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騎士団が滞在中、私は図書館で勉強と礼儀作法、ダンスのレッスンをする事となった。
今まで物騒な勉強しかしてこなかったので、新鮮だ。今までずっと体術ばっかりやって来たため、リズムをとるのは容易い!
「ふーんふふんふふふーん♪」
何よりダンスは楽しい!ダンスのレッスンが始まって以来私はすっかりハマってしまった!前世でも音楽を嗜んでいたけれど、踊るのは苦手だった。というより体力がなかった…
「……楽しそうだな」
「ふふん♪」
「………あ、足元に蜘蛛がいるぞ」
「きゃあああああ!!!!どこどこどこ!?とって~!」
「あー、良く見たらただの埃だったわ」
「……ソールーテー?」
「ふん…我の相手をしないルーナが悪い」
ソルテはベッドの上で尻尾をしっぽを左右にしならせるように大きく降っていた。最近あんまり構ってないから不機嫌らしい…
「それは悪かったけど…てか退屈なら出掛けたっていいんだよ?わざわざ私に合わせて屋敷に缶詰め状態でいなくたっていいんだよ?」
今までやらなかった分、この機会を利用して出来るだけ貴族の一般常識を詰め込む予定だ。まぁ、これも潜入するために必要なことだからね。
「別に行きたいところなどない」
プイッって顔を背けて尻尾は相変わらずだ。仕方ない…今日はちょっとだけソルテのやりたいことに付き合ってあげるとするか。
「ふーん…それは残念だなー。ソルテさえ良ければ一緒に散歩にでも行こうと思っていたんだけど、何処にも行きたくないなら仕方ない」
「ちょうど今行きたいところが出来た!今日は特別に背に乗せてあげても良いぞ!」
言ってはダメなんだろうけど…っふ、チョロイな!それに、背に乗るのは初めてだ!今までで1度も乗せてもらったことがないのだ。今決めたことだけど、ちょっと楽しみになってきた!
「ふふふ…落とさないでね?」
「ちゃんと掴まれば問題ない。手加減してやろう!」
ソルテは本来の大きさに戻って、私はその背に乗った…………
結論から言うと、手加減したわりにはスピード出しすぎ。最初は驚きすぎてガシッと掴まるのに必死だったわ!シルフの風邪に乗っているときもかなり早い速度で移動しているけど、誰かに乗ってだと全く違う感じがするのだ。
そして着いた場所は騎士団が訓練している場所だった…もう新人騎士は既に眠っていて、ベテランさん3人と新人2人くらいが夜間の見張りについていた。見たところ父と兄はいないようだ。それなら見つかる可能性もないな!気配を消したらそう簡単に見つからない自信もついてきたしね!
「って何でここに来るのー!?」
小声でソルテに抗議してみる。何故にわざわざ見つかったら面倒なとこに来る必要があるんだよー!?
「獲物を上から眺めるのは気持ちよかろう?」
「いや、意味わからんし!あと、獲物にしちゃいけない!まさかとは思うけど、ここの皆を襲いに来た訳じゃないよね?!」
「…………………………………」
「…え、嘘でしょ?困る」
「冗談だ」
こちらを見てニヤリと笑った顔はとても楽しそうだ。機嫌が治って何よりだ。
ーなぁ、団長って娘の前だとすげー優しそうな顔をしていたよな…
ー…あれは幻覚だったんじゃないか?
ー俺もそんな気がしてきた。というか娘も普通じゃなかったな
ー確かに…将来団長は心配で禿げるんじゃないか?
ーっぶ!!ははっ!!やめろよ、想像しちまったじゃないか
随分と楽しそうに見張りをしているなー。私のパパはハゲになったって絶対お前らよりイケメンだよクソガキども……私が心配をかける前提で話を進めるのも気に食わん!失礼な、私は普段いい子にしているぞ!
ー……………
ー……今日も生き残れてよかったよな
ーその通りだな…というかこの森は異常だぞ。何でレベル3のモンスターがこんなにいるんだよ
ーそれな!あの大蛇いつの間に背後にいたんだよ!
ーあれに気づいた団長とその息子はすごかったな。
ん?この森そんなに危険なモンスター居たのか?大蛇って確か鱗がいい防具の材料になるんだよね…ちょっと帰りに亡骸を探して少し拝借してこよーっと!
「ソルテがこの森にいたときにも居たの?」
「知らぬ」
見張りの2人は楽しそうに話していたけれど、ベテラン騎士さんに見つかり離れて見張りにつかされた。
そのあとはソルテと一緒にに森で一番高い木に登ったんだが……絶景だ…
今日は新月だったため空には月はなかったが、星がとても綺麗だった。こんなに綺麗な景色は見たことなかった。思えばこちらに来てから空を見上げる余裕もなく、とにかく生き延びることが最優先だったな…
「気に入ったか?」
「…うん!」
しばらく二人で無言で空を見上げていたら、私はウトウトし始めたから今日は帰ることになった。
新しいこと、普段やらないことをしてみるのはいいことかもしれない。いつもと同じ毎日を繰り返すだけでは世界が広いことを忘れてしまいがちだ…
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