プロローグ
寝る前に閃いた物語ですが、楽しんでもらえると嬉しいです(*>∀<*)
あぁ 真っ暗だ 何も見えない
何処かに向かっていた筈なのに
自分が誰なのかもわからない
あぁ とても眠い 少しだけ
あと少しだけ ここで休もう
次に目が覚めたらきっと私は………
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「うんぎゃ!うんぎゃぁあ!!」
痛い痛い!眩しい!
「奥様、おめでとうございます!女の子でございます!」
何だかとても近くから女の人が誰かに伝えている声が聞こえた。
「…!…ぃや、嫌ぁあ!」
「お、奥様!?どうされました!?どこか痛むのですか!?」
うぅ、何だかものすごく焦っているようだけど大きい声を出さないで欲しい…でも、どうしたんだろう?何かあったのかな?眩しくて目を開けられないからわからないんだけど……
「っ嫌ぁ!私は、わたくしは!あぁ…やっと呪いが解けたと思っていましたのに…」
「奥様?何をおっしゃっているのですか?どこか痛むのですか?!」
「……っ…いいえ、どこも痛くないわ…水を持ってきてくださるかしら?…」
あぁ、よかった。何だか女の人が落ち着いてきたようだ…それにしても、目を開けるのも億劫…身体まで動かせないのはどいうことだろう?
「かしこまりました。マリー、奥様にお水を…ヴァネッサ、そこで突っ立ってないでお嬢様を包む為のタオルを持ってきなさい。」
「「はい!!」」
最初の女性がと指示を出して、部屋に居たらしい2人の女の子達がてきぱきと動く音がする。
体の自由はきかないけれど、めちゃくちゃ触られた…
え?思わずにカッと目を開けて目に入ったのが大きな手と水だった。
「さぁ、お嬢様を丁寧にきれいに洗うのですよ。…まぁ!!奥様!お嬢様はとても珍しい瞳の色をお持ちのようです!」
うわ、鼻に水が入った…
「っうんぎぁあ!」
「あらあら、申し訳ございませんお嬢様。…ほーらもう大丈夫ですよ」
そういいながら身体を優しく拭かれて
いよいよ気づいてしまった…
「奥様、どうぞ。白銀の髪に金色の瞳をしています!」
「っ…今はいいわ…とても疲れているのよ。お前達で好きにめんどうを見てちょうだい…あの人が帰ってきたら呼んで」
どうやら私は産まれたばかりのようだ……
「…さようでございますか。では、このまま部屋にお連れして検査などをして参ります。旦那様が帰られたときにご一緒に報告を致します。」
「ええ…」
「では、マリーは奥様を頼むわね。ヴァネッサは一緒に来なさい」
「はい、メイド長」
「は、はいっ!メイド長!」
二人の返事と共に景色が変わっていく…
部屋を出る直前、私は母の呟きが聞こえてしまった…
ーー女児など産みたくなかった。それならば胎内で殺せばよかったわ…
身体中がぞわっとして瞬時に理解した。
あぁ 私は望まれて産まれたわけではないのだと…………
このときの私はまだ何がおきていたのか理解していなかった。
ただ、何だか体が重くなってあっという間に意識を失った…………
母の姿も温もりも感じることなく、私の人生が初まった
読んでいただきありがとうございます!ブックマークや評価をしていただけると作者のモチベーションも上がるので(笑)よろしくお願い致します!