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今日もとっても眠いです……夜にもう1回投稿します!
今まで新しい人生で"負けた"と思ったのは初めてだ…今更ながら自分は何でも出来る気でいたが、周りの助けがあっての事に気づいていなかった!確かに私はこの年代の子の中では強い自信がある。けれど…まだ未熟だったのだ…
そう思ったら何だか恥ずかしくなって、下を向いた……床にポタポタと雫が落ちてきて、そこで初めて自分が泣いている事に気がついた。拭っても拭っても次から次へと溢れてきて止まらない……あ、これは本格的にやばい……
「ぅ…うぅ…ずずっ…うわぁああん!!」
久しぶりに年相応に泣いたかもしれない…
「なっ!!泣くな!?ッチ…これだからガキは嫌いなんだ!……あぁもうわかった!どうせ暇だったんだ!お前に付き合ってやろう!」
「…ずずっ…うん?ゾルデ一緒にいでぐれるの?」
「ああそうだ!ただし…我の主になったからには、弱いままでいては困る。仕方ないから…我がお前を鍛えてやろう」
「ほ、本当!?やったぁ!…ずずっ」
「現金なやつだな…まぁ良い………はぁ…我は何をやっているのだ…」
「…っ…ずずっ……ありがとう…あと、無理やり使役しちゃってごめんなさい!」
「我も油断していた…自業自得だ。それに人間の生は短い…お前が死ぬまでその生きざまを見てやろう。この世で初めて我を使役できた者の褒美としてな」
これが私とソルテが師弟となった瞬間だった。
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"拝啓 父上、私は今とても元気です。
季節も代わりこちらは冷えてきました。
もうすぐ雪が降りそうです。
実は最近はおいかけっこが得意になりました!
特に逃げることに関しては、とても自信があります。次の休みの時には是非一緒に遊んでください!
ルナ"
前世ではもう少しマシな手紙をかけたと思うが、今はこれが精一杯だ!まぁ、でも4歳児が書くには充分だろう!
父と兄達は休みの度に会いに来てくれている。ローウェルに至っては何度かソルヴィエール領に引っ越そうとしているけれど、いつも失敗している…多分母が阻止している…
とまぁ、話は少しとんだけれど……今私は全力で逃げています!
「いやぁあ!!来ないでぇええ!!」
私の後ろには等身大程の大きさのカマキリが追いかけていた……
「キシュアアアア!!!」
「いやぁあああ!!!!!!」
そう、これはソルテが私にさせているトレーニングだ。ぶっちゃけ、ただのイジメにしか見えない!きっと未だに使役したことを根に持っているんだ!そうに違いない!
だって、わざわざ虫を使うとか嫌がらせにしか思えない……
「…考え事をする余裕は有りそうだな。なら、追う者が増えても問題ないな?……」
こんの鬼畜猫!この為に苦手なのもを聞いたと、やっと気づいた……
「今失礼な事を思っただろう?」
「っはあ!!いえ全く!!っはぁ、はぁ!」
隣ではソルテがいて、後ろには巨大なカマキリと蜘蛛が襲ってきている……
「ほれ、もっと早く走らないと捕まるぞ~?」
「何で増やすのーーー!?」
ソルテは基本的に有言実行だ…幸い部屋のなかだけは、シルフと張った結界があるから安心できるんだが……一緒に入れるソルテに何度か殺されかけた…
最近は窒息死でしまうかと思えてきた……
あれからソルテには徹底的に鍛えられている。これはおばあちゃんも知らない、秘密のトレーニングなのだ……
後からわかったのだけれど…ソルテは魔獣と思っていたけれど、とても強い魔族だったのだ…
読んでくださりありがとうございます!ブックマークや評価をしていただけると作者のやる気が上がります(笑)よろしくお願いいたします!