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第31話 ジエイミ救出作戦の裏側

☆☆☆作戦立案


事はジエイミを救出する数日前。自分は真勇者パーティーとジエイミを救出するための作戦を練っていた。


ドビー、マジョーナ、メイドさん、アナスタシア、後激辛ゴブリンが集まっている。


「事前に言っておくが皆が知っている通り、自分は弱い。恐らくこの中ではなく、そこら辺にいる村人にだって勝てない。雑魚だ」


「なぁ、それって本当なのか? 実はすごい力を隠しているとかじゃねぇんだよな?」


そうであったらどれだけ良かったことか。実は最強だったらここまで苦労していないんだよ……


「今から、ドビーに向かって全力で魔法を放つ」


「お、おい急に」


自分は可能な限り凄まじいエフェクトを光魔法で作る。


「エクシリオ殿! そんな莫大な魔法を人に向けていいものでは! いや、この場一体が悉く吹き飛んでしまうぞ!」


「流石にこの威力の魔法をこの場て放つのは想定外です……おやめください! エクシリオ様!」


事実を知っているマジョーナだけは動じていないが、周囲は大慌てだ。


「|見た目な派手なだけで威力のない魔法エクスプロージョン・ゼロ!」


「!」


凄まじい魔力の光が周囲を包み込む。


「……びっくりしたぞ……なんだ今の魔法……あれ、でも傷はない……むしろ痛くもなんとも……」


全員がその場に身を伏せていたが、まぁそうだよな……


「自分の魔法は威力のない光を操ること、だから異常な攻撃力を持つような演出をしたにすぎない」


すると全員が驚いていた。


「ま、まさか! そうだとすれば、なぜエクシリオ殿はあの時四天王ジャークゲドウと戦えたのだ?」


「あいつの固有魔法は攻撃を吸収しそれを放出することだ。だが自分の魔法は威力が一切ない……つまりは」


「なるほど、流石はエクシリオ様です。最弱であることをあえて利用して、四天王を相手にしている……『四天王について知ってんのう?』でしたね……ぶふふ!」


メイドさん……思い出し笑いしないでくれ、恥ずかしくなる。今結構真面目に自分は最弱だって話しているんだけど……


この人笑うとキャラ完全に崩れるよな……


「ぶは! ぶはははは……っと失礼しました。エクシリオ様の実力がカス以下のゴミ以下であることは納得しました。本当に雑魚様なのですね……」


散々な言われようだな。


「だからジエイミ救出作戦に自分は参加しない。あくまでその過程を演出することだ……」


「何か作戦でもあるのですか? 暴走するジエイミを見つける方法が……」


どうやら今ジエイミは、カクセイラン王国に進軍している魔王軍との戦闘を一人でこなしているらしい。


各地に出没してはまた別の場所で戦うという、完全な過労死ラインを超えた働きをしているのだ。異世界に労基は存在しない。


「そこで自分にはコネがある……そう、アイドルだ……」


「アイドル? 確かユーシャイン殿か?」


「俺がプロデュースした。そこで彼女達には王都でライブをしてもらう……」


「王都でライブですか、エクシリオは何を考えているのですか? そんなことをしてもジエイミを見つけられるとは思えません」


「だから彼女を無理やり出させるのだ。そうだな、ライブ告知のポスターに『ユーシャインライブ王都にて開催決定!』そして『勇者ジエイミも参加!?』とでも至る所に張り巡らせるのだ」


「まさか……」


「そう、彼女の性格を利用させてもらう。責任感が強いジエイミのことだ。まさか来ないなんてことはないし断るにしても必ずこれを立案した責任者の元へ訪れるだろう」


「エクシリオ……お前」


流石にせこい作戦だからか引かれている。ドビー……こいとどんだけジエイミのこと大切なんだよ。


「スシデウスの名を使えば、ユーシャインは好きに操れる。そしてジエイミが自分の元へ向かっている時に君達が説得すればいい」


「説得の方法は考えてあるのですか? エクシリオ様」


え、そこまで自分がやらなきゃいけないの? そこはそうだな……ドビーに頼ろう。


「そこは一番ジエイミを想っているドビーが説得するのが良いと思う」


「俺がするのか!? いや無理だろ……だって」


やはり気乗りではない。こいつ気難しい性格しているからな。


「そもそもこれはドビー、君が招いた種だ。ジエイミを追放してなけれあここまで追い詰められなかった」


「それは、そうだがよ……エクシリオの方がジエイミに信頼されていただろう? それならばお前が説得するのが一番ではないのか?」


っげ、そう来るとは思わなかった。確かに自分はジエイミに信頼されているがふたを開けてみればこの雑魚っぷり。


「だとしてもだ。ドビーが説得した方がいい。俺がそうしろと言えば、彼女は疑わずに言うことを聞く」


「それならそれでいいだろうが」


ドビーが納得しかける。


彼は便利屋であり故郷であるブイレブ村崩壊時ジエイミの父親に依頼されたことがきっかけで、彼女の面倒を見ることになったという。


昔は冷徹な仕事をこなすだけの人間だったらしく、ジエイミと過ごしたことがきっかけで人の温かさを知ったらしい。


父性本能ってやつなのだろうか、娘を守る父親代わりとして何が何でも守ろうとしていた。


しかし、言い争いによって拒絶されたことがきっかけで離れ離れになったらしい。


完全に反抗期の娘だなそれは……


まぁ主観が入っているので本当のことはどうかは分からないが、結局ドビーはジエイミのことを実の娘の様に可愛がっていたのだろう。


「ジエイミのことが大事ならどこかに遠ざけるより傍にいて守れ。それが本当に誰かを想うってことだろう」


「だが……」


「大切なことはしっかり伝えろ、それともジエイミと喧嘩別れしたままでいいのか? 彼女のことだ。ドビーを傷つけたことを本当は後悔しているはずだ。だって彼女は優しい人間なのだから」


よし、このままいけば、自分がジエイミと接触することはなくて済む。


今の自分は無力なことを理解している。だからジエイミの説得は自分にはできない。


その役目を最高にかっこいい男。ドビーに任せるだけなのだ。


「互いを想っての喧嘩は仲直りできる……そういうのは父親代わりの役目だ。ドビー君にしかできないのだよ……」


「あぁ、分かった! 俺がジエイミを……説得して見せる」


こうして、ドビーが説得する方向に纏まっていく。


「みんな……協力してくれ、ジエイミを救うため!」


ドビーの元にみんなの結束が固まっていく。


どっからどう見てもこいつ主人公だろ……ヒロインを救う父代わりの男。


ドビー・メガデス。


まぁ、自分はそういうのは向いていないのであまり関係ない。


というより、こんな光の能力だけでどうやって戦えと言うのだよ……


自分だって強ければ、少しは大立ち回りを見せられるというのに……


まあ、少なくとも自分の役目はユーシャインを使ってジエイミの行く先を絞り出すだけだ。



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