表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/34

15滴目 緊急事態

1週間後、ついにその日は来た。第三ウェーブが来るとさせる日だ。それまで結構暇だったが、この日を待ちわびていた四人は動き出す。



「は~い持ち物確認した?準備万端?そんな装備で大丈夫か?」

「大丈夫だ、問題ない。じゃねえよ俺に何言わせてんだ」

ピンポーン



修炎と南斗が変な茶番をしていた時、家のチャイムが鳴る。南斗は玄関を開けると目の前には琴葉と真理の二人。どうやらもう()る気だ。



「そっちも準備万端?そんな装備でだいじょ…

「いいか?これは重要な任務だ。冷静にかつ、被害を最小限に抑えろ」

「はい。いつでもそのつもりです」

「あんな奴らに負けないわよ~!!」



………………そうは言ったものの、まだ電話来てないし何もでき


プルルルル…


来たわ。



「もしも~し、準備万端で~す」

「……………………ああ。それなんだが…………」



電話の相手は水矢、だが様子がおかしい。何やら深刻そうな声で話しかけてくる。南斗は嫌な予感がして、目の色を変える。



「なんかあったんすか?」

「全国各地の高校の4分の1である1987校が今日消えた。消えた学校に来てる人はみんな血液型が変わった。まだ間に合うから急げ」



それを聞いていた四人は一瞬静かになり、パニックに(おちい)った。南斗は今持っているスマホを落としそうになった。それはそうだ、現在の高校の数は約8000校である。(※物語の世界の話です)。その中で約2000校、細かく言うと1987校が突如消えたのだ。



「あわわわわ…どうしましょう…………………」←困惑

「えええぇえぇぇえぇぇっぇっぇぇぇええ!?」←うるさい

「落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け一旦落ち着け」←ブーメラン


「みんな慌ててます。俺らはどうすればいいですか?」

「とりあえずお前らは固まってろ。場所は伝えるから終わったらすぐ向かうように。それと連絡も忘れるなよ」 ブチッ

「えぇ~~……………………」



南斗は焦る。理由は主に二つ。

①全国の高校の4分の1が消える緊急事態という意味不明な事件

②そこに悪血(バッドブラッド)がいる(少なくとも1987体)

③みんなが慌ててて、落ち着かせなきゃいけない

この3つで南斗もさすがに冷静になれない。

ピロリン♪



「んお、早速。えーと最初の場所は夜更私立高校(よふかしりつこうこう)か、これまた近いな。すぐ終わらせよう、とりあえず殺したらもう行っちゃおう」


3人は冷静さを欠きつつも一緒に行った。




3時間後、もうクタクタでグダグダ。やる気など出ない、3時間歩きっぱなし戦いっぱなしでそろそろ限界も来そう。そんなときは血術を使えばいいが、偶然にもストックが少なく大事にしなければならない。


「……………いま何校目ですか?」

「……………4だな」

「移動時間でだいぶ持ってかれてる。奥のほうは上の人が行くとして僕らも軽く30kmは歩いてるはず」


四人はずっと高校という高校を徒歩で向かっていた。徒歩なのもあるが、大体は高校と高校との間が長すぎることにより、だいぶ時間を奪われているのだ。


「僕らはたまたま近かったけど…それでも歩きなのは辛いな…」

ピロリン♪


「お、メールさーて次はどこかな?えーとなになに……

残り20校だ。3時間通しでよく頑張った…と言いたいのだが

あと1校だけ頑張ってくれ。場所は生糸公立高校きいとこうりつこうこう

だってさ」

「お、生公(なまはむ)高校じゃん。ていうかすぐそこじゃん」

「歩いて3分以内!楽勝じゃん!」

「終わったらすぐ帰りましょう……………………もう疲れが…………」

「よーーーーし!!行くぞぉぉぉぉ」

「「「「おーーーー!!!!」」」」



南斗、修炎、琴葉、真理は円陣を組んで気合を入れなおした。労働はあと少しで終わることを再確認して、最後は走って向かった。

作中でも書きましたが、高校の数が約8000校なのは物語の世界の話です。

現実の2倍弱あります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