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時間割の物語

今日は不幸な1日でした。

朝、自転車がパンク。

昼、プラスチックのお箸が真っ二つに。

夕方、このお話を誤って1000文字くらい消してしまい書き直し。

ラノベとかに出てくる不幸な主人公っていつもこんなんなんですかね。

すいません。愚痴になってましたね。

それでは第二話お楽しみください。

 

 ?月?日 スタート地点


 俺達は今、愛さんに呼び出されてセーブしてスタート地点にものでっきた。せっかくハーレムを決意したのに。


「翔なんの用だと思う?」


「さあ、何かあったのかな」


 俺達が5分くらい待っていると愛さんがやってきた。そして唐突に愛さんはこう言った。


「学校の時間割を変えたいと思います」


「デフォルトじゃ駄目なんですか?」


 恵がもっともな質問をする。このゲームは自由に学校の時間割を決めることのできる機能がついている。

 しかし別に決めなくてもデフォルトを選ぶだけで、コンピュータが勝手に時間割を決めてくれるのだ。


「デフォルトでは普通科の授業しか出来ないので、専門授業を入れてみたいと思いまして」


 なるほど、俺達は高校も大学も専門学校に通っていた。愛さんも専門学校に通っていたと聞いたことがある。つまり普通科の授業だけではつまらないのだろう。


 俺も今の時間割に物足りなさを感じていたが特に不自由はなかっつので言わなかった。


「それでどんな授業をいれるんですか?」


「三上君、いい質問だ。それをこれからみんなで決めるんだよ」


「なら映像の授業入れたい!」


 恵が提案する。まあ映像撮るの楽しかったしありだな。


「ここはプログラミングの授業だろ」


 社長が提案する。まあゲーム会社の社長ならプログラミングをできるようになって欲しいという気持ちがあるのだろう。

 だがしかしそれは不可能だ。なぜなら──


「社長。こちらで習得した技術とかは現実で使えませんよ」


というわけだ。社長は肩を落とし「なら別にやらなくてもいいや」とだけ言った。


「では改めて映像の他に入れたい授業はありますか?」


「じゃあ家庭科で。正直出前とかだけじゃお金がすぐになくなる」


 翔が提案する。確かに俺達プレイヤーは全員寮生活だからな。昼食は学食があるが朝食と夕食は自分で用意しなくてはならない。俺はお金が0円だった奴の為に用意されている無限にでてくる食材を料理してたから問題ないけど、翔は料理出来ないからな。


「時間割になんの関係もないけど学校の閉門時刻を18時くらいにして欲しい」


 俺はそう提案する。デフォルトのままじゃ20時くらいまで練習やらされるからな。


「分かった。他に何かやりたいことがある人はいない?」


 誰もやりたいことはもうないようだ。


「なら私がやりたい美術を入れて時間割を決めましょうか」


 俺達はその後かなりの時間話し合い以下のように決まった。


 月曜日 


 1時間目│LHR(ロングホームルーム)

 

 2時間目現代文


  3時間目美術/音楽


 4時間目美術/音楽


 5時間目英語


 6時間目科学


 火曜日


 1時間目数学


 2時間目保健


 3時間目英語


 4時間目世界史


 5時間目現代文


 6時間目体育


 水曜日


 1時間目映像実習


 2時間目映像実習


 3時間目映像実習


 4時間目英語


 5時間目数学


 6時間目世界史


 木曜日


 1時間目科学


 2時間目数学


 3時間目現代文


 4時間目英語


 5時間目家庭科


 6時間目家庭科


 金曜日


1時間目数学


 2時間目世界史


 3時間目体育


 4時間目科学


 5時間目英語


 6時間目保健


 このようになった。それにしても縦書きにしたせいでかなりスペース取っちまったな。


「これでいいかな」


 愛さんが聞いてくる。


 誰からも異論はないようだ。俺も異論はない。


「それではゲームを再開するよ」


 時間を少し遡りまし4月21日(月)


 今日から新しい時間割での授業が始まる。今は美術の時間だ。

 今日はデッサンだ。俺はそこまで上手くはないがまずまずの作品になったと思う。


 スキル『デッサン』を手に入れた。これもスキルになるんだな。


4月22日(火)


 今日は体育があった。バスケットボールをやった。俺は運動能力をかなり上げていたので大活躍できた。女子からも歓声があがる。

 どうだ。これで数人は俺のことをカッコいいと思ったはず。


 印象力が10上がった。当然だな。あれだけ活躍したんだ。上がらない方がおかしい。


 4月23日(水)


