救出成功?
前回のあらすじ
ついに、ジョーカーを斬ることができたガキン。いよいよ、キズ―を助けに向かうのだった。
ガキンさんが、血の着いた剣を振り、着いた血を払う。
そしてジョーカーさんが動かないことを確認すると、彼はキズ―さんの元へと向かった。
氷の足場を上っていき、キズ―さんの首についている縄を斬る。
その際、ガタッという音が聞こえ、キズ―さんは首が、かくんと落ちていた。
「おい!キズ―!! 起きろよ!! おい!!」
ガキンさんが、キズ―さんを何度も揺らす。
しばらく、振っていると、彼女は「んん…。」と声を漏らす。
「キズ―!!」
ガキンさんがそう大声を上げると、キズ―さんが咳をして、目を開けた。
「キズ―!! 大丈夫だったか?」
「ガキン…?助けてくれたの?」
ガキンさんの叫ぶと、キズーさんはゆっくりとそう返した。それに対して、ガキンさんが、「ああ。」と返すと、彼女は涙を流して微笑んだ。
そして、彼女はガキンに抱きついた。
「おいおい、そんな顔で抱きつくなよ。格好も相まって女々しいぞ!」
そう言って、キズ―さんの背中を叩きながら、笑うガキンさんに対して、彼女は「うるせぇ。」と微笑みながら返した。
私もその様子を微笑みながら見ていた。
しかし、突如、マナの大きな動きを感じて、その方向を見て叫ぶ。
「ガキンさん!キズ―さん!危ない!!」
私の叫びを聞いて、彼らは私の方を見た。
そして、私の視線の先を目で追いかける。
そこには…。
「…らしい。素晴らしい。実に見事な救出劇だ。しかし、まだショーは終わってない。
そう…。まだ彼女は助からない…。」
背中に蝙蝠のような羽を生やした、上半身だけのジョーカーさんが飛んでいた。
「お前!やはりまだ生きていたか!!」
そう叫ぶガキンさんの言葉に、ジョーカーさんは答えず。ただ宙返りをしながら、火のマナを体から放出し始めた。
「『絶命的少女救出劇』!」
そして、体に炎を纏うと、そのままガキンさんの方へと突撃してきた。
「危ない!!」
私は、とっさに、ガキンさん達の前まで走り、彼らを庇う。
その時、ジョーカーさんの表情が少し歪んだ気がした。
「リチュ!」
そう小さく放ったジョーカーさんは、急に突撃の進路を上に変えた。
炎を纏う彼の体に、ぶつかった私は、吹き飛ばされ、散らばった箱や、道具の山に当たり、それらの下敷きになったが、ガキンさん達に攻撃が当たることは無く、ジョーカーさんはパイプに強く衝突した。
「リチュ姉!大丈夫か!」
ガキンさんとキズ―さんが、近寄ってくる。
私は、スライムの体に戻り、瓦礫の中からぬるりと出てきた。
「大丈夫でした。スライムに打撃は効きませんし、燃え移った火は、降りかかってきた物のおかげで消えましたし。」
そう答えた私を見て、ガキンさんは自分の頬を掻いた。
「何か俺。最近リチュ姉が最強のバケモンに思えてきた…。」
「ちょと、失礼じゃないですか?」
私はその答えに軽く怒る。
しかし、私とガキンさん、キズ―さんは今の状況が分かっている。
私達は再び、ジョーカーさんの方を向いた。
彼は再び空中に飛び、何かを呟ていた。
「潰れて…。ドロドロに…。青髪の少女…。リチュ…。」
彼はゆっくりと上昇し、笑い声をあげた。
次回予告
上半身だけになりながらも、リチュ達を襲うジョーカー。彼の新たな攻撃に、リチュ達は生き残ることが出来るのか?
次回 我が道を進む




