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2人を襲う悪夢の日々

 前回のあらすじ

 スライムの村へとたどり着いた3人(と3羽)

 その惨劇を見て後悔するリードの前に10匹のスライムが現れる。

 人が襲われた痕跡がないのと、スライム達の言葉に、リチュに謝罪をするリズ。

 3人の前に泣きながら現れるガキンとキズー。

 彼らに何があったのか。

「『村の皆を助けて』って、何があったんだ?」


 リードさんは片膝をつき、ガキンさんとキズーさんの話を聞く。

 彼らは泣きながら、話をしてくれた。


「リチュ姉が居なくなってから、毎日のように村の子供が消えてくんだ!」


 その言葉にリズさんが驚く。


「毎日!? 子供失踪については、今まで同じ村が連続する事は無かったはずだが…」


 リードさんは、自分の顎に手を当てる。


「最近、子供失踪を意識しすぎて、場所を詳しく調べてなかったからな… 気付けずにすまなかった。

 だが、『ヒューマ』の村の人には、子供達が森に出ないように言ってあるはずだが…」


 リードさんの疑問に、キズーさんが答える。


「皆、親が少し目を離した隙に消えていくらしいんです。」


「家に居ても拉致されるのか…」


 ガキンさんが、私に抱きつく。


「もう、どこにいても安全じゃないんだ!! このままじゃ孤児院の奴らも、明日には消えちゃうんじゃないかと思うと、怖くて怖くて…」


 私は、彼を抱き上げ、頭を撫でる。

 今まで、どんなに怖くても決して、『怖い』なんて言わなかった彼がここまで震えているなんて。


 私は、2人が落ち着くまで、2人を抱きしめた。


 ――――――――――


「とりあえず、今やるべき事は2つ。

  『ヒューマ』の村の子供の救出と、スライムの素材買取の中止を王に頼む事だ。」


 リードさんが、手で2を表して言う。

 彼は続ける。


「『ヒューマ』の子供救出は、犯人がまだ分からない以上、犯人探しもしなくてはならない。リズ、お前。この子達とリチュの3人と一緒に犯人探しをしてくれ。

 俺は、王に、スライム素材買取の中止を頼みに『ヒューマノン』に戻る。ついでに、タンクを連れて村へ向かう。」


「そういえば、タンクさん今日居ないんですね。」


 キズーさんが、周りを見ながら言う。

 リズさんがその疑問に答える。


「ああ、あいつは… ちょっと失恋のショックで引きこもってんだ。」


「失恋って、好きな人に嫌われたって事ですよね?タンクさん、可哀想…」


「ああ、うん。そうね。タンクが来たら、お前から励ましてやってくれ。」


 私のその言葉に、目を細めるリズさん。

 あれ?私なにか間違ってたのかな?


「はぁ。ま、確かにリチュが来たことを言えば、タンクも元気になるだろうな。」


「あ!なるほど。」


 リードさんの言葉を聞いて、キズーさんが私を見て笑う。


「ん?キズー、お前。なんで笑ってるんだ?」


 皆の言葉の意味が分からないのは、私だけじゃなく、ガキンさんも同じようだった。


 ――――――――――


「ヒーッヒッヒ。大量大量。ほんっと腹ただしいが、クローバーの奴がくそスライムを消してくれた上に、拉致をスライムの所為にしてくれたおかげで、動きやすくなったな。

 さて、次は誰が標的(ターゲット)になるかな?」

 次回予告

『ヒューマ』の村へと戻る4人(+α)彼らが犯人の手掛かりを探すも、これといったものは見つからない。

 そしてついに、次のターゲットが選ばれる。


 次回 死を招き入れる人形マリオネット

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