 今日は待ちに待った映像実習の日だ。今日は映像を撮るためのシナリオを考えた。皆と考えた結果このようなストーリーになった。



 時は西暦2500年。第三次世界大戦の影響で日本の学校は全て戦闘員育成機関とになっていた。

 その中で世界の強豪国に対抗できる7人の天才がいた。

 彼らはその強さから『対国家兵器』と言われ恐れられてきた。

 そんな中戦闘員としてはまるっきりの無能。しかし『対国家兵器』相手なら無類の強さを発揮する1人の少年が現れる。

 少年はその異端と言うべき能力を使い『対国家兵器』を従えていく。

 少年は一時期『対国家兵器』を従えたことにより国家から排除されそうになるが、日本人とアメリカ人のハーフということで裏切り者と虐められていた少女を味方につけ、困っている人を助けることで市民の信頼を得たことで国家の襲撃および暗殺を阻止する。

 そして、国家同士の戦争に発展していく。そして遂に始まった第四次世界大戦。少年はアジア諸国をどんどん味方につけ世界最強と言われていたアメリカ、イギリス、ロシアに見事に勝利する。

 そして第四次世界大戦で唯一の戦勝国家となった日本は、条約に戦争禁止を加え長きにわたる戦乱の世に終止符をうつのであった。



 どんだけ壮大なストーリーだよ。そして急展開すぎるだろ。こんなんどうやって撮るんだよ。まあここはゲームの中だしありっちゃありか。どうせCG使うのだろうし。


 スキル『シナリオ作成』を手に入れた。


 4月24日(木)


 フッフッフッとうとう俺の料理スキルを見せる時がきたようだ。


 そして家庭科の時間になったのだが──


 なっ何だと!?まさかの座学。しかも料理ではなく裁縫だと!?


 俺の見せ場がなかった。俺のテンションが20下がった。


 まあテンションなんてステータスないけどね。


 当分料理はやらなさそうだ。翔は大丈夫なのか?あいつ金がなくなったらどうする気だ。まさか食材そのまま丸かじりとか?


 考えるのやめよう。あいつが食材丸かじりとか見たくねえしな。


 4月25日(金)


 今日は数学の小テストを行った。


 やった感想。小学生レベルか!!まじでなんなの。簡単すぎるんだけど。

 なんで高校のテストで四則計算やってんの。おかしいだろう。どう考えても。


「そこまでだ。隣のやつと交換して丸付けをやれ。答えは黒板に書いていくからな」


 俺は隣の席の人とテストを交換する。つーか何気に先生初のセリフだったな。なんか地味だよ。もっとこう「伏せろ!」とか「何者だ!貴様!」とかならきっとみんなに覚えてもらえるのにな。


 俺は赤ペンを持ち丸付けを始める。


 問1 2×7=


 これは普通に14だろ。俺は答案用紙に書かれた答えを見る


 27と書かれていた。なぜにそうなった!こんな簡単な問題解けないとか小学生からやり直せよ。


 問2 27×12=


 あんな簡単な問題解けないとかやつにこの計算は無理だろ。


 324と書かれている。なんでこっちの問題普通に解けてんの!?普通逆だろ。何者だよコイツ。


 問3 たかしくんは3個で300円の卵を12個買いました。財布の中には2000円入っています。財布の中には何円残るでしょう。


 この問題分かりづらいんだよ。とにかく正解は800円か?


 答案用紙には「たかしくんは卵の他にもいろいろ買ったので財布の中は空っぽなので答えは0円です」と書かれていた。


 いやいやそういう問題じゃないから。いくら分かりにくいからってたかしくんに無駄遣いさせるのはやめよう。


 問4 48÷12=


 今度は割り算か。しかしここまで予想外の答えを出されてきたからな。普通なら4なんだけど、どう答えてくる?


 答案用紙には「48枚あった皿が12枚割れたので残りは36枚」と書かれていた。


 そう来たか。つーか12枚も皿が割れるって一体何があったんだ。


 地震か、それとも夫婦喧嘩的なあれか。後者ならあまり突っ込んだら駄目だぞ❤


 …………きもいな。自分で言っといて吐き気がしてきた。


 さて次がラストか。


 問5 十枚のお札を5人で山分けしました。1人あたり何枚貰うことができますか?


 ちょっと待て!問題文から駄目だろ。何だよ山分けって。こいつら絶対犯罪やったとかそんなんだろ。


 で、解答は?


 仲間の1人が裏切りお札を持っていったので十枚。


 裏切るなー!!ちょっ、それは駄目だろ。いくらなんでも酷すぎるよ。


 スキル『ツッコミ』を手に入れた。


 そんなスキルはいらねー!!


