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仕事の休みが欲しい…
ローウェルが一通り落ち着いたところで話を始めようと思うんだが……
「さて、何処から話せばいいのかなぁ…うーん、兄様はどこまで聞いているの?」
「僕達が暗殺業を生業とする一族なのだと…あとは何も…」
マジかぁ…1ヶ月以上居るのに与えられた情報がそれだけって相変わらずここの皆は厳しいなぁ…まぁ、知りたい情報は自分で手に入れるべしがモットーだが…絶対これは意図的に隠しているな。
「お婆ちゃん以外からは何も聞いていないの?ここでの習慣とか掟とか色々!」
「いや…場所の案内や立ち入り禁止区など…あとは自由に過ごせと言われたのです」
んー…それはおかしいなぁ。お婆ちゃんはローウェルを鍛えるのを楽しみにしていた。それなのにノータッチとは珍しい…
「お婆ちゃんは?あれから会っていないの?」
「会いたくもないですっ!!」
「うーん…仕方ない。私が知っていることだけ教えるね?」
あと、情報収集の仕方も教えないといけないかも…
「まず、確かに私達は暗殺者の一族だ。あともう一つ加えると、女系一族です。基本的に女性の出生率が圧倒的に多くて、代々長を勤めるのもいつしか女性だけになりました。そして、私達は闇世界では一目置かれる存在にもなっています。恐らくお兄様も一度は聞いたことがあると思うんだけど、隠密ギルド"夜の黒蝶"について…」
「っ!?聞いたことがあります」
「それなら話は早い…私達は暗殺以外にも色んな仕事を受け持つの。因みに、顧客のなかには王様もいるよ。ただし、王権争いには絶対手を貸さないことにしている。理由はまだわからないけどね」
「そう…なのですね…ルーナはいつからこの事を知っているの?随分と詳しいみたいだけど」
「………ここに住んでいたら知っていっただけだよ」
まぁ、精霊達が教えてくれるのも大きかったからね!
「ルーナは僕が思っていた以上、強かったんだね…でも…何で今まで何も教えてくれなかったの?」
「んー、だって兄様が来てからやっと休めたのが今日と明日なんだもの」
悪いとは思うけど最近は前よりハードな毎日を送っているから、実際余裕がないんだよね…
「違う!今までだって話す機会はあったのに、何で何も言わなかったの?ルーナは結構前から知っているよね?!何で助けてもらおうとしなかったの!?」
はて?助けるとは何故だ?私は今の生活を嫌いじゃないのに…
「私は今の生活好きだよ?だってとても自由だもの」
「………ルーナ」
「心配してくれるのは嬉しいんだけど、兄様はもっと自分の事を考えてほしい。ここに残ると決めた以上、ここでのルールに乗っとり力が無いものは"不幸な事故"にあって消えてしまうから」
「…要するに消されてしまうってことなんだね」
「そいうこと。兄様は強いから大丈夫だとは思うけれど、その内洗礼とやらを受けさせられると思う。その時絶対に生き延びることだけ考えて!あとは"自由"に生きていいのだから。」
「…まさかルーナも受けたのですか?そんなに小さいのに……」
確かに…そういえば受けた気がしないな?どうしてだろう?
「いや、私は特に何もなかった気がするんだけど…だってお婆様が直々にレッスンをつけたりしていたからか、今まで何もなかったな~」
「……僕はルーナの側に居るって決めた以上、必要ならここのルールに従うことにする」
「それならここでの生活についても本格的に教えなきゃね!」
少し茶化していったら、ローウェルは僅かに笑ってくれた!よかった…ずっと張り付けていると頭も働かないし、良くない方へ傾きがちだ。
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