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「…ま…マ…ル様、マクスウェル様!」
身体を揺さぶられても、私はまだ目覚める事が出来ない。
ーあぁ…またこの夢か…
音も感触まで感じる事が出来るのに、指一本すら動かせない。瞼すら鉛のように重くてピクリともしないのだ。
「何故です……何故、答えて下さらない!?」
クロノス…彼には沢山迷惑をかけた…これ以上苦しめたくないのに、彼の声からは悲痛な叫びと…確かな怒りを感じた。
「私は…何処で間違えたのでしょうか…?…あれだけ大事にお育てしたのに…」
彼の言葉に甦るのは覚えのない記憶…
ー抱き上げられ、時の狭間から見た世界。
ー感情のコントロールが出来なくて起こしてしまった洪水では必死に私を泣き止ませた事。
悲しい時も楽しい時もいつも側に居た…
一番最後には、血の海と焼けた鉄の臭いがした…
これが一番辛い記憶だ…そこにもクロノスが側に居る。
どんな時だって側に居たのに、私は全てから逃げたのだ。
「自由にさせたのがいけなかった…」
クロノスが呆然と呟いているのが聞こえる。
「閉じ込めて、世界など見せなければ…」
見なくても彼が今壊れかけているのがわかる。
「ねぇ…マクスウェル様、今度は間違えませんから…どうか、どうか…戻って来てください…」
《精霊は精霊王の造りだすマナが命の源…
力が無いものは実体を失い自然の一部となれるが、力が強いものはマナが無ければ狂ってしまう。そして、精霊が狂えば世界も狂う。我らは世界の管理者、なのだから》
頭の中で唐突に言葉が浮かび上がった。
何処かで聞いたと思うが、ハッキリと思い出すことが出来ない。
私は長いこと眠っている。その間マナは創造されていなかった…必然的に沢山の精霊達が自然に還り、ほんの僅かしか力を震えない。力のある者の中には既に狂った者もいよう…
全て、私のせい……
私が馬鹿な願いを持ったから、世界は今苦しんでいるのだ。
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「………………」
夢から覚めても、まだ感覚が抜けなくて目を開けたまま動けなかった。
「…夢で片付けるにはリアル過ぎる」
頭に手をあて、少し考えてみる。残された時間は残り少ないだろう…それまでに、解決しなければ大変なことになる。
「よし、グズグズしても仕方ない!」
私は何とかして夢の中の彼女に目覚めてもらおう!シンクロしているのなら、必ず手があるだろう!
「先ずは情報収集からね…」
でもその前に、秘密基地の昼と夜の調整をしよう。
これで一応子供達をここに呼ぶ事ができそうだ。最後にセキュリティ問題だが、前の世界には"指認証システム"があったが、一々それをやっていると大変だから…血液を1滴、鍵となる物に付けてもらったら自由に出入り出きるようにする。
私とソルテや精霊達は元から自由に出入り出きるように最初からシステムに取り入れるようにする。
これで完成だ!もっと時間が掛かると思っていたのに、2日で出来てしまって暇になってしまった。だが、これもいい機会だろう。皆と親睦を深めて、新たに浮上した問題も片付けなければいけないからね!
「ソルテー?」
「ここに居るぞ」
「ちょっと今日のご飯を狩に行こうか!」
「ふん、意見が合うな…我も街の肉はあまり好かん。ルーナが準備してくれる物が一番上美味なのだからな」
「そ、そうかな…」
やっぱり誰かにご飯を食べてもらって、美味しいって言われるのは嬉しいものだね!
「それじゃぁ、行こうか!」
森に着いて獲物を探していたら、又もや猪が現れた。今回は側を離れたりしないつもりだ。
二人がかりで狩ったら一瞬で猪は息絶えた。
「ふむ、我はもう少し狩ってくる!ここでしばし待っていろ…」
それだけ言って、ソルテは魔の森の方に入っていった。ボーッとしているのもなんだし、とりあえず猪の解体と血抜きを始める。
全てが終わった頃にソルテが戻ってきた…
時刻は既に夜…戻ってきた子供にアジトを見せたらどんな顔をするか楽しみだ!
アイテムボックスに解体した猪の肉を入れて、夜が完全に更ける前に何とか帰れた!料理は皆がアジトを満喫してから腕によりをかけて作ろう!
読んでくださりありがとうございます!ブックマークや評価をしていただけると作者のやる気が上がります(笑)よろしくお願いいたします!
次から2章に入ろうかと思っています。