 同日 放課後


「愛さん今帰りですか?」


「逢坂君久しぶりだね」


「お久しぶりです。ところで少し聞きたいことがあります」


「帰りながらで良いかい」


「はい。かまいません」


 俺と愛さんは寮に向かって歩き出す。この学校の寮は学校から15分くらい歩いた所にある。男子寮と女子寮は当然分かれているが同じ敷地内なのですぐ行き来することが出来る。


「それで聞きたいことって何かな」


「学力が小学生レベルなのはどういうことなんですか」


「君もゲームの中まで勉強したくないでしょ」


「それは……まあ」


「それにさ現実だと平均程度の成績でもさゲーム内だとヒーローになれるんだよ。これでこのゲーム買ってくれる人増えるでしょ」


 まさかそんなことまで考えていたとは。


「じゃあなんで小学生レベルの問題なんていれたんですか?」


「はぁ」


 思いっ切りため息をつかれた。


「逢坂君、これは全年齢対象のゲームなんだよ。小学生レベルの学力入れないと小学生がプレイ出来なくなるじゃない」


 な、なるほど。


「ならどこからどこまでの学力いれたんですか?」


「えーと、確か……幼稚園レベルから東大レベルだったはずだよ」


 これで現実で使えたらな。文句なしなのに。


「使えるよ」


「えっ?」


「逢坂君今、現実で使えたらなって思ったでしょ」


 俺ってそんな分かりやすいのかな。


「使えるってどういうことなんですか?」


「技能はさ現実で使うことはできないけど、勉強なら使えるってことだよ」


「だからどういうことなんですか?」


「つまりだ。技能は例えば君ならバッティングのフォームを体に覚えさせてるでしょ」


「はい。覚えさせてますけど」


「けれど現実の君の体を動かしてない」


「そりゃあゲーム中は体を動かしてないわけですから当然じゃないんですか?」


「そうだ。それは当然のことだ。だがこのゲームは脳を使ってるんだよ」


「脳を使っているから現実の知識とかあるんでしょ」


「そして勉強したものを記憶するのも脳だ」


「なるほど。つまりゲーム内で記憶したもの限定で現実で使えるわけですか」


「ああ。だから以前社長が言っていたプログラミングも現実で出来た可能性がある」


「社長には悪いことしてしまいましたね」


「いや。私はプログラミングには興味がなかったから逢坂君あれはグッジョブだよ」


 愛さんヒド!そして社長可哀想。


「それより逢坂君。君、もしかしなくても説明書読んでないでしょ」


「えっ!?説明書なんてあったんですか」


「ならステータスの上限とかも知らないでしょ」


「ステータスに上限なんてあったんですか?」


「はぁ」


 またため息をつかれた。


「いいかい。ステータスは財力を除き最高が150なんだよ。まず0~30が素人レベル。31~60が初心者レベル。61~90が中級者レベル。91~120が上級者レベル。最後に121~150が天才と言われるレベルなんだよ」


 大量の新事実が発覚した。俺全然全くこれっぽっちも知らなかった。


「そういえば元気力はどうやって上げるんですか?」


「元気力は毎日一日ごとにランダムで変更されるんだよ。だからこまめにステータスを見ないとわかんないぞ」


 そうだったのかー!


 俺はステータスを確認する。


 名前 逢坂 零

 性別 男

 年齢 15歳

 誕生日 12月22日

 所属 野球部

 資格 英検4級、数検3級(共に初期ステータス)

 運動能力 55

 学力 35

印象力 30

コミュ力 48

財力 2000

元気力 100

効率力 30

スキル『歌唱』『自己アピール』『デッサン』『シナリオ作成』『ツッコミ』

 友人『五月雨 快』

 恋人 現在1人もいません


「あれ?元気力が100もある。初期ステータスって30じゃないんですか?」


「君は何も知らないんだね。もし元気力が30しかなかったらゲームが始まった瞬間命に関わる病気になるでしょ」


「た、確かに」


 なるほど。相当考えられているな。


「愛さん。ならなんで運動能力初心者レベルの俺が試合で活躍できたんですか?」


「それは運動は中学生レベルにしてあるからだよ」


「なら俺達ってステータス上げる意味ってあるんですか?」


「あるさ。何も成長するのは私達プレイヤーだけじゃない。この世界の住人も成長するんだ」


「そんな機能もついてるんですね」


 これでステータスを上げても無駄な努力にならずにすみそうだ。

 あとさ愛さんって口調がぶれまくってよくわかんないんだよな。

 

「ありがとうございます。いろいろ勉強になりました」


「また分からないことがあったら私に聞きに来てね」


 またぶれた。可愛い感じと科学者みたいな感じの二パターンあるんだよな。


 俺は愛さんと別れ男子寮へと歩いていく。ここでもう一度言わせてくれ。大量に新事実が発覚しました。

 全部あの一度で覚えれるわけねーだろ!


 友達が2人に増えました。あれで友達認定されるんだ。

 基準がいまいちよく分からない。


 それよりもうすぐゴールデンウィークだ。

 今から楽しみだぜ。

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