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第27話 朝の目覚めはモフモフですか?

〇〇〇モフモフの刺客


………………


…………


……あれ、もしかして眠っていました……少し目を瞑るだけだったのに。


何かすごく暖かくて柔らかいものが。モフモフ。モフモフ。


全身がモフモフに包まれていて……


「……わんわん!」


犬? いいえ、犬にしては体格が大きくモフモフです。明らかに屈強な肉体を持つ男性よりも巨大。でも愛らしさはそのままです。かわいい。


明らかに巨大な犬。それが今私の目の前にいます。


「ワンワン!」


「ありがとね……ワンコさん」


「くぅ~ん」


何故かこのワンコさんは私に懐いています。


「……お手」


「ワン!」


巨大なワンコさんは、お手をしてくれました……癒され……じゃなくて!


私は勇者です。魔王軍と戦い続けた疲労で眠っていたところをこのワンコさんが布団になってくれて……お礼を言わなくては!


こんな道端で眠っていること自体危ないです。私は一体何をしていたのでしょう。


「ワンコさん。助けてくれてありがとうございます」


「わん!」


何を言っているか分かりませんが……あれ?


ワンコさんの意思が聞こえたような気がします。


流石に疲れているのでしょうか?


えっと……あ、勘違いじゃない?


まさかこれはワンコさんが直接私に語りかけてくる……?


元の飼い主さんは僕を戦わせようとしたけど、役に立たなくて捨てられた?


そしたら急に成長して体が大きくなっていたところに勇者様が寝ていたから助けた?


えぇっと…‥おそらくこれはワンコさんの意思なのでしょう。


「かわいそうによしよし〜」


「くぅ〜ん」


こんな愛くるしい生物を捨てるなんて酷い人もいるものです。


「そうですか、捨てられてしまったんですか……私と似ているところありますね。私は一度パーティーメンバーから追放されたことがありまして……よしよし」


ワンコさんの頭を撫でます‥‥モフモフです。


えっと……勇者様と一緒に行きたい?


「危険なのでダメです。私は魔王軍と戦っていまして……」


だから勇者様の手助けがしたい? 僕の能力なら移動にも使える……?


そう言われまして、ワンコさんは私を上に乗せてくれます。


「わわわ、ワンコさん?」


そのまますごい速度で移動して行きました。


「あわわわわわ〜」


そのスピードは私の加速魔法にも劣らない速度です。


すぐに目的の魔王軍進軍地へ着きます。そのままワンコさんと協力して魔王軍を撤退させました。


「ありがとうございます……ワンコさん」


え? 名前が欲しい? ワンコさんではだめなのですか……名前を付ける……ドビーさん以来ですね……上手くできるかな。


「それなら、『わんわんモフルン丸』というのはどうでしょう」


ワンコさんと呼ぶのをやめ『わんわんモフルン丸』さんと名付けました。きっとエクシリオさんなら同じような名前を浮かべるでしょう。


「ワンワン!」


納得してくれたみたいです。


以前と比べて魔王軍との戦いは比較的に楽になりますが、それでも各地に出現しているため、疲労は残ります……


そしてそのたびにわんわんモフルン丸さんをモフモフする……


あぁ、ダメです中毒になってしまいます!


〇〇〇事前告知は大切です。


私はわんわんモフルン丸さんと共に王都に立ち寄ります。相変わらず煙たがれていますが……


「げ、勇者様だ。歴戦の猛者感出しすぎだろ……え、犬?」「犬にしては大きい」


「凄いモフモフそう……」「勇者様を守る犬なのかな」「それなら勇者犬だ!」


ボロボロの装備の私には見向きもせずに皆さんはわんわんモフルン丸さんを見ています。


「わん!」


歓声が起こります。やはり、可愛いは正義なのですね……可愛い……


すると、王都のポスターに目が行きました確か見たことがあります。


あれは……


『ユーシャインライブ王都にて開催決定!』


ユーシャインさんは、以前闘技場で出会った王国で大人気の国民的アイドルです。


とても可愛らしい衣装をまとっています……え?


そのポスターには信じられない文字が書かれていました。


『勇者ジエイミも参加!?』


どうして、私が参加するとなっているのでしょうか、そんなことするなど一言も……


そこにまだ何も知らなそうな幼い子供がポスターを見ます。


「わーい勇者来るんだーやったー! 勇者生で見てみたい!」


すごく喜んでいる姿を見て私は申し訳ない気分になります。


「楽しみだな~」


すぐにこの場を離れました……


子供の笑顔を見るのは好きです。ですが……今の私を見て果たして喜ぶ人はいるのでしょうか……


絶対がっかりしてしまう。だって今の私は……ボロボロの勇者ですから。


しかし、これはどういうことでしょうか……


今や国民的アイドルとなっているユーシャインのライブに私が出ることになっている。いったい誰がそんなことをしたというのでしょうか……それも私を知る人物。


……これは明らかに私を誘っている。


「くぅ~ん……」


行かない選択肢も確かにあります。ですが、そうなると勇者ジエイミが来なかったという悪印象を観客の皆さんに与えてしまう。


それに勇者が出ることを密かに楽しみにしている子供達もいます……それは勇者にとってあるべきではない姿です。


「……一体誰が、こんなことを」


やはり不審です。ユーシャインさん達とは武道大会にて四天王と戦った時に会ったきりです。恐らくこのライブの主催者が関係しているのでしょうが……スシデウス・ヤスモアキ……分かりませんね。


ですが、その人と会って問いただす必要があります。その目的……なぜ私をアイドルライブ出すように告知をしたのかを……


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