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レイン視点
子供は残酷だと大人の誰かが言った…
けれど、残酷だと言いながら見てみぬフリをする大人は卑怯だ…
他の子と違うだけで何故こんな扱いを受けなくちゃいけない?
何で僕だけ両親がいないの?
何で僕の翼はみんなのと違うの?
なんでなんでなんで、なんで?
「っねぇ、どう、して?」
「はぁ?!…そんなのお前が変だから遊んであげてるんっだよ!っほら!」
ガッ!ゴンッ!ッドン!
「はははは!コイツ泣いてるぜ!うっわ、ひどい顔じゃないか!よし、顔もハンサムにしてやるっよ!」
殴る、蹴る、蹴る、殴る…毎日みんなは僕と"遊んでくれる"んだけど、いつもその後身体中が痛くて次の日に動けなくなってしまう。それから、何年か経って僕はやっと一つの可能性に気付いた。
"僕もみんなで遊んだら痛くないんじゃないか?"
それに気づいてから直ぐに実行してみたら、確かに痛くなかった!殴る、蹴る、蹴る、殴る…何百回も見飽きた光景をやってみたら、ものの数分で誰も立っていなかった。手に残る朱い跡と、鉄の臭い似た臭いもする。ああ、でも確かにこれは楽しい…そうか、だからみんな僕にこうしていたのか。
「ふふふふ…はははははは!楽しいね!みんなとこんな楽しいことが出来たのに、何で今まで気づかなかったんだろう?僕も"遊んで貰う側"じゃなくて、"遊んであげる"側がいいな!ねぇ、僕も上手でしょう?」
近くにいるまだ"寝ていない"男の子に聞いてみる。その子は"不思議な眼差し"で僕を見ながら後ずさりをした…だけど、その目は嫌いだ。大人達が僕を見る目だ。良くわからないけど、とても不快になる…
「く、来るな!ば、ば、バケモノ!」
ザッ…ポト
その子だったもののが真っ二つに、頭と胴体に別れて地面に落ちた…そして顔や腕に掛かった生暖かい朱と鉄の臭いで、一瞬頭が真っ白になった!手にかかる感触と臭いが今まで感じたことが無いもので、それが酷く…快感だ!
そこから僕は他の子にも同じことを"してあげた"。遊んであげるとみんな動かなくなってしまうから、どうしようかと思っていたら大人達が"面白い顔"で色んな"オモチャ"で僕と遊んでくれた!僕も相手に失礼がないように全力で遊んであげた…そして、村では僕以外誰も動く者が居なくなった。
ー懐かしい夢を見た。僕がまだ世界を全く知らなかった頃の記憶だ…
「あ、やっと目が覚めた!…はぁ、よかったぁ…このまま眠り続けていたらどうしようかと思っていたよ!」
目を開けて一番最初に目に飛び込んでくるのは金色の瞳をした、僕が会った中で一番美しいモノ…僕が遊んでも壊れないヒト…
「ふぁあ……ごめん、どのくらい眠っていたの?」
「1週間よ!ソルテの時は次の日には目覚めてくれたのに……友を殺してしまったんじゃないかと心配したよ…」
「あはは…ごめんごめん」
涙目で僕を叱るこの小さな美しい少女は、出会ったときから僕を楽しませてくれる。知らない感情に名前をくれる。そして、僕はやっと彼女のモノとなった。彼女の一部もまた、僕のモノだ…
「まぁ、元気ならそれでいい。これで名実共に二人は私の臣下になった…まぁ、ソルテは同意の上じゃなかったけど…今更いいよね!」
「まて、我はコイツと同列は嫌だぞ!」
「それは二人で決めてくれ。何か勝負でもして決めたら?」
「うふふ♪それなら受けて立つよ?…今度こそ負けないから!」
本当は負けても問題はない。コイツも嫌いじゃないから一緒に遊ぶのは楽しい…
「ふんっ、今日とて我は負けん!」
何だか体が前と比べて軽いし、頭もスッキリしているようだ。
「何病み上がりの人に喧嘩吹っ掛けてるの…レインもノラない!まずは体調を万全にしてから、ぶつかってこい!怪我は私が治すから好きになさい」
勝負はいつもの結果と同じで僕が負けたけど、今日だけは悔しくなかった。
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