覚醒〜水晶の導き〜3
ヤナギが見つけてしまったのは・・・
少年…いや、青年と呼んでもいい年頃の白服の若者。その長い銀色の髪は、女のヤナギから見ても美しい限り。
少し童顔だか、端正な顔立ち。水晶の中で映える雪のような白い肌。ヤナギの茶褐色の瞳に映る光景は、神秘的としか言いようがない。
「綺麗…」
ふとつぶやいて、彼女は水晶の柱にそっと触れた。
ピキッ
ヤナギの手が触れた所から、突然…蜘蛛の巣状にヒビが走る。さっと手を引っ込めた時には、ヒビは柱全体に広がっていた。
パリンッ!!
渇いた高音を立てて、水晶の柱が崩れる。
「キャーッ」
咄嗟に短い悲鳴を上げて、ヤナギは逃げた。降り注ぐ水晶の破片と共に、彼を外へと解放される。
地に倒れ伏した彼は、次の瞬間ゆっくりと目を覚ます。開かれた瞳は、まるで紫水晶のような紫。
数回瞬きをしつつ、彼は起き上がり服についた泥を払う。
「あ…あなたは??」
離れた場所から様子を見ていたヤナギが、恐る恐る聞く。
彼は初めてヤナギの存在に気づいたのか、彼女を見て……
「俺のことか?」
真顔で聞き返した。
「あんた以外に、いないでしょうが!!!」
ヤナギは呆れて叫ぶ。言われてから、辺りを見回し、再びヤナギを見ると、
「俺の名はキリト。神の血族だ」
きっぱり言い切った。それも神とはっきり言い放った。
「あんた、馬鹿?神がこの地に降りて来て、もう一万年以上経ってるのよ。あんたが本物の神様でも、生きてるはずないんだから」
こいつは頭でも打っておかしいのかもしれない。とは言い切れないものの、不信を露わに言い返していた。
「まぁ…確かにそんだけ経てば、普通に降りて生きてきた神は、軽く寿命は尽きてるな。だが、あいにくと俺は、降りて即行封印されちまったせいで、その時から時間も命も、一秒も動いてないわけ」
目の前の少女が人間であることを知り、キリトは自らのことを説明し始める。
「つまり、俺は時間に取り残された……今、生きている唯一の神ってことになっちまってるんだろうな。あ〜それと、俺の名はキリトで、あんたじゃない。で、君は??」
のんびりすぎる執筆・・・すみません。




