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Flight:2 物語初っ端からレース&バトルパートは混乱するよね

そして在り来たりだけどぶち壊しなラストが待ってます。





side空磨




----



Enemy`s lock on.



…Gun hit, right half.


Right half is badly damaged.


motor blow.



----



「出火部消火、右動力部停止」



----



Extinguish a fire.

Stopped right motor.



----



突然ですが大ピンチです。

何がピンチかと?

上の文見ればわかr…え、聞いてない?

俺は聞いてないことを聞いてない。


続けるけど、今俺はライナーシューティングの1or1のステイヤーを、元Aランカー傭兵の無口女性教官とやってます。ってかまず、【ライナーシューティング】と言うカテゴリーすら知らない人いるかもしれないからバッサリ言っちゃうよ。


ライナーをしながら規定の武装を使って死合いもとい試合をします。


もっと簡単に言っちゃうとライナーしながらサバゲーです。


一番適切な表現をするなら、軍とかでやる模擬戦にルート指定されたようなものです。



……苦情は受け付けません。



話を戻します。

基本的に軍でやる模擬戦は完全武装でやりますが、今回は非常に簡単なもの。サイドワインダー、ガン、レーザーソードの3つだけ。

そして【シューティング】はFIAに登録されてないカテゴリーなのですが、人気はそこそこにあります。


〈αはポイント-3500。残り1500だ。おいコラ空磨。何専用機で訓練機相手に4倍以上差ァ付けられてんだ〉


「無茶言わんで下さい!」


またロックオンアラート鳴って…!!ぐぉぉ!!


サイドワインダーが真後ろぴったりにくっついてきた。

機体を進行方向に対して垂直に立たせ、スロットルを一時的に切ると、滑るようにひっくり返る。

こうするとミサイルが俺の目の前から迫ってくる構図になる。ガンサイトをミサイルに向けて撃てば……



----



Enemy`s missile strike.



----



……っと、こんな風に出来る。


〈α、ミサイル迎撃に成功。βはポイント-1000。残り5500〉


一応、ポイントは削れた。けどまだ4000差がある。

因みに試合を減点方式。

ダメージを食らった分だけポイントは減算され、一度に食らうポイント数が一定を超えると撃墜判定を貰う。

ミサイルは回避なら減点無しだが、迎撃されると-1000される。


向こうは2発しかないミサイル撃ち尽くしたし、後は残量100余りのガンとレーザーソードだけ。

対して俺はミサイル1発、ガン残量83とレーザーソード。


……遠距離ロングレンジに持ち込めれば勝機はある。


「フルスロットル、クロスレンジマニューバセット」


----



Throttle power:Maximum

Maneuver:cross range



set...Standby



----


クロスレンジマニューバに切り換えた為、機敏な反応をする機体が更に鋭い軌道を描く。寧ろピーキーとしか言いようがない程である。そしてスロットルも全開である為、加速もとんでもない。


しかし、何故クロスレンジマニューバにセットしたのか解らない人もいると思う。

まず、フルスロットルにして先に敵さんのガン射程圏から脱し、クロスレンジマニューバの凄まじい機動力で機体のハナを敵に向けてニアミスさせる。

この時、敵にガンで牽制する事も忘れてはいけない。レーザーソードを振られて機体が致命傷を負ったら元も子もない。


結果、無事に敵さん背後に付けられた。後はモーターにミサイルをぶっ放して飛行不能にするだけ。


ニアミス直後に機体をミサイル迎撃の時のように態勢を変更し、今度はモーターをそのまま全開にして背後を捉える。距離は約500。ミサイルの射程圏。



----



Missile lock on.



----


「FOX2!」


----



FOX2.



----


声と共にサイドワインダーが飛び出す。

スピードは現在M1.0弱。

サイドワインダーはM3.0


訓練機の機動力を考えると距離は十分な程。問題は……


----



Enemy, missile avoidance.



