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生まれ変わったら無敵だった件  作者: K.C
第2章
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サンビーク領には予定よりずっと早くに辿り着く事ができた。理由は簡単シルフが力を貸してくれて、半端ないスピードで移動したからだ。半分はソルテ達に嫌がらせで空気抵抗の風魔術もも展開せずに、追い風を起こしてくれていた。スピードに慣れているソルテはあまり苦労はしていなかったが、レインは必死だった…


「はぁ…はぁ…はぁ…っ」


「…お前、足手まとい…ルーナ様、コイツ消して…いい?」


「いや、ダメだからね?あんまり苛めないであげて、お願いシルフ…」


「……仕方ない…ルーナ様のお願い…断れない」


「っ…だぁああ!僕は、別に…はぁ…へばってないしぃ!けほっけほっ」


だいぶへばっていらっしゃる…とりあえず偵察がてら、宿を探すとしよう。勿論その前には変装をバッチリした。前回町に入ったときに特に問題も起きなかった事から、同じ変装する事にした。今度は設定を付けてみた!きっともっと馴染めるはず!


「…ルーナ」


「なーに、お兄ちゃん?」


そう!今回は3人兄弟って事にしたのです!私は末っ子のアルでレインは次男の予定だ。レインには激しく反対されたけれど、何とか説得した!


「……時々何を目指しているのかわからぬ」


「…ッチ…ルーナ様に…手を出したら…只じゃ、おかない!」


取り敢えず、王子様が泊まっている邸に様子を見ることとなった。王子様というからイケメンを期待していたが…可愛かった。いや、大人だと思っていたから自分とそれほど変わらない背格好で、しかも女の子みたいに可愛かった!ワンピース着せたらショートの女の子にしか見えないだろう!


少し癖のある茶髪に、蒼い瞳をしていて睫毛も長い。あまり外出をしていないのか、肌も白く全体的に儚げだ。


「けほっ…けほっ」


「殿下、そろそろ部屋にお戻りください。あまり無理をなさらないで下さい」


どうやらこの王子は病弱らしい。サンビーク領は温泉が沢山あって治療にも効く事から療養に来たと見えるが、この様子では効果はあまり期待できなそうだな。


「…っ、わかった」


王子は一瞬言葉に詰まったように見えたが、特に反対もせず邸の中に入っていった。先程まではベンチに座り庭先の花を眺めては悲しそうにしていた。


今回の任務では護衛対象に見られないように守るよう指示されているのけれど、今はまだ仕事じゃないからもう少し近づいてみることにした。


王子様が泊まっている部屋は2階の一番見晴らしのいい部屋だった。夜まで待ち、ベランダに忍び込む…部屋の中には王子以外誰も居らず、最善の注意をしながら窓から入っていった。


「…だれ?…けほっ…僕を殺しに来たの?…っ」


部屋が暗いからもう寝ているかと思っていたら、どうやら起きていたようだ。さて、どうしようか……


「………」


何も言わず彼のベッドに近づいたら、王子様は怯えた様子もなく只何もかもを諦めているかのような表情をしていた。


「あぁ…君は僕を迎えに来た天使様なの?」


「天使というよりは死神だけど…別に迎えに来たわけじゃない。見に来ただけ」


「そう、なんだ…僕はここで治療したけど治らないみたい…しかも怖い人たちが殺しに来るの。サーシャも僕を庇って死んじゃったし…けほっけほっ…父上にも迷惑を描けちゃうから」


うーん、なんか語り始めちゃったけど…この子の身体を観察してわかったが、これくらいなら私の治療術で治せそうなんだよね…


ルナは気が付いていなかったが、彼女の治癒術の腕は既に普通じゃなかった。ウンディーネから直接教わっている事と膨大すぎる魔力を保持しているのだ。大概の事は何とかなってしまう。


「…あなたの名前は?」


「…え?僕はエミル、だけど…」


「そう。元気になりたい?」


「…何を言っているの?…けほっ…なりたいけど、なれないんだよ…」


「…僕は君を治せる。但し条件がある」


まぁ、こんなに病弱なら帰る途中で何かあった時に勝手に逝ってしまったら目覚めが悪いからね…治癒術を掛けることにした。


「…本当に?… どうしたらいいの?」


「僕がここに来たことは秘密にして欲しい。それだけ」


ここで興味本意で接触した事がバレたら、ペナルティーがあるかもしれないし…


「わかった。言わない」


エミルは不安と少しの期待が混ざった瞳で見上げてきた。そうだね、まだ子供だもの…死ぬのは怖いだろう。


エミルの病気の原因は肺にあるようだった。片方が使い物にならない。この場合は少し時間が掛かるが、"作り直す"しかない。その為には、眠ってもらうか…


「お休みエミル」


そうして、エミルの治療を始めてから1時間近く経った頃に治療が終わった。呼吸も調っており、成功したことがわかる。後は本人の頑張り次第だな。


「るーちゃんは相変わらずだね」


「何が?」


「そこまでサービスしなくてもいいんじゃない?るーちゃんは子供に凄く甘いよー」


「それは…否定しないけど…でも、いい経験にもなったよ?新しい術も完成できたし!」


「え、実験台にしたの?…はははは…やっぱり優しくないかも」


その日はそれで宿に戻り、久しぶりにお昼近くまで寝た。自分が施した術が成功以上の成果を出したことがわかるのはもう少し先になる……







読んでくださり有り難うございました!ブックマークや評価をして頂けると作者のモチベーションが上がります!(笑)どうぞ今後もよろしくお願いいたします!

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