔色を変え近づいてきます。すると髪や頬を触られました。


「ちょっと何をするんですか!」


「全ッ然だめじゃない! 髪だって傷んでいるわ! 肌もボロボロ! どうしてちゃんとケアしてないのよ!」


「え?」


この人は私の見た目に対して怒っているのでしょうか……しかしなぜ?


「まったく! 女の子なんだから! もっと見た目に気を使いなさい!」


「あの、いえ、わ、私は勇者で見た目とかは――」


「関係ないわ! 例え勇者であったとしても女の子なのよ! ジエイミちゃん!」


「は、はい? ご、ごめんなさい……」


勢いで負けてしまいます。


「私はポポ。誰もが知るユーシャインの衣装とメイク担当のポポよ!」


「ユーシャイン? あ、あのアイドルの? でもどうしてそれが私に……?」


「ポスターを見ていないのかしら? あなたも彼女達と一緒に舞台に立つのよ」


「は、はぁ……ポスターですか……あぁ! ポスター!」


思い出しました。元はと言えば王都に貼ってあったポスターが原因でこのような事態になっていたのだと。


あまりにも色々なことが起きて、完全に頭の片隅から抜け落ちていました。


「あの、どうして私が出ることになっているのですか。勝手すぎますって」


「あら、彼から聞いていないの? 全く。サプライズ好きというのも考えものね……」


「何を言って……」


「私からは何も話せないわ、だってそれは《《素敵なウソつきさん》》の計らいだもの……」


素敵なウソつきさん? 一体誰でしょうか……


「あとね、ライブは明日よ、しっかり休んでおくこと。それに栄養のある物を食べることね。今のままじゃせっかくの美貌が台無しだわ」


それだけ言うとポポさんは部屋を出ていきます。


「あの……それで、エクシリオさんは……」


誰もその問いに答えてはくれませんでした。


〇〇〇翌日の王都で


その後もエクシリオさんに会うことはできずに、食べて寝ての生活を繰り返します。休息のおかげか翌日には大分回復しました。


こんな生活を送ったのはいつぶりでしたっけ……とりあえずすることもないので、王都を歩いています。


街の人々は平和な生活を謳歌していました。今日はユーシャインさんのライブありますので王都もお祭りムードです。


コルルナ親衛隊というのもいますね……


ユーシャインさんのライブに私も出ることを思い出し億劫になります。


輝いている美少女と同じ舞台に立つこと自体私には公開処刑です……ポポさんに言われた通り髪も傷んでいますし、肌だって……


改めて私は女の子らしくないのだと実感します。


街のガラスに映る私はやはりだめだめです。これではジエイミ・ダメデスになってしまいます。


「……はぁ」


きっと皆さんもこんな私を見ればがっかりすることでしょう。


「あ! 勇者様! いました! おはようございます!」


変装をしている三人に声を掛けられました。恐らくユーシャインさんでしょう。


「ユーシャインの皆さん。おはようございます」


「探したのですよ! ポポさんが呼んでいます!」


「え?」


すると、コルルナさんに手を引っ張られます。


「衣装合わせをしないと! 今日がライブなのですから!」


「ちょっと! コルルナさん!」


「せっかくの舞台なんだから。楽しまねーとな! 勇者さん!」


「お姉ちゃんも勇者ちゃんと一緒にできるなんて思わなかったよ! すっごい楽しみ!」


イルミルさんとアルシュルさんも一緒に手を引っ張ってきます。


そうして、王都の広場へと辿り着き、舞台が出来上がっています。裏道から私達は入っていきました。


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