----


「やっぱ回避されたか……クソッ…!!」


流石は元国際A級傭兵(Aランカー)

この程度なら訓練機でも難なく避けるか。


〈残り20km。現時点でα:1500、β:5500で4000ポイント差〉


確認の為の通信が流れる。


〈因みに負けた方は久米島先生の料理バイオウェポンの餌食になるか〈それはやめろぉぉぉぉぉぉ!!!!!〉らな。αは更に反省文を400×3な〉


教官が叫んだ。

今までの沈黙が嘘のようである。


「き、教官……久米島先生って一体……」


この機に乗じて教官と話し、我がクラスの担任教師:久米島くめじま陽華はるかについて聞き出すことにした。


〈久米島先生…本名:久米島くめじま陽華はるかは私の元担任及び家庭科担当の女性教諭で、学校では生徒教師問わずかなり人気が高かった。家庭科担当のだけあって細かい作業等はなかなかのものであるが、何故か料理だけは致命的どころの問題ではない。


“何故この人が家庭科教諭になれたのか”


それは永遠の謎であり、解いてはいけない謎故に、学校七不思議の内の1つに入っていた筈だ。

更にこの先生、かなりの古参であった筈だがかなり幼……いや、若々しい容姿をしていただろ?きっといつからだか成熟が止まってしまったのだろう。

……一部を除いてな。

…クソ忌々しい乳m……んんっ!!

まあそんな訳で、一部男子から【ハルタン】と陰で何やらいかがわしい妄想に出てきていると噂にもなっていた。

……可哀想な奴等め〉


成る程。

確かに可愛らしいし、母性の塊は素晴らしかった。ロリ巨乳はあの人の為にある言葉だ。

教官の声、滅茶苦茶恨めしそうだったし。


……しかし、教官のも装甲の上からでもあるのが分かったから、なかなかな気がする。


〈……まさか君もそんな人間なのk「バカを言わないで下さい」…そ、それでは私のh「久米島先生にご報告」すまなかった〉


因みにユウもコウもそんな趣味はない。


〈と、とと兎に角だ!あの人の料理は大量殺人兵器だ!!食べた人は必ず1週間精神科病棟に閉じ込められるぞ!!!〉


…………。


「……え…?」


〈私は犠牲になりたくはない!!よって空磨空生!君は私に負けろぉぉぉぉ!!!!!〉


教官がフルスロットルで突き放そうとしていた。


「そんな役目自分もお断りです!!」


俺は1機しか稼動してないモーターを全開にして肉薄し、レーザーソードを手に取ってドッグファイトに持ち込むことにした。


距離100m弱。先に先手を打つためにガンで牽制し、ルートから反らせてレーザーソードの出力を上げる。

出力を上げたレーザーソードの展開時間は長さや幅によるが、今回自分が展開するのは長さ7m、幅30cm。持って30分が良いだろう。


今回は時間制限が無いため、長期戦に持ち込まれるとかなり厳しい。


相手との距離20mを切ったところで出力を落とし、格闘機動に入る。

今のところ、向こうはずっと後ろを向けているため俺に危険は無いが、ガンを殆ど使っていない。

よってまだ90発以上は残っている筈である。対して俺は残り35発。

しかも教官のあの技量からして、一度でも後ろを取られたらずっと張り付いて回り、確実に負ける。

と言うか35発じゃ撃墜とせない。

出来て-2000だろうか。

後ろにきっちりと付けてソードの有効距離まで接近するのだが、教官機は上手く右左に振ってはタイミングを外してハイGターンで後ろに付こうとする。


追い続けて10分。

ハイGターンを続けてきた教官が切り返して右に振るその一瞬、バンクを緩めた。

突くならここしかない。


ターンを考えずにフルスロットルで接近。ソードの有効距離まであと20m。


「隙あり!!!」


ガンを全弾叩き込み、有効距離に入った。


----



Lock on...

Guns hit.



----


〈β、ガン被弾。ポイント-2500、残り2000。〉


予想よりダメージはあったようだった。教官のターンする方に機体をバンクさせソードを振り抜く。



が、


----



Laser sowed effective range.


Sowed swing...


Enemy escape.



----


「な……ッ!?」


教官機はソードに掠ることなくスルリと滑り、逆さの状態で機首をこちらに向けた。


〈読みが浅いぞ空磨空生。その程度では普通に避けられる〉


教官は、戦闘配備されている機体でも困難とされているクルビットを、それよりも機動力に劣る訓練機でやってのけたのだ。

それも、態勢の不安定な緩バンクで。


「嘘…だろ……!?」


〈ここが戦場ならば、君はここで戦死だな。だがキルスコアならいい数字を残すだろう〉


教官の一閃。


-----



Enemy's laser sowed effective range.


Sowed swing...



Hit.Shooted down.


