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大変お待たせいたしました!
どうかこれからも宜しくお願いします!
これぞ魔界…殺気だった魔族達からの熱い視線を送られ、ドキドキしてしまう辺り私も普通じゃないのだなと思う。どうしよう、ワクワクしてきちゃった(笑)
「貴様…よく見れば人間ではないか!どうやって城に潜り込んだ!?」
「ドグラス殿‼陛下の側に小汚ない人間を近づけるなんてどいうつもり?」
「あはは…皆さん長生きしたいのならその口を閉じた方が身のためですよ?私ならルーナ様のこと小汚ないなんて死んでも言いません」
ドグラス…ストーカーだと思ってたけど意外といいやつだったのだな!
「っな!貴様、その人間を擁護するつもりなのか!?私達に攻撃を仕掛けてきたのだぞ!?」
「っふ…愚かはどちらでしょうね?先程の陛下の言葉の意味もわからないのですか?」
「「?」」
「はぁああ……ルーナ様、この者共に代わって深くお詫び致します。どうか、このバカ共のせいで帰るなんて言わないでくださいね?」
「ん?私が悪かったから彼らが怒るには当然だよ…皆さん、悪戯が過ぎてしまってごめんなさい!…許してくれますか?」
これからお世話になる人達だから誠意を見せなくては…
ゴゴゴゴ……
え?何で殺気が?!
「へぇ…お前達、我が主によくも頭を下げさせたな?」
「るーちゃんは悪くないよ?たかが悪戯で苦戦しているお前達の方が悪いんじゃないのかな?くす…弱いって罪だよねぇ?…そうだよね?」
おおいいいい!?ソルテ、レイン!折角平和的に解決しようとしたのに何喧嘩売ってるの!?
「っひ!」
「っぐ!そ、それなら仕方ないな!」
「ま、まぁ、反省しているのなら許してあげてもよくってよ!?」
「…何故ここに御二人が!?」
…なんか大丈夫そうだけど申し訳ない。
仲良くできるかな…
「くっくっく…そうだな、ルーナを許せないやつは名乗り出てもいいぞ?……この俺が自ら殺してやろう」
「「も、申し訳ございません!」」
…ギル様、私も怖いっす。本気で殺気送るのやめてくれ…何でこんなに過保護にされているのだろう?
「そうか。あぁ、さっき人間ごときとか言った奴がいたな?名乗りで」
「あああ!ギル様!私お腹が空いちゃったんだけど!何か美味しいものないかな!?」
「……(まぁ、ルーナが気にしないならいいか)っふ…アメリア例のあれを持ってこい」
「畏まりました」
何処からともなくアメリアが返事がしたかと思えば、直ぐに本人が現れてテーブルを出現させた。これは、召喚魔法の一種かな?後で確認しよう。
食事は慣れてきているとはいえ、やはり色合い的には原色のものが多い。味は美味しいからいいんだけど…未だに材料は聞けない。
「本日はルーナ様が先日好きだと仰った甘味と人間領から材料を取り寄せて準備させていただきました」
アメリアは説明しながら取り皿に綺麗に盛り付けていって、私の前に置いてくれた。
「お口に合えば良いのですが…何か欲しいものがあったらお呼びくださいませ」
アメリアさん…!話すことは今まであんまり無かったけれど、やっぱりいい人だ!動作はどれも美しいし、私が気になった料理も全部わかっているみたいに盛り付けてくれた!おまけに最後のとびきりの笑顔!可愛い!
「うん!ありがとう!」
「っ!?…(可愛すぎますわ‼)」
「ルーナ、これも作ったから食べるか?」
「あ!ずるい!僕も食べさせる!るーちゃんるーちゃん!何がいい?」
ソルテとレインはいつも通り私に構って、ギル様は…あれ?いつもならここら辺で抱っこされるところなのにいつの間にかいなくなっていた。
まぁ…そいう日もあるだろう!と思ってそのまま食事を始めちゃって気にしなかったけれど、もう少し周りに注意すればよかったと後々思うことになろうこの時は思わなかった…
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「さて…陛下このアホ共どうします?殺っちゃいます?」
「ひぃいっ!ど、どうかお助けを!」
「わ、私はただ陛下の身を案じていただけで!…っひ」
先程のルーナを侮辱した魔族二人が身体中アザと血だらけで命乞いをしていた。
「……黙れ」
「「っ!!」」
今まで城にはルーナの事情を知っている者だけで回していたが、これからはそうはいかない…やっと手に入れたのだ…邪魔なんてされてたまるか…
「ドグラス」
「承知しています。お任せください」
アイツに瓜二つな子供…例え全く関係なくとも消え行くこの世界の最後に夢を観るのも悪くないだろう……
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