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朝起きて見たときに1日頑張ろうって元気が出てきました( ≧∀≦)ノ
頭が痛い 身体がだるい 喉が乾いた
目を開けたら周りが薄暗くて
自分が何処に居るのかがわからない
「…うぅあ?」
……そういえば赤ん坊になってるんだった。
思い出したらまた身体中がぞわっとして泣きたくなった。何故こんな姿になっているのか、どうして産んでくれた母に疎まれたのかがわからない。ただ強烈に孤独感を感じてしまってどうしたらいいのかがわからない…
---もう一人にはなりたくない……
そう思って手を顔に持っていこうとしたら重みを感じた。
「…っは!お お嬢様!?だ大丈夫ですかぁ?何処か痛いでずがぁ?!」
私は一人ではなかったらしく、先程ヴァネッサと呼ばれていた女の子が泣きながら上から覗きこんできた。ずっと私の手を握っていたようだ。
「うあ?」
あなたが大丈夫?
「あぁ、良かったでずぅ!目覚めてくれてよがったでずぅ!!今メイド長を呼んできますから待っでて下ざいねっ!?」
言い終わったら物凄く慌てて部屋から出ていったけど大丈夫かな?
ーガッシャーン
ーあぁ、ずみませんすみません!!ど、どうしよう!?
案の定何かにぶつかって壊したようだ
ーヴァネッサ!何をしているのです?お嬢様の様子を見るように言ったでしょう!あと、どうしたのですその顔は!?
ーあぁ!!メイド長いいところに!お嬢様が目覚めました!!
ーそれはよかったわ!
二人が部屋に入ってきて、メイド長が額や手首、胸とお腹、などを触って何かを確認してなんだか安心した顔をした。
「本当によかったわ…峠は越えたみたいね」
「よがったでずー!!お嬢様死なないでずよねっ!?」
「ええ、もう大丈夫ですよ。やはりあなたの治癒術は素晴らしいです。よくやりました」
「い、いえ、私はただお嬢様が元気になって欲しかっただけです…えへへ」
「本当によく治療してくれました。これに関してだけは誇っていいですよ?他はまだまだだけれど」
「うっ頑張ります~」
どうやら私は危険な状態だったらしく、ヴァネッサがずっと看病してくれていたようだ。
よく見ると目の下に隈が出来ていて、心なしか制服もよれよれのような…
「うぅあ!!」
…お礼が言いたいのに赤ちゃん言葉しか出てこない…さっきまで一人だと思って落ち込んでいたのに、ずっと一緒にいてくれたことがわかってお礼がしたくて彼女に精一杯手をのばして話しかけてみた。
「うきゃうー」
「うわぁ、お嬢様が何か話しているみたい!かわいいです~」
「まぁ、驚きました。本当に話しているかのようですね」
うん、みたいじゃなくて話してるんだけどね!とりあえずありがとう!
「うぅあっ!」
「うふふ…お嬢様大丈夫ですよ~このヴァネッサがいつも傍に居てあげますからねっ」
そう言いながら彼女は私の手を握ってくれて大丈夫だと何度も言いながら頭を撫でてくれた。なんだかとても安心して眠くなってきたみたいだ…
この時からヴァネッサは私の専属のメイドになった……
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~1年後~
今日は私が生まれてから丁度1年になる。
ここまでとても大変だった!
色んなことを思い出して、自分が生まれ変わったことを受け入れるのには少し時間がかかった…何より最初は動けなかったし食事はミルクしかくれなくて癇癪を何度か起こしてしまった。
アルファティリエ・バティスチ・ディー・ルナ
これが私の新しい名前だ。
母は父が居るときのみ一緒に会いに来てくれるが、あの言葉を聞いて以来正直彼女が少し怖い。見た目はどんなに穏やかでも、ふとした瞬間に目が合ったりすると少し殺気みたいなものを感じるから。
どうして嫌われているのかはわからないが、私以外にはとてもいい女主人のようだ。
ラウラ・ディー・バティスチ
長い黒髪をいつもの綺麗に結い上げていて、翡翠色の瞳をしている。華奢に見えるけれど、たまに重たいものを平気で運んでいるのを見たことがある…かなり怪しかったけど…あれは見なかったことにしたい。暗かったし何だか袋のなか動いていたような…うん、忘れよう。
ただ、見た目はクールビューティーで屋敷のものからはとても信頼されている。
使用人達は朝から私の誕生パーティーの準備で忙しそうにしている。
各いう私も夕方からずっとヴァネッサの着せ替え人形とかしている…
「あぁ、どうしましょう!?ルーナお嬢様は何を着せても可愛すぎて選ぶの迷ってしまいます~♪」
とても楽しそうに準備をさせられているが、もうかれこれ4時間は経つのだ。時間は大丈夫だろうかと心配になってきた…いや、決してもう着替えるのが面倒だとか疲れて逃げ出したい訳ではないよ?ただ、子供の準備にこんなにかかるだろうか…誰か助けてくれ
「何てことだ!ここに天使がいる!!」
「パパ!!」
救世主がきた!!父よいいところに来てくれた!助けてくれ!もう着替えるのは疲れたよ~!
まっすぐ父のところに歩いて行ったら父がすぐに抱っこをしてくれた。実はもう走れるんだがそんなことをしたらみんなが驚くと思うから出来ることをあまり全部しないようにしている。変な子だと思われたくないし…父は額と頬にキスをしてくれた。少しくすぐったいけれどとても幸せだ。
「お帰りなさいませ!旦那さま!…もしかしてもうお時間ですか?」
「いや、もうすぐだがその前に私の天使の様子を見に来ただけだ。もう少ししたらエベルとローウェルが帰ってくるから、その前に可愛いルーナの晴れ姿を息子達より先に見たくてね」
そう言いながらでれーとした顔で私の頭をゴツゴツした手で撫でる父は完全に親バカなのだ。
父はこの国の騎士団長らしい。帰ってこない日もあるが、家にいるときはできるだけ私を可愛がってくれているのがわかる。
ロビルソン・バティスチ・ファン・アウグストス
長身で身体が鍛えられているのが服の上からでもわかるくらい美丈夫なのだ。
白銀の髪に蒼い瞳をしていて、彫刻のようだ。新しく入ってきた使用人の女性が頬を染めて話しているのを聞いたが正にその通りなのだ。
簡単にいうと、私の父は格好いいのです!
「パパ!だいしゅき!!」
そう言いながらぎゅっと首に抱きつくと父は見なくてもわかるくらいデレた。
「そ、そうか!!パパもルーナが大好きだ!!」
今度は父もぎゅうっと抱きしめてくれたけど、ちょっと苦しいかも…
「旦那さまずるいです~!私もルーナお嬢様にスリスリしたいですよ!!でも、準備があるから我慢していましたのに~」
「娘は誰にもやらん!というかお前の方がずるいだろうが!1日中ルーナと一緒に居るだろう!」
………うーん、このまま行くといつものパターンで二人はいかに自分の方が私の可愛らしさを理解をして居るのかで討論するんだが、話の内容が全部わかってしまう分、大変恥ずかしくもある。さて、この状況どうしようか…
「親バカはそこまでにして下さい。父上」
「ッチ…もう来たかローウェル」
あ、お兄ちゃんが来たようだ…
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