……Mission Failed


----


〈α:-6000。ポイント-4500、オーバーキルスコア&撃墜判定。勝者β。……ざまぁ見ろ空磨!ふはははは!!!〉


「は、ははは……」


緋賀ちゃんの笑い声は俺死亡のお知らせです。


「戻るとしよう。空磨空生」


「……はい」


すぐ隣に来た教官と平行して格納庫ハンガーに戻る。


低速・低高度飛行の為片足を離し、メットを外して外の空気を吸う。


「…っぷは!……涼し~…」


「……全く以て…」


教官もメットを外していた。

その横顔は、美しく、清々しさに溢れていた。

烏羽色の髪は長く靡き、白い肌を際立たせる。凛々しい眼付き、形のいい鼻、血色の良い桃色の唇、整った輪郭……


大和撫子はそこにいて、俺はついさっきまで大和撫子と空戦をした。


「あ、あの!ありがとうございました!」


「こちらこそ。なかなかいい腕だったな。君なら将来有望なS1ライダーになれるだろう」


そしてこの人は元国際Aランカーの傭兵。随分わかくして前線を退いたのだろう。

ただ、流石に年を聞くのは気が引ける。

変わりに傭兵を何年間やっていたか聞いてみたら


「私は4年間やっていた。と言っても4年間の内、最前線に立ったのは6回。長いモノでも3ヶ月弱だ。大して凄い訳じゃない。それに、この学校の教官に成りたかったから会社との契約更新をしなかっただけのこと」


……とのことだった。


「しかし、正式に私が着任するのは明日なんだが、緋賀先生が“手を焼く問題児を軽く捻ってくれ”と言われてな。それでどんな奴かと思っていたが……」


話を切ってまじまじと俺の顔を見る。


“美人に顔を見て貰える程整った人間じゃない”と自負している為、段々と恥ずかしくなってしまい、結局メットを被ってさっさと格納庫に戻ってしまった。


涼む為にメットを外していたのに、顔真っ赤で熱々とは此如何に。


〈フフ……なかなか可愛い反応をするじゃないか。お姉さんはウブな子、かなり好印象だぞ〉


挙げ句、教官に通信で子供扱いされる始末だ。確かに教官よりは子供だろうが、もう16なのだ。余計に恥をかく羽目になったのは言わずもがな。


ある程度減速したら、離陸したときのカタパルトではなく、その下の階にあるリニアレール上に機体を導き、磁力の力で完全停止させる。

この時機体から接続を切って降りると、機体は真下に降下し、元あった場所に移送される。


そして目の前に気持ち悪いほどの笑みを堪えてる緋賀ちゃんが立っていた。


「ぷっ、ぷふふ……“お姉さんウブな子、かなり好印象だぞ”だって!ブフッ…ダメだ…クククッ……もう…耐えらんブハハハハハハャヒャヒャヒャヒャグェホげゴホゴホ…」


「……せめて言い切るまで堪えてろよ」


ひとしきり笑った後、また俺の顔見て噴きやがったから喉パンチしてやった。故意にやった。反省も後悔もしていない。

そして俺は悪くない。


「ふふ……君は面白いな」


何時の間にか教官が後ろにいた。

流石元国際Aランカー。

規格外です。


「そう言えばまだだったな。私は上木かみき鈴華れいか。元傭兵だ」


「ご存じかと思いますが、1-Dの橋雁空磨一等空生です。よろしくお願いします、上木教官!」


因みに“空生”とは【航空士官候補生】の略称であり、今俺はその中で一番位が高い。入試から校内で行われる全ての試験を元に決定させる。勿論、成績が上がれば昇格され、落ちれば降格される。

うまい具合に社会構成を身に着けられる学校だ。

ただ、それを誇張しよう等と考える輩は対して多くはない。


そう、“多くはない”だけである。



「ああ、よろしく。因みに年は24。“結婚してもい。寧ろ結婚しろ!!”と言うのは今までで君だけだ。良ければ婚約でもしようか?いや、今すぐ結婚しよう」


上木教官から気持ちのいい笑顔で大変洒落にならない爆弾発言が出てきました。


な………


「何ですとぉぉぉぉぉぉ!!!???」


俺が叫ぶ前に緋賀ちゃんが叫んだ。

何でかは…まあ、ね。


「まあ、8歳差はあるが君に合わせられるよう善処する」


そして本当に結婚前提で話が進もうとしている。

どちらにしろ、“開いた口がふさがらない”“眼が点になる”とは、この時の為にあるものだ。


「じ、冗談キツいですよ上木きょ「鈴華」……は?」


「上木教官ではない。鈴華と呼べ。生涯の伴侶となる者に他人行儀は良くないからな。公私はつけるが今だけは特別だ」


「……いっいいいや!!かm「鈴華だ」で、ですが……「れ・い・か・だ」はっ、はいぃぃ!!!」


何故こうなったかは俺に聞くんじゃない!!当人に聞くんだ!!


「ほら、早く呼んでくれ。抵抗があるならお姉ちゃんでも鈴姉れいねぇでもいい」


なんかめっさキラキラしてウキウキしてワクワクしてるよ。

もうわかんねぇよ。この人誰だよ。あの凛々しい大和撫子さんどこ行ったよごらぁぁぁ!!!


しかし、このままじゃ何の進展もない。どうすれば……

“鈴華”……は流石に馴れ馴れしいし、“お姉ちゃん”や“鈴姉”も俺の年にどうかと思うし……どこらのラブコメ系ラノベ、携帯小説、マンガに準えていけば……妥協点はこれだな。


「え…え~っと~……れ、“鈴華さん”でい「駄目だ」……えぇ~」


この妥協点でもこう来るか。

つくづく仮想むこうはうまく行きすぎている。もう少し現実こっちもスムーズに行って欲しいものだ。


「呼び捨てか後ろに“姉”が無ければ私は反応しないし指導もしない。もちろん敬語無しでないと駄目だ」


うえぇ~い。

めんd……


「そう呼んでくれたのなら、空磨の反省文を書かせな「鈴姉れいねえさん、今後よろしく!」ああ、よろしくな我が弟兼婿殿」


あ、ハメラレタ。つか順序飛び越え過ぎ。赤ん坊が10秒で酒臭いオヤジになった位に。


……頑張ったよね俺。もうお休みしても罰当たらないよね。


……お願いだから休ませて…低能ロースぺ頭は処理落オーバーブローちだ。






☆キョーのホーカゴ☆



俺に自称“姉”兼“婚約者”が出来ました。





To be continued...



おいコラ主人公爆発しろ。


どうもボロボロのかかしでございます。


なんかあらすじとタグにいきなり背くような展開。

いやね、書いてる内に中身が独り歩きし出しちゃってね。止めらんなかったんすよ。


でもこの主人公、普段は……


と言うことで次回は彼の日常と大和撫子なスーパー傭兵の着任を書きたいと思ってます。


最後に橋雁空磨のプロフィール。



名前

橋雁空磨

《はしかりそうま》


誕生日

2086年5月28日

現在16歳39日


容姿


身長

165cm


体重

48kg



髪:黒のショート。癖あり


眼:濃い茶色。常にだるそうな目つき


鼻:高くもなく低くもなく


口:少し薄め。健康的


肌:周りより少し白い(ライダーなら普通の色)


若干童顔。



家族


父:橋雁はしかり 彰人あきと

   …三菱重工業第1SB開発部主任


母:橋雁はしかり ひよこ

   …専業主婦



経歴


SBを初めて見たのは幼稚園の年長組。

父・彰人の仕事場にて。


初搭乗が小学3年生。

小型のタイプ。カーレースのカートと同クラス。このクラスで全国優勝2回。代表選出3回世界大会制覇1回。

世界一達成は小学6年。



翌年の4月にS6クラスのライセンス取得。

同年S6日本チャンピオン。S6世界ランク8位。


2100年、S5ライセンス取得。同年S5クラス世界チャンピオン。


この時、三菱重工のオファーを受け、スポンサー契約と共に第1SB開発部専属テストライダーに任命される。


翌年2101年全国制覇


そして2102年。

国立高専入試直後の3月にS4ライセンス取得。

現在全国予選出場。既にトップで9/23から開催予定の決勝レースに出場決定。

機体は三菱重工とスホーイ社が共同開発中の【S-47 SB-PRO】


国連SB操縦技師高等専門学校・日本本部校に首席で入学。期末考査終了時点で未だ首席。

(期末考査文理8科総得点:845/850+実技150/150=995)

階位は一等航空士官候補生

現在、1-D所属。出席番号26(56人中)



総飛行時間


約28475時間

(約3年3ヶ月)



勝利数:214(非公式を含まず)


大会制覇数:14

・地域:7

・全国:5

・国際:2



総評


容姿は何処にでもあるような漫画のモブキャラMみたいな奴。

だけど経歴がキャラの印象を超えて独り歩きをしている。




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