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今日は原稿が消えなくて安心しました。
翌日
ローウェル兄様と朝食を食べた後、お婆ちゃんに呼ばれ 昨日渡せなかったお土産を持って執務室に向かった。
「お婆様、お呼びでしょうか」
「ええ、そうよ。入って頂戴」
「こちら今回の旅行のお土産です」
そう言いながら、小さいけれど作りがとても丁寧な兎の置物を渡した。見たときに一目惚れして買ったもので、お婆ちゃんなら絶対気に入ると確信した。シルフや他の精霊経由で知ったのだが彼女は可愛い物が好きなのだ。最初は嘘だと思っていたが、興味本意で部屋に忍び込んだときにやっと信じられた。枕元には可愛らしいテディベア、片方の棚には人形やぬいぐるみ、もう片方には武器がぎっしりで何ともアンバランスな部屋だった。
「まぁ!部屋に大切に飾って置くわ!……さて、もうわかっているとは思うけれど、今日呼んだのは新しい仕事をして欲しいからよ。今回は少しだけ厄介なのだけれど、ルーナなら出来ると信じているわ」
「ありがとうございます。内容は何でしょう?」
「"護衛"よ」
護衛の仕事なら冒険者や傭兵に頼むのが普通だ。何故暗殺者に護衛を頼むのだろうか。依頼を出すギルドを間違えているんじゃないか?
「護衛って対象を守りながら闘う事だよね?」
「ええ。私たちは主に暗殺業を営んでいるけれど、時々護衛の仕事も受けているの。国から見逃してもらう代わりに、国からの依頼には基本的に受けることになるわ」
「ということは…依頼人は国の偉い人?」
「そう。私たちが必ず受ける依頼人は帝王だけよ。他は受けたり、受けなかったりでも問題はないのだけれど…今回はその王様でねぇ、第二王子の護衛を頼まれたのよ。サンビーク領から王都シェーンヴェルクまでの二週間の間、姿を見せずに守りきることが条件」
「隠れて守れってこと?」
「そうよ。サンビークに向かったときに襲われ、王子は暫く塞ぎ混んだとかでねぇ…危険があれば、その危険が辿り着く前に排除しろとの仰せだ」
なるほどね…大変そうだけど…忍者みたいで面白そう!!ただ一人で二週間はちょっと辛いから、ソルテとレインは連れていこう!
「わかりました!出発はいつですか?」
「王子の出発は十日後になっているわ。ここからサンビークまでは少し距離があるから、貴女は明日にはここを立った方がいいわね」
「了解です」
さて、仕事ともなれば準備をしなければならない。部屋に戻り、不足している物がないかを確認していく。基本的にアイテムボックスに全てを入れている為、かなりの量の荷物をいつでも持ち運んでいる状態だ。しかし、時々入れ忘れてしまうことが有り、後々後悔することになってしまう。
「昨日帰ったばっかりなのに、もうお仕事~?」
「うん!今度は護衛のお仕事だよ!」
「…楽しそうだな」
「ふふん♪陰から守りながら、本人にすら知られず外敵から守るなんてカッコいいじゃない!?」
レインは何とも呆れた顔をしてソルテに何かしら耳打ちをした。
「……ちょっとストーカーっぽい気がするのは気のせい?」
「言うな…ルーナはそこに気付いていない。言う必要もないだろう」
小声で秘密を共有するなんて…この二人は時々反発し合う仲だけれど、本当は仲がいいんじゃないかと思うのです!
「よし、大丈夫そう!明日は二人とも着いてきてくれると嬉しいんだけど!どうかな?」
「もっちろーん♪」
「当たり前だ」
これで準備は万端、後は出発するだけ…
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