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時間がもっと欲しい!24時間じゃあ足りないよ…
「………公爵様、私は何故ここに呼ばれたのでしょうか?」
「…我が娘に歴史と地理を教えるためだが?」
「ならば何故教えていないのに何処で何が採れるかやその由来は何かなど、あんなに詳しいのですか!?それに歴史に関しては子供が知る範囲ではありません!何故隠された出来事さえ知っているのか是非とも知りたいね…いや、やっぱり知りたくない…はぁ」
「あの子は勉強家だからなぁ…会いに行ったときもいつも本を読んでいた。流石は俺の可愛い天使だ!可愛い上に天才だったのだな!」
「…あの子に私は教えることが無いのだが…いかが致します?」
「教える事がない筈がないだろう。貴殿は私と兄上、それから皇太子にも学問を教えた。歴史や地理が完璧なら他の事も教えたらいい!貴殿が知っていることを何でも教えてくれ」
「はぁ…まったく、貴方は昔から無茶ばかりを求める…私がどれ程忙しいのを知っていながら娘の家庭教師を頼んだり、その上何でも教えろですか…あの子を何に育てるおつもりですか…王妃にさせたいのならまだわかりますが…」
「あの子が望むのならそれでもいいが、家は恋愛結婚をモットーにしている。無理にとは思わないさ…ただ、知識はあった方が将来もっと生きやすいかと思っている。娘が人並み以上に賢いのは親の欲目だけではない」
「…わかりませんねぇ…何も知らない方がご令嬢としては幸せなのでは?結局は使わない知識を与えても、それを使える立場に居なくては勿体ないのだがな」
「大丈夫だ。あの子はちゃんと使うよ。此方に移ってきたときにお義母様から書状を受け取ったんだ。ルーナをソルヴエール領の後継者にと望まれたのだ」
「なんと…よりによって彼処か…確かに彼処に住むのなら、知識はいくらあっても無駄にはならないな…」
「ああ…」
此処からは何となく予想がつく…ソルヴエールには暗殺ギルド"夜の黒蝶"がいる…町自体は平和のように見えるのだが、一歩道を踏み間違えると命取りになる可能性もある。私はそれをよく知っている。
昨日からレッスンが始まり、私は少しだけ後悔した…独学で色々と勉強はしたけれど、家がどいう家庭でどんな職業をしているのかをすっかり忘れていたのだ…私が本を読んで覚えた知識はその半数以上が禁書や危険な本だったのを知らなかった…その為、来てくれた家庭教師が終止顔百面相をしていた……
「んっ…ん~!ふぁあ、父上?」
仮眠をとってこれから丁度お仕事に行こうと思っていた所で、新しく家庭教師に来てくれた方が父と話しているのが聞こえて慣れで聞き耳をたててしまい、結構複雑な心境になった……
「っ!…こんな時間にどうしたんだ?」
「私はお水を飲もうっと…」
朝と午後お昼過ぎまではこれからもレッスンは続くけど、夕方からは仕事に入る予定だからね
「…ルーナ様、明日からもよろしくお願いしますね…聞きたいことは遠慮なく、お聞きくださいませ…」
その後色々と勉強をさせられたけど、どれもそんなに難しくは無かった……
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