82
体調が崩れているため、更新が遅れる可能性が大です…遅れてしまい申し訳ございません…m(_ _)m
この世界には色んな種族がいる。大きく分けて人間、獣人、魔族、精霊の4つである。
一番弱いのが人間だが、数が一番多いのも人間だ。そして一番弱いからこそ精霊が気紛れに加護をもたらす事が一番多い種族でもある。
その次に身体的に強いのが獣人で、魔力に関しては魔族が一番所持している。しかし、その数は人間の四分の一程しか居ないのだ。ただ問題は、魔族には好戦的な者が多い種族で弱いものを嫌う傾向があることだ。故によく人間を襲い、同族であっても戦争をする。ちなみに魔族のなかには獣人のような者が沢山いるが、違いは魔力量である。それ以外では分かりづらい…
精霊は昔と比べると数が大幅に減り、今では辛うじて魔族の半分程しかいない。その殆どの者が世界が存在し続けるため自然に還ってしまったからだ。
だが、世の中には種族に縛られない者達がいる。種族を越えて愛し合う者もいるのだ。そして、そいう者達は"混血"と呼ばれる。ミスラはどの種族にも属することが出来ない、迫害されている種族だ。ミスラとして生を受けたものは、残念ながらまともな職に付けるものは殆どのいない…
------------------------------------------------------------------------
「俺は…この国の人間じゃない」
ライガは視線を下に向けたまま話始めた…
「まぁ、正しくは何処にも認められていない…"混血"だ。親父が狼の獣人でお袋が人間だった」
「…ご両親はもう亡くなったんだね?」
「まぁな…てか、気にならないのか?俺はミスラだぞ?」
「いや、別に…あ、もしかして尻尾とか獣耳とかあるの!?」
「…そこかよ!…はぁ、尻尾はねぇが、耳はあるぞ…ほら」
先程は気づかなかったがどうやら髪の毛の中に獣耳を下げていたらしい…それを上にピンと上げた……何てことだ!あのフサフサな耳が私を誘惑する!っぐ、今が真面目な話を話をしている場じゃなければ、今すぐに触るのに…
「っく…それで?」
「…?俺の両親は俺を守って死んだんだよ。村の隅で家族4人、両親と姉ちゃんで静かに暮らしてたのに…ある日俺達が住んでいた所に領主が別荘を建てたいと言いやがって、使いを寄越して土地を譲れと言ってきたんだ。俺達には他に住むとこなんて無かった!だから、立ち退くから他に住めるところをくれるなら何時でも立ち退くと伝えたんだ…そしたら、あの野郎…代わりに姉ちゃんを差し出すなら考えてやってもいいと言ったんだ!姉ちゃんは14になったばかりで、俺が言うのも何だけど村で一番綺麗だった!そんなの許せるはずがねぇ!…ただ、姉ちゃんは家族のためならそれでもいいと言って、あのクソ野郎の所に行ったんだよ…そして、姉ちゃんが奴の屋敷に連れていかれた後、あのクソ野郎は俺達に村から少し離れていた森の中にある小屋を自由に使うように言ったんだよ」
「ふーん、でも住む場所を貰えたんならいいじゃん!もっと酷い奴では問答無用に殺しに掛かる奴もいるからね~」
「レイン…支援も何も無しで一般人が森の中に住むのは大変だと思うよ…何しろ一人は人間で、子供も居るからどんなに危険か…それで?続けて?」
混血か…名前だけは知っているが、どんな種族なのか後で調べてみようかな…
「…まぁ、想像の通り生活は苦しかった。食料も調達しづらいし小屋がボロいから冬の寒さは見に染みた。親父はまだ体力ある方だったがお袋は日に日に弱っていき、小屋に移ってから一年足らずで病気で死んじまったんだ。親父はそれから人が変わったように俺に戦い方を教えて、ある日ふらっと消えた。確か、あそこに二年程経った頃だったな。俺は当時9つになったばかりだった…あまりに帰ってこない親父を村にまで探しにいったら…親父そっくりの首が門の所に槍に刺さっていたんだよ…俺はアレが親父だったなんて信じたくなかった!…嫌われているのは知っていたし、本当はアレが親父だってのもわかってたんだよ…だから、唯一残った家族、姉ちゃんに会いに行くことにした。親父を殺した奴らだ、今更ながら姉ちゃんにも何かしているんじゃないかと思ってな…」
ああ…良くいる変態貴族か…成る程ねぇ、これは無事じゃなかったんだろうな…
「そして、その予想は的中したんだね…」
「ああ……あのクソ野郎の屋敷に何とか忍び込んで姉ちゃんを探したら、酷い状態で見つけたよ…殆どの何も着ていない状態で、顔以外にはアザや傷跡が酷かった。辛うじて息をしていて、気を失っていた…助けだそうと思ったら、姉ちゃんが首輪をしていて、それがベッドに鎖で繋いでいたんだ…部屋中を探したんだが見つからなくてな…暫くすると何人かの足音が聞こえ急いで隠れたが、俺はそこで姉ちゃんが受けていた酷い仕打ちを見ることになったんだよ…」
「…貴様の姉は奴の性奴隷になっていたのか」
ソルテはずっとライガを睨んでいたわりに、話をちゃんと聞いていたようだ。まぁ、正直ここまで思い話になるとは思っていなかったけど…この調子じゃあ、お姉さんの方も助けられなかったって事なのかな…
「…そうだ…しかもあのクソ野郎は同じ悪趣味を持つ客を呼んでは一緒になって姉ちゃんを…クソッ!思い出すのも胸糞悪い!」
「うわっ…それは随分な趣味で…んで、お前はそんな場面ずーっと覗いてたわけ?それも悪趣味だと思うんだけど~…僕なら部屋に入った瞬間に殺っちゃうんだけど♪」
…レイン、一般的な9歳の子供にはハードルが高すぎるよ。第一ショックなシーンを見せられたら固まるだろう…私だったら確かに瞬殺出来たんだろうけど、比べちゃいけないよ…流石に自分が普通じゃないのは自覚しているからね!
「…途中意識が切れて、気が付いたら周りには血が飛び散っていて全員死んでいた。俺にも沢山返り血が付いていて、爪先から血がポタポタ落ちていた…あの時は何が起きたか分からなかった。死体の中には姉ちゃんも居て、目に涙の跡をつけて亡くなっていた」
「…そう、大変だったんだね。無意識に戦闘能力が上がったのかね…うーん…じゃあ、その後ぐれたんだねぇ…山賊にでもなったの?」
「あぁ、そうだよ。生きていくために人を襲っていたら仲間が出来て、気が付いたら盗賊団の頭なんて呼ばれていたんだ…だが仲間の裏切りによって罠にかかり、気が付いたらあんな所に居たんだよ…」
裏切り、か…成る程ね。
「まぁ、いいよ。そこまで詳しく話してくれると思ってなかったよ。ありがとう!お腹すいてるでしょう?とりあえず、何か食べましょうか」
「ん~、お腹ペコペコ~」
「……ルーナ、我は牛肉が食べたい」
ソルテとレインはこの重い話を聞いた後でも、食欲が満載でシリアスな雰囲気があっという間に払拭された。流石である。
読んでくださり有り難うございました!ブックマークや評価をして頂けると作者のモチベーションが上がります!今後もよろしくお願いいたします